アウターが欲しい今の時期。UOMOのスタイリングでもおなじみの瓜坂拓海さんに、今年買うべきアウターの解説&着こなし提案をしてもらった。Gジャンと並んでヴィンテージ市場でコアな人気を誇るカバーオール。アメカジが復権してデニムがワードローブのマストアイテムになった今季、ポスト・テックアウターとしてワーク由来のカバーオールは注目度急上昇中だ。
今年買うべきカバーオールとは?byスタイリスト瓜坂拓海さん
「トラッドやミリタリーと同様にメンズファッションを構築する重要な要素がワーク。カバーオールはワークを代表するアウターです。もともとはアメリカの鉄道員などの作業服として生まれたジャケットで、1900年代初頭はオーバーオールとセットで着られていたようです。ポスト・テックの流れやアメカジリバイバルで、ヴィンテージから着想を得てアウターを展開するブランドも多く、今季はカバーオールも目立ちました。王道はデニム素材で、ヴィンテージテイストを追求するブランドからは本物と見まごう加工ものも出ていますが、上級者向きです。初心者にはファッションとして取り入れやすいコーデュロイやウール素材がおすすめ。バリエーションも多く、きれいめコーディネートに旬のアメカジ感を添えられます」
NEEDLES×SMITH’S|COVERALL – 8W CORDUROY
本格的デザインをコーデュロイ素材でモダンに
1906年にアメリカ、NYで創業したワークブランド「SMITH’S AMERICAN」とのコラボ企画第2弾。春夏に好評だったモデルを今季はコットン100%の8ウェールコーデュロイで展開。フロントに4パッチポケットのオーセンティックなデザインは、ボタンを開けてラペルドジャケット風に着られるように、フロント上部がアレンジされている。アイコンの蝶の刺しゅうも同色でミニマルなルックスに。オフホワイトに近いベージュが新鮮だ。
カバーオールのコーディネート提案byスタイリスト瓜坂拓海さん
アウトドアスタイルのアウターに取り入れるのも一案
「カバーオールはクラシックなアウトドアウエアにも応用されていたので、アウトドア系のコーディネートと好相性です。ライトベージュはどんな色味にも合わせやすい色ですが、レトロなイメージにしたかったのでブラウン系のクライミングパンツをチョイス。チェックシャツとトレッキングシューズもブラウンやベージュの同系色にして、差し色はどちらもブルーと統一感を出しました。レトロなアウトドアスタイルにあたたかみのあるコーデュロイの素材感がよくマッチします」
Levi’s®︎|CYPRESS CHORE COAT
クリーンなルックスのデニムライクなカバーオール
ダークインディゴの丈夫な混紡ファブリックを使用して、カバーオールを現代的なアウターに。通常のWARM WOOLよりも機能性が高い、リサイクルのECO WARM WOOLをブレンドしている。襟にコーデュロイを配してクラシックなムードを添えつつ、裏面は起毛してあたたく仕上げた。ポケットフラップに付いたグラフィックタグもワークウエアテイストを盛り上げる。スラックスやコーデュロイパンツできれいめに着こなしたい。
nanamica|Moleskin Dock Jacket
ドットボタンでスポーティに着られるデザイ
襟裏にスロートタブ、裾にはドローストリングが付き、ドットボタンで軽快に羽織れるスポーティなカバーオール。カバーリングコアヤーンという機能素材のモールスキンを使用。ポリエステル芯にコットンを巻きつけることで、コットンの肌ざわりをキープしつつ速乾性を備えているのが特徴だ。オーセンティックなデザインに投入することで、ナナミカらしいハイブリッドなムードを携えた一着に。
POLYPLOID|WORKWEAR JACKET B
定番ワークジャケットを今季はコーデュロイで
7つのポケットを備えた収納力抜群の定番ジャケット。両胸の形の違うフラップポケットで、ひとめでポリプロイドとわかるデザイン。2021年の春に登場して以来、素材を変えて毎シーズン展開される人気アイテムに。今季は英国老舗コットンメーカー、ブリスベンモス社の上質なコーデュロイ素材で展開。襟裏のボタンを留めてスタンドカラーとして着ることもできる。
NICENESS|Wool Silk Nep Herringbone Jacket “ROBBY”
ネップ感が生きるクラシカルなカバーオール
古いものと新しいものを融合した、手仕事が生きるものづくりにファンも多いナイスネス。1930年代のフレンチワークジャケットに着想したカバーオールは、デッドストックの糸をミックスしたウールシルクのネップヘリンボーン生地を使用。生地の特性を生かすために製品に洗いをかけてふくらみのあるシルエットに。襟裏には水染めのレザーを配し、チンストラップをつけることで、着こなしに変化がつけられる。オールド感のある仕様も素材にマッチ。
2022年秋冬・大人が選ぶべきアウター
イーライト TEL:03-6712-7034
ナナミカ 代官山 TEL:03-5728-6550
ネペンテス TEL:03-3400-7227
ビショップ TEL:03-5775-3266
ムーンスター カスタマーセンター TEL:0800-800-1792
ライコス TEL:03-5829-3501
リーバイ・ストラウス ジャパン TEL:0120-099-501
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori