2018.12.21

俺たちの私服LOVE! 小木POGGY基史さんの「ジャケット哲学」

大人男子の「至福の私服」をクローズアップ! その着こなしが世界中から注目を集める、ユナイテッドアローズ&サンズ ディレクター小木POGGY基史さんのジャケット愛とは?

ユナイテッドアローズ&サンズ ディレクター 小木POGGY基史

俺たちの私服LOVE! 小木POGGY基の画像_1
POGGYさんの着こなしは黒のTシャツにユーズドの軍パン。これに足元から蛍光オレンジのソックスをのぞかせ、グレーのハイテクなニューバランスを合わせたりしている。この振り幅に加え、クオリティとリアリティを結びつけた着こなしが、POGGY流のおしゃれだ。

その人らしさがいちばん表れるのがジャケットだと思います

「ジャケットはシーズンごとに2〜3着買い足すようになり、全部で50着くらい持っています。仕事の打ち合わせ、ディナーやパーティ、ストリートから保守的なシーンまでいろいろ。週5で着ることも普通ですから、その制限の中で、気分がアガるかどうかがいちばん大切ですね。若い頃は自分に自信がなくて、ブランドに頼ってしまうじゃないですか。でも例えばアフリカン・アメリカンの人が古着のスーツを自信満々に着ている姿がカッコよく見えたりする。その人らしさが最も表れるアイテムが僕にとってはスーツやジャケットなんです。

今日着ているのは最近ハマっているオーラリー。とにかくフォルムが気に入っています。これは自分が柄を監修させてもらった、来年に発売予定のオーラリー×5525ギャラリーのジャケット。つい先に着てしまいました(笑)」


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リベラーノ リベラーノのスーツ 「クラシコイタリアを学ぼうと思ったときにオーダーしたスーツ。これを真面目に着こなしてしまって物足りなさを感じていたとき、ショーン・ステューシーに右身頃の内側に“POGGY”と書いてもらったんです。なんか、これでちょっと自分らしくなったというか」
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シュプリームのジャケット 「今年買ってめちゃくちゃ着ました。海外での反応もよかったです。オーバーオールと合わせるのが自分の中で流行っていました。クオリティがちゃんとしていて、雰囲気もすごくいいんですよ。それでいてストリートキッズでも買える価格帯なのも魅力的」
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ニゴールド® バイ ユナイテッドアローズのブレザー 「NIGO®さんとUAの取り組みで始まったニゴールド® バイ ユナイテッドアローズがフューチュラにアートワークを依頼した一着。本物がどういうものなのか、僕は知りたかった。ストリートカルチャーの面白い部分を高いクオリティで表現したブレザーです」
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トム ブラウンのブレザー 「トム ブラウンが日本に上陸した年にユナイテッドアローズ 原宿本店で購入しました。多分マーティン・グリーンフィールド製。そこからヴァンとか、アイビーの世界を掘り下げるように。自分らしくジャケットを着るようになったきっかけの一着です」
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キャピタルのデニムジャケット 「この数年キャピタルにハマっています。自社工場を持っていて、今でも丸縫いでやっていることも。一人がすべてのパーツを縫製できたりもするんですよ。それって本当に技術がないと作れない。そういうことをやり続けているんですよ、キャピタルって」

「形は、少し肩幅があるものが好きですね。ジャージーやスウェットなど、カジュアルなパンツを合わせることが多いです。しかもTシャツの上にシャツ、シャツの上にジャケットを着るのが一般的ですが、僕はシャツをすっ飛ばしてしまうんです。そのかわり手が短く見えないように袖をあえて少し長くしたり、Tシャツの首のリブ幅や着丈を工夫したりして、自分らしさを表現しています」



MOTOFUMI “POGGY” KOGI
ドレスとストリートを自在に行き来するスタイルが注目を集め、世界のメンズファッション界において重要人物の一人に選ばれるなど、日本を代表する新時代のウェルドレッサー。


Photos:Yuto Kudo
Text:Masayuki Ozawa

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