年月というふるいにかけられて残ったものには意味がある。それでもまだ欲しいものには理由がある。
スタイリスト小林 新さんの、コート選びの極意を聞いた。
小林 新さん スタイリスト
「代わりのきかないものかどうかということ」
ずっと着続けているコート 「PAUL HARNDENのツイードショートコート」
主張はあるけれどシンプルで何にでも合わせやすいとか、トレンドに左右されないとか、そういう理由はもちろんありますが、このポール・ハーンデンのコートに関してはそういった具体的なことよりも思い入れのほうが強いかもしれません。というのもこれに出会ったのは僕がまだアシスタントの頃で、当時の僕にとってはあまりに高額でとても買えるようなものではなかった。それから何年か越しにようやく手に入れたものだから、ある意味自分のコートの原点のような感覚があるんです。ショートともミドルとも言えない絶妙な丈もポイントで、代えのきくものが見つからない。これから先もワードローブに欠かせないコートだと思います。
この冬探していたコート 「ANATOMICAのリバーシブルコート」
一方新作に関しては、アナトミカのリバーシブルコートに注目。僕はコートは基本的にコンパクトなシルエットのものが好きだったので、オーバーサイズっていうのは初。その中でもざっくりとしたオーバーサイズではない、ちょっと品の漂うフレンチシックなバランスのシルエットが決め手になりました。さらにこれは僕の大好きなツイードとのリバーシブル。コーディネートの選択肢も広そうです。トラディショナルな佇まいで、それでいてシルエットが現代的で、なおかつユーティリティ性が高い。コートとしての総合力で考えても、今シーズンはこれ以上のものが多分見つからないですね。 ¥160、000/アナトミカ(アナトミカ東京)
アナトミカ東京 TEL:03-5823-6186
Photos:Arata Suzuki[go relax E more]
Stylist:Yoshiki Araki[The VOICE]
Composition&Text:Jun Namekata[The VOICE]
Stylist:Yoshiki Araki[The VOICE]
Composition&Text:Jun Namekata[The VOICE]