WEB UOMOのファッションコンテンツを毎月担当しているスタイリストの瓜坂拓海さんに、この夏の最終マストバイを聞いた。トップスから小物まで、迷ったらここにあるアイテムを買っておこう。一式そろえれば、おしゃれの格上げもできる!
ATON|SUVIN 60/2 OVERSIZED S/S T-SHIRT
オーバーサイズながら気持ちよく着られる素材感
「サイズ感やちょっとしたディテールが洒落ているエイトン。夏にマストの白Tはタックインもアウトもサマになる、エイトンの定番無地Tがおすすめです。オーバーサイズというとヘビーオンスになりがちですが、エイトンは上質なスヴィンコットンのしなやかな素材で、肉厚すぎない。だからタックインしたときもゴワつかず気持ちよく着られるんです。この白Tは旬のデニムや軍パンのような無骨なボトムも、品よく見せてくれます」(瓜坂)
インドで手摘みされたスヴィンコットンを、和歌山市の工場で編んだエイトンのオリジナルジャージー素材を使用。双糸にすることで光沢感としなやかさを実現した。横幅に対して縦の比率が少し長いデザインが、存在感のあるオーバーサイズにモード感を添える。
ETS.MATERIAUX|Big Polo Shirt
シルケット加工がきいたクラス感のあるビッグポロ
「ベーシックなアイテムをモダンかつ上品に仕上げるのが、イーティーエスマテリオは得意ですよね。このネイビーのポロシャツは、ゆったりしたサイジングやシルケット加工を施した鹿の子生地に惹かれました。薄手で涼感のある軽い着心地も気に入っています。ネイビーの色みもダークすぎず、青すぎずちょうどいい感じ。ネイビーはワントーンで着るのがマイブーム。あえてテック素材のボトムと合わせて文化系アウトドアに振るのもよさそうです」(瓜坂)
今の気分に合ってしかもずっと愛用したくなる、そんなベーシックを目指したポロシャツ。スタンダードなデザインをゆったりシルエットでモダンな表情に。裾にはヨレを防ぐための補強布を張り、長くクリーンに着られる仕様にもこだわった。
BATONER|THE SUMMER KNIT T-SHIRT
コットンニットならレイヤードも大人っぽく決まる
「個人的にコットンニットが好きです。プレーンなものより編地に表情があったり、ジャカードで柄が入っているようなタイプが意外に使いやすいんです。バトナーのこの半袖ニットは度詰めの透かし編みがポイント。襟はロール仕様でサイドにスリットを入れたTシャツ感覚のデザインだから、タンクトップやTシャツとの重ね着がしやすいんですよね。カットソーどうしを重ねるよりもスタイリッシュにまとまります」(瓜坂)
バトナーが提案する、王道サマーセーターシリーズ。天然由来の植物樹脂でコーティングした扁平糸を使用し、加工で麻のようなシャリ感を添えた涼しげなニット。ドロップショルダーのボックスシルエットも今っぽく、シンプルながら上級者の着こなしが簡単に叶う。
Dickies×BEAMS|Loose Polyester Cargo Shorts
クリーンにはけるポリエステルのカーゴショーツ
「カーゴショーツはチノクロス素材だと無骨なイメージが強くなりますが、ディッキーズのポリエステル素材なら品よくはけます。長すぎず短すぎない丈感も絶妙で、王道ベージュの色みもトレンドに合致。このビームスコラボはあらゆる面で“万能なショーツ”に仕上がっています。ウエストにドローコードも付きベルトレスでもはけるデザインだから、レザーのグルカサンダルやジェイエムウエストンのゴルフのような大人靴を合わせるのが気分です」(瓜坂)
ダブルニーワークパンツのシルエットをベースに、ミリタリーテイストをプラス。今までにない新デザインに、ポリエステル100%のナチュラルストレッチ素材を採用してはきやすいショーツが完成した。バックポケット上のDickiesネームは面ファスナーで取り外しできる仕様にするなど、ビームスらしい遊び心も。
NICHOLAS DALEY|HAND CROCHET NECK POUCH
ハンドメイドのネックポーチでイメージチェンジ
「プライベートでも愛用しているニット素材のサコッシュです。レザーやナイロン素材のものに比べて、ニットはハードルが高そうと思う人も多いようですが、意外にどんなスタイルにも似合って、コーディネートのアクセントにしやすいんです。それからマンネリ打破にも効果抜群なので、トライする価値は大きいと思います。ほっこりしすぎない、黒とグレーの2トーンなら間違いありません」(瓜坂)
2020年春から毎シーズンデザインを変えて登場する、ニコラス デイリーの人気アイテム。シーズナルカラーのジュート糸を使用し、イギリス・レスターの職人によって一点一点ハンドニッティングされている。スマートフォンとフラグメントケースがちょうど入るサイズ感。ストラップの長さは結んで調整できる。縦15×横13cm。
BIRKENSTOCK|Arizona Bold Gap
真鍮のビッグバックルが夏スタイルのアクセントに
「ビルケンシュトックのサンダルは、アウトドアからモードカジュアルまで、どんなスタイルにも合わせられる汎用性の高さで群を抜いています。このサンダルは定番のアリゾナを真鍮のビッグバックルでアレンジした“ボールド”コレクションの新作。バックルに合わせてストラップも太め、ベンチレーションを兼ねたパンチング仕様も洒落ています。アリゾナはソックスとの相性もいいので、秋も重宝するんですよね」(瓜坂)
この夏の新型として登場したプレミアムなアリゾナ。通常よりも大きなダブルアイレットの真鍮バックルがアクセント。アッパーには天然由来成分で仕上げられた自然な風合いのレザーを使用。グリップ力を高めた新ソール、「ビルケングリップソール」が採用されているのも特筆。
THE BEDFORD HOTEL|BFH-06
クリアフレームのサングラスで着こなしの鮮度UP
「シンプルになりがちな夏のコーディネートに何か足したいと思うとき、サングラスがあると鮮度を上げるのに役立ちます。眼鏡市場が手がけるハウスブランド、ザベッドフォードホテルのアイウエアは、それぞれのモデルにニューヨークの架空のホテルを舞台にした物語を添えているのがユニーク。華奢なセルフレームが特徴のウエリントン型、BFH-06は誰にでも似合う形だと思います。スモーキーカラーのクリアフレームはトレンド感があって合わせる服を選ばない色。日本製でこの価格帯、クオリティはお買い得だと思います」(瓜坂)
2021年の秋にデビューしたザベッドフォードホテル。BFH-06は「2008年に505号室に宿泊したフィルムディレクター」の物語が添えられている。ブリッヂをキーホール型に、フロントとテンプル両方をカシメ丁番にして、テンプルにはミル打ち(表面に細かい粒を打ち付ける技法)を入れるなど、クラシックな印象に。
Hender Scheme|kinchaku nylon hat
巾着に形を変える2WAYの防水ハットが使える
「去年の夏に登場して定番的に展開されているエンダースキーマのこの2WAYハットは、着眼点が鋭いですよね。薄着になるとポケットが少なくなるので、帽子としてかぶって外出し荷物が増えたらバッグにと、とても便利です。3レイヤーの防水素材、裏面もシームテープ処理をするなど、しっかりつくられている点も高評価。リフクレターのコードが帽子のアクセントとしてもきいています」(瓜坂)
コードを絞ることで巾着バッグに形を変える、レトロなチューリップハットを機能素材でモダンにアレンジ。表地は透湿防水素材の3レイヤーナイロン、裏地はコットンでかぶり心地がいいのも特筆だ。
「今買って秋まで着られる」トップスはコレ!
イーライト TEL:03-6712-7034
エイトン青山 TEL:03-6427-6335
エムケーラボ https://www.meganeichiba.jp/brand/mklab/
スキマ 恵比寿 TEL:03-6447-7448
バトナー TEL:03-6434-7007
ビームス 原宿 TEL:03-3470-3947
ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス TEL:0476-50-2626
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori