オンとオフ、どちらのシチュエーションでもはきこなせる“両面スラックス”が一本あると何かと便利。選び方のコツから実際にどう着回しているかまでを聞いた。
クラシック感が漂う ’90sヒットモデルの復刻版
BERNARD ZINSのブルース
安武俊宏さん(ビームス PR)
「ドレスパンツを着回すならモダナイズされてないくらいがちょうどいいんです。これは20年前にヒットした型を復刻した一本で、ジャケパンスタイルにはもちろん、カジュアルに振ってもクラシックな雰囲気が漂う。今は明るい色を使ったスタイリングが気分なので、オンでは爽やかなオレンジ系のBDシャツ、オフではジョン スメドレーのイエローのポロシャツを合わせたいです。いずれにせよウエストと足首を見せてパンツの端正なシルエットは生かします」。¥28,000/ベルナール ザンス(ビームス 六本木ヒルズ)
ウエストのフィットを調整できる レースアップスラックス
UNUSEDのレースアップスラックス
三好 良さん(1LDK ディレクター)
「コーディネートの幅を広げてくれるのは、太すぎず細すぎないストレートのスラックス。気分によっては旬の極太シルエットもいいけれどこの主張しすぎないデザインの着回し力とはき心地のよさには勝てません。さらにウエストの後ろのレースアップ仕様が秀逸です。普段はひもを垂らしたままダボッとはいてスニーカーにクッションさせるくらいがちょうどいい。しかるべきときはひもを結んでフィット感を上げて着用。それだけのことですが腰をしっかりホールドするとぐっと上品に見えるんです」。¥32,000/アンユーズド(1LDK)
腰の位置をコントロールできる ドローコードのスラックス
URUのツータックスラックス
秋山貴紀さん(スタイリスト)
「テーパードがきいたイージー仕様のスラックスは、腰の位置を変えるだけでこんなに印象が変わるんです! 腰ばきだとカジュアルに、ウエストではけば上品に見せられる。昔から自分の軸は、ストリートテイストのラフな着こなし。子どもと遊ぶ休日ならグラフペーパーのフリースと合わせてとことん楽に着たい。とはいえもういい年ですから、現場のTPOによって大人な装いでいたいときもある。そんなとき足元はスエードのクラークス。ややUK感のあるオールブラックが気分かな」。¥26,000/ウル(スタジオ ファブワーク)
コットンみたいなウールの 正統派ドレスパンツ
PT01のプレッピーフィットスラックス
関内健太郎さん(トゥモローランド PR)
「オンからオフまで着回すには、ひとくせある素材を選ぶのがポイント。パンツ専業ブランドPT01は現デザイナーになってから素材の種類が増えたんです。これは見た目も肌触りもまるでコットンみたいなウール。素朴で柔らかい風合いが独特です。縫い目はアタリを施した古着っぽい仕上がりで、カジュアルにも馴染みやすい。あくまで仕立てはクラシックなんですけどね。オンではくなら、紺ブレやレジメンタルタイで、セオリーどおりのプレッピースタイルがしっくりきます」。¥39,000/PT01(トゥモローランド 渋谷本店)
トゥモローランド 渋谷本店 TEL:03-5774-1711
ビームス 六本木ヒルズ TEL:03-5775-1623
1LDK TEL:03-3780-1645
Composition&Text:Takako Nagai