ビームスから大人の上品カジュアルに合う別注アイテムが登場。チャンピオン、マッキントッシュといった永久名品と組み合わせ、スタンダードと今の気分をほどよくミックスしたスタイルを、ディレクターとバイヤー、スタイリストが解説する。
ビームス ライツ別注「Jプレスのブレザー」とチャンピオン「リバースウィーブのスウェットパンツ」
トラッド感のあるジャケットは、チャンピオンの名品で外す
「Jプレスのアイコンでもあるブレザーを、ビームスらしく一つずつ違うメタルボタンを使った“クレイジーボタン”に変更しています。メタルボタンはすべてアメリカのウォーターバリー社のボタンで、過去にJプレスが使用していたものからピックアップ。『バギーフィット』という、ややゆったりとしたシルエットのモデルで、トラッドなアイテムがよりファッションとして取り入れやすくなっています。Jプレスとは毎シーズン別注アイテムを多数リリースしていて、内側に取り付けたブランドネームはダブルネームの仕様です」(ビームス ライツ ディレクター齊藤 亮さん)
「カーディガン感覚で羽織れるブレザーを、スウェットパンツと合わせてさらにラフに。チャンピオンの名品『リバースウィーブ』のスウェットパンツなら、地厚なので部屋着っぽくなりません。色はブレザーに合わせダークネイビーを選んで、 セットアップ風にするとクリーンな印象に仕上がります。シャツは白のオックスフォードではなく、トーマスメイソンの生地を使った滑らかで発色の綺麗なブルーのシャツを合わせました。第二ボタンまで外して着るのもポイント」(スタイリスト 西又潤一さん)
インターナショナルギャラリー ビームス別注「コロンのシャツ」とカーハート WIPの「ペインターパンツ」
カジュアルなシャツを、清潔感あるワークテイストで
「2022年のブランド発足時より継続されている、シグネチャーアイテムとなるパッチポケットシャツです。コロンはドレスとカジュアルの要素を絶妙にミックスさせるバランスセンスが抜群のブランド。このシャツはそんなコロンの特徴がギュッと詰まったモデルで、幅広くスタイリングに取り入れやすい。今シーズンはショップスタッフからも要望のあったストライプで別注しました。個人的にもお気に入りです。またゆとりのある身幅、バックのスプリットヨーク、脇の大きめなガゼット、ステッチワークなど細部までこだわってつくられています」(「インターナショナルギャラリー ビームス」メンズバイヤー 関根陽介さん)
「カーハート WIPのペインターパンツというとカジュアルなイメージが強いですが、色選び次第で大人っぽくまとまる名品。大人が上品に着られるワークテイストをテーマに、シャツのグリーンとコントラストをつけ過ぎないよう、グレー系のシルバーという色を選んで、上質なシャツの存在感を際立たせました。インナーのTシャツも白ではなく、シャツのグリーンに馴染むオリーブで。足元は黒のブーツで引き締めています」(西又さん)
インターナショナルギャラリー ビームス別注「スローンのパーカ」とパラブーツの「コロー」
ジャストシルエットのパーカを、ローファーで柔らかな印象に
「パターンからリクエストした完全別注モデルのZIPパーカです。素材からすべてチョイスしてます。スローンはニットを主軸としたブランドですが、じつはジャージー物も秀逸。こういうベーシックなアイテムを企画するのは塩梅が難しいのですが、スローンは着心地を常に優先して細部までクオリティを追求しているので、安心して別注を依頼できるブランドです。崩れ過ぎない大人なムードとリラックスした着心地は、ぜひ一度試してもらいたい。綺麗な目面で適度に肉感のある上質なミニ裏毛(フレンチテリー)をボディに選び、細身のシルエット、レイヤードした時の見え方など、スタイリッシュに見える要素が盛り込んであります」(関根さん)
「パーカの今っぽいジャストなサイズ感を、大人のカジュアルに格上げしてくれるのが、パラブーツのローファー『コロー』です。ゴム底なのにレザーと同じように薄くつくられていて、甲の部分も浅くラストが綺麗。レディースのシューズのように華奢な感じが、無骨なボトムにもよく馴染んで野暮ったくなりません。インナーを白ではなく、パーカと同じネイビーにすると、カジュアルながらも上品にまとまります」(西又さん)
ビームス ライツ別注「アルテリアのチノパン」とマッキントッシュの「ラウダー」
名作チノパンを、ワントーンで上品に
「極端かもしれませんが、このパンツを持っていればもうチノパンは一生いらないな、と思えるほどの名作に仕上がりました。アルテリアの定番であるタックパンツをベースに、別注モデルは滑らかな質感が特徴の最高級素材のスビンチノという生地を採用しました。長めの股下と深めの2タックで、ミリタリーパンツをベースとしながらも、スラックスのような上品さを感じるシルエットが特徴です。どんなスタイリングにも本当に合わせやすいので、ワードローブに1本あると活躍してくれます」(齊藤さん)
「グルカ風のチノパンにはラギッドな印象がありますが、クラシカルなコートを同系色で合わせると、都会的な着こなしになります。英国のオーセンティックなバルカラーコートを元に作られたマッキントッシュの『ラウダー』は、ラグランスリーブでほどよくリラックスしたAラインのシルエットが特徴。インナーとともにベージュのワントーンで優しくやわらかい大人な印象に仕上げてみました」(西又さん)
ビームス ライツ別注「スプリングコート」とジョンスメドレーの「フィンチリー」
モノトーンに映える、インパクトのある足元
「スプリングコートの永久定番G2を、スプラッシュペイントで別注しました。本国フランスのアトリエで、職人が1点1点ハンドペイントを施しています。そのため個体差もありますが、それぞれがとても雰囲気のいい仕上がりになりました。カラーは何パターンか検討しましたが、ブランド側から提案のあった、品のよさを感じるブルーとイエローのカラーリングを採用。通常展開しているプレーンなG2はほとんどがアジア製ですが、別注はスペイン製のバルカナイズド製法のモデルをチョイス。アッパーのキャンバスはオーガニックコットンで、仕様にもこだわりをもってつくりました」(齊藤さん)
「足元にインパクトのあるスニーカーを履くときに、スウェットやパーカなどでカジュアルにまとめると子どもっぽくなってしまいます。トップスにジョン スメドレーの名品ニットポロを合わせることでカジュアルさがほどよく抑えられ、品よく仕上がります。トップスとボトムスは黒✕白に絞り、足元のスプラッシュペイントのポップなカラーをちらりとのぞかせて、大人カジュアルなスタイリングに遊び心を加えました」(西又さん)
ビームス 原宿 TEL:03-3470-3947
インターナショナルギャラリー ビームス TEL:03-3470-3925
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カーハート WIP ストア トーキョー TEL:03-3402-9810
チャンピオン ブランドハウス シブヤ トウキョウ TEL:03-5962-7600
パラブーツ青山店 TEL:03-5766-6688
マッキントッシュ ギンザシックス店 TEL:03-6264-5994
リーミルズ エージェンシー TEL:03-5784-1238
Stylist: Junichi Nishimata
Hair & Make-up: Yoshikazu Miyamoto[bNm]
Model: Keisuke Asano
Text & Illustration: Ai Hogami