2022.11.23
最終更新日:2024.03.08

「アンダーウェアをはかない。それも一つの理想の形」【アンダーウェアと向き合った大人の話#01】

たかがアンダーウェア、されどアンダーウェア。いつもはまったく気にも留めないけれど、いま一度、真剣に対峙してみたら深遠な価値観や哲学がそこにはあるのか、ないのか。

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アンダーウェアをはかない。それも一つの理想の形

N.HOOLYWOODデザイナー/尾花大輔さん

N.HOOLYWOODデザイナー  尾花大輔さん
「自然できれいな身体」を目指して、4年ほど前から本格的に筋トレや水泳を始めた尾花さん。日々トレーニングに励み、身体への意識が変わっていくにつれ、アンダーウェアに対する考え方も変化していったという。 「基本カルバン・クラインを中心に、自分のところのものだったり、ほかのメーカーのものをテストではいたりしていますが、あらためてアンダーウェアについて考えたとき、いわゆるファッションアイテムの中でいちばん気を遣っていなかったり、変わらなかったりするものなのかなって。 もちろんこだわる人はいますが、人に見られるわけではないから、穴が開くまではくという人はけっこういるし、そうなるとなかなか変わらない。それに、肌に直接触れるものだから、快適であることが求められるけど、ゆったりしているのが好きな人もいれば、ピタッとしているのが好きな人もいて、快適の基準が人によって違うんですよね。 個人的にはアンダーウェアってサイズレスでリバーシブルだったらいいのになと思っています。例えば洗濯して裏返ったりすると、たたむときにストレスじゃないですか。伸縮性があって、しかも裏表を気にせずラクにはけるのがあったらいいなと思って、実は今作っているところです。完成したら、理想のアンダーウェアになるんじゃないのかな。 一方で、アンダーウェアの究極の姿って「はかない」ことなのかなとも思っていて。というのも、トレーニングをしているとアンダーウェアも汗でびしょびしょになるんですよ。もちろん替えは用意するんですけど、あるときトレーニングショーツだけで過ごしたことがあって、それがすごく快適だったんです。 素肌に直接パンツをはいたらチクチクすると思うかもしれませんが、昔と違って最近の機能素材はよくできていて、見た目はウールだけど実は化繊というのはあるし、Tシャツと同じくらいガンガン洗えるものもある。ヴィンテージのジーンズは色が落ちるから洗わないというのはあるけど、洗濯しても表情が変わらないんだったら毎日洗ったほうが清潔ですよね。なので、アンダーウェアをはかずとも快適に過ごせるパンツがあれば、それは一つの理想の形なのかなって思います」

N.HOOLYWOOD TPES BARRACKS KIT  ボクサーブリーフ 前面
N.HOOLYWOOD TPES BARRACKS KIT  ボクサーブリーフ 後面

N.HOOLYWOOD TPESBARRACKS KITボクサーブリーフ

繊維が長く、軽くしなやかなエジプト綿を使用。ウエストやはき口には、生地と一体化したエスパゴムを使い、快適なはき心地を実現。カーキのほか、黒、白、ブラウンの4色展開。生産終了が決まっており現在は店頭在庫限り


PROFILE
水泳好きが高じて「OBANA SWIMMING CLUB」レーベルを設立。アリーナとのコラボでスイムアイテムを手がけたことも話題。



Photos:Yoko Kusano

Text:Masayuki Sawada

Illustration:Tom

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