この冬の主力アウターはもう決まっただろうか? まだ迷っているのなら、おしゃれな大人たちの選択を参考にしてみよう。ロングコートからショートブルゾンまで、アメリカントラッドをベースとしたオーセンティックな魅力に程よくトレンドがブレンドされたアウターが揃う「ブルックス ブラザーズ 表参道」に、スタイルの異なる3人が集結。果たして彼らはこの冬のアウターに、何を選択するのか?
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ファッションの秋、真っ盛り。10月の優しい西日が差し込む「ブルックス ブラザーズ 表参道」に、職業もライフスタイルも異なる3人の大人男子が集まった。
スタイリスト、インフルエンサー、モデルの彼らが着こなす三者三様のアウタースタイルから、王道トラッドの現在形を細かく解説。本稿ラストに置いた「ウィンターフェア」の情報も忘れずにチェックしよう。
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それでは試着ルポ、スタート。
case1. 豊島 猛(スタイリスト)
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大人に“ちょうどいい”アウターを探して
試着ルポのトップバッターは、「目利きがディグった知られざる名品特集」が本誌で組まれるほどの審美眼と高いリサーチ力を持つスタイリストの豊島 猛さん。アメリカンクラシックの大海原で今回ディグるアイテムは、言うは易しの“ちょうどいい”アウターだ。
まさに、踊るヒマがあったら服探してる豊島さんが思わず唸った渾身のベストアウターとは?
豊島:「新しい生活様式も慣れてきて、私の場合はクルマや電車での移動手段に自転車が加わり、大人な着こなしに添える少々のリラックスムードが気分だったりします。アウターに当てはめると、チェスターやトレンチ、ステンカラーコートだとe-bikeには着丈が長すぎて、ハードなメルトン素材だとクルマのハンドルが切りにくい。ダウンにも食傷気味。今の時代に生きる大人男子にちょうどいいアウター探しに日々奔走しています」
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ポリエステルとコットンの混紡素材には撥水加工が施されており、飾りではなくしっかりと機能するドローコードのほか、取り外し可能なキルティングライナーは他のアイテムと組み合わせられるほどに完成度が高い。カッティングパターンも一流で、可動域の大きい立体的な袖の作りなど微細なこだわりが盛り込まれていた。もちろん、スーツの上に羽織ってもOKだ。
ミリタリー×トラッドの秀逸バランス
ラフで無骨なミリタリーベースも、「ブルックス ブラザーズ」の手に掛かれば大人男子御用達の品格を醸し出す。ミクスチャーのバランス感覚はスタイリスト・豊島 猛の真骨頂だ。大人のリラックスした空気感を「Brooks Brothers」のロゴ入りスウェットパンツと柔らかなメリノウール地のカーディガンで構築し、白シャツではなく白タートルでこなれたルーティンを印象づける。トドメは小物のスポーツキャップで、ミリタリーとトラッドの押し引きにプレッピームードまで取り入れた。
豊島:「10月から着られるちょうどいい塩梅のアウターです。個人的には渋谷や表参道をリサーチに動き回るときに着たいですね。アザーカラーのブラックには安心感はありますが、コートの立ち位置からすると器用すぎるかもしれません。クリーンなミリタリーを打ち出した老舗の提案を、ど真ん中のカーキで受け止めてみたい。3Wayで3シーズン着られる汎用性やお得感も重要ですが、それにも増して、大人男子が買うならば渾身の一着であるべき。『ブルックス ブラザーズ』ならば、それに足るベストアウターが手に入ります」
タートルネックニットシャツ¥14,300・スウェットパンツ¥15,400・キャップ¥6,600/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン) その他/本人私物
case2. かなやまたいせい(インフルエンサー)
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学生時代以来、15年振りのスタジャン
続いてはパワーインフルエンサーであるかなやまたいせいさん。SNSの総数で27万フォロワーを抱えるかなやまさんは、自身のジュエリーブランド「h’eres」とアパレルブランド「SUBLATIONS」を手掛けるほか、映像制作やコンサルティングを請け負う「ONE FIVE」の代表を務めるなどマルチな才能の持ち主だ。
手に取ったアウターは黒に近いほどに深いネイビーの「ウールツイード バーシティジャケット」。いわゆるスタジャンだが、今秋冬の新作には画一的なプレッピースタイルに留まらない工夫が施されていた。
かなやま「裾の処理がフラットなデザインになっていました。腰まで隠れる長めの着丈は大人の男性には安心感を与えてくれると思います。あと、個人的には表参道店のインテリアにも興味があり、店内はクラシックな『FLOS(フロス)』の優しい光で満ちていました。落ち着いた空間で買い物を楽しめます」
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スタジャンにありがちなレタードワッペンやキャラクターの類いは発見できず、ネックや袖口にはラインすら引かれていない。着回しの効く、服飾としての完成度一本勝負だ。スポーツテイストを薄めに設定したミニマルデザインでブランドの矜持を見せつけた。
文化系スポーツ男子の最上級
歴史ある英国MOON社のツイード地を贅沢に使用。裾のリブやポップな意匠を排除したモノトーンのカラーパレットは、着こなし次第でモードにも遊べる。その伸びしろをあえて使わずに、古き良き時代を彷彿とさせるテニスセーターとボタンダウンシャツにセンタークリース入りのスラックスを絡め、トラディショナルの源泉に敬意を表したかなやまさん。憧れへの真摯な想いは心のドレスアップに近いものだ。
かなやま:「SNSの画像や動画ではモード好きに見られがちな私ですが、型にはまらないジャンルレスを大切に活動しているので、着こなしの幅が広がるこのバーシティジャケットは自分的にぴったりなデザインでした。スリーブも重量感のある牛革の本物志向でさすがだと思います。このまま神保町で古本やフォトブックを探したり喫茶店に行ったりしてみたいです」
シャツ¥25,300・チノパンツ¥17,600・ベルト¥14,300/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン) その他/本人私物
case3. 髙橋義明(モデル)
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大人のグレンチェックに惹かれる
試着ルポのアンカーは、本誌常連モデルの髙橋義明。アメリカントラッドと対極を成すアメリカンカジュアルの象徴スタイルであるスイングトップとデニムで「ブルックス ブラザーズ 表参道」を回遊する彼が選んだアウターは秋冬本命の「ダッフルコート」。それも、ひと際クラシックな佇まいのグレンチェック柄だった。
髙橋:「バイクに乗るので着丈が長いアウターは持っていないんですが、気分を変えてこの王道のダッフルコートを取り入れるのもいいかも。クラシックなグレンチェックの色味に惹かれて手に取ったら、トグルにまで『Brooks Brothers』のロゴが刻まれていて驚きました」
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さて、ダッフルのインナーには何を組む?
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豊島:「靴も去年ならば白スニーカーを合わせるかもですが、2022年秋冬の気分はローファーが正解。ちょっとした商品セレクトの工夫で、伝統のトラディショナルスタイルがぐっと今っぽくなります」
トラッドのレイヤードが今っぽい
ともすれば少年ぽさや制服の印象が独り歩きするダッフルコート。2022年秋冬の着こなしは、トラッドなエッセンスのスーパーレイヤードが面白い。懐かしさが新しいダック柄ニットのインナーには丁寧にシャツを差し込み、パンツインしたスラックスは落ち着きのあるコーデュロイ素材をチョイス。ブラウンやネイビーもお勧めだが、今秋冬は荘厳なグレンチェック柄でトラディショナルな印象をさらに上乗せし、トレンド筆頭株であるローファーで締めてみよう。今の大人男子にとって、クラス感の重ね付けが逆にフレッシュに映える。
髙橋:「久しぶりのダッフルなので着方考えるのも楽しいですね。太めのデニムやコーデュロイを合わせてもよさそう。生地も分厚いし首元のストラップも閉じられて暖かいので、マフラー巻いてバイクに乗るのもいいかも。コートにバイクって個人的に大人っぽいイメージがあるんです。そろそろやってみようかな」
シャツ¥16,500・コーデュロイパンツ¥17,600・ローファー¥53,900/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン) その他/本人私物
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最後はお得なインフォメーション。10月19日(水)から11月8日(火)の期間中、「ブルックス ブラザーズ」の店舗と公式オンラインストアにて「ウィンターフェア」を開催。期間中は、44,000円(税込)以上の購入で、シグネチャーラベルがプリントされたオリジナルドローストリングポーチをプレゼント(先着順・数量限定)。
この機会に、2022年秋冬のベストアウターを「ブルックス ブラザーズ」に探しに行こう!
期間:2022年10月19日(水)~11月8日(火)
場所:実店舗、公式オンラインストア(アウトレット店・セール品を除く)
概要:44,000円(税込)以上の購入で、シグネチャーラベルがプリントされたオリジナルドローストリングポーチをプレゼント(先着順・数量限定)
問い合わせ先:ブルックス ブラザーズ ジャパン TEL:0120-02-1818
Hair & Make-up:AMANO
Stylist:Takeshi Toyoshima
Composition & Text:Takafumi Hojoh