季節的には春といっても肌寒い日も多く、寒暖差の激しい3月は、一年で最も着こなしが難解なシーズン。もうセンスだけでは立ちいかない! 達人はいかにワードローブを最適化して乗り切っているのか? 秋冬からの服に加えて新たに買った今季の新作で構成する最強の10着、そのセレクトと活用術を指南します。
重衣料はいらない! 薄手のレイヤードを主軸に
10着を選ぶポイント
・色のバリエーションを豊富に用意し、装いに飽きがこないように工夫。
・温度調節に最適なベスト使いがカギ。
・レイヤードに欠かせないニットは何枚あってもいい。
・アウター代わりにビッグサイズのレザーシャツを一枚。
・パンツは濃淡でメリハリをつける。
動きを制限する重衣料をあえて選ばなかった渡邉さん。レイヤード向きの薄手のアイテムを十全に揃え、組み合わせることで、軽快な3月のスタイルに対応した。
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1ARC’TERYXのダウンベスト
「最低限の防寒アイテム。軽快な装いで身軽に」
「ベストでスタイリングにひとクセ入れるのが自分流。ニットベストは数枚持っていましたが今季は防寒も兼ねてダウンベストに挑戦」。¥35,200/アークテリクス(アークテリクス コールセンター/アメア スポーツ ジャパン)
2CCUのレザーシャツ
「レザーは重く見えないキャメル色」
「肌寒い春先、スエードの温もりある質感がちょうどいい。革は風を通さないので、思いのほか防寒にも役立ちます」。¥67,100/シーシーユー(イーライト)
3MARNIのウールニットベスト
「タイトなニットベストは重ね着にも重宝します」
愛用しているマルニの乗馬柄ニットベスト。「デニムや軍パンのスタイリングが男っぽすぎるとき、かわいさを足せるので重宝します。長めの丈を選ぶ人が多いですが、僕はトップスをコンパクトにしたいので短め派」。
4Maison Margielaのカーディガン
「はおりとして使える上質で万能なカーディガンが一着必要」
マルジェラのウールカーディガンは冬から継続して活躍中。「肌寒い日に備えたレイヤード用なので、どんな服にも合うブラックがベスト。シンプルで上品、とにかく万能」。
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5MAATEE&SONSのカラーシャツ
「春らしいアクセントにフレッシュなイエローを」
「カラーシャツは、3月ならレイヤードできかせて、暖かくなったら一枚で主役に着たい。オレンジと迷いつつ手持ちに映えるイエローに決定」。¥39,600/マーティー アンド サンズ(フィギュアインク ショールーム)
6Maison Margielaのスウェット
「定番アイテムこそ色で変化を出す」
「グリーンのスウェットはヘビロテ要員。定番色のように守りに入らず、かといって主張しすぎないので調子がいいです。マルジェラのスウェットはやや首が詰まっていて、アームが太すぎないバランスも秀逸」。
7Cristaseyaのコットンニット
「肌寒い日に肉厚なコットンニットを」
「上品さのあるコットンニットも必要。肌寒い日を見越して厚手のものがいいですね。クリスタセヤのネイビーのニットは、一見、普通ですが一枚できまる洗練されたデザイン」。
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8PHIPPSのフレアデニム
「リジッドデニムはシルエットで勝負」
パンツの色は、濃い・中間色・淡い、の3本を用意するのが理想。「まずダークトーンでラフに見えない一本としてフィップスのリジッドデニムを。程よいフレアなら、悪目立ちせず旬のムードではけます」。
9DRIES VAN NOTENのミリタリーパンツ
「一本できまるデザイン性が魅力」
「このパンツはリフレクションや生地の切り返しなど随所にデザインがきいているのがうれしい。薄着&シンプルになっていくシーズンなのでこれ一本で主役になれるパンツがあると安心」。土くさくならないようトップスには明るいカラーを取り入れるように意識。
10Wranglerのヒッコリーパンツ
「淡色ヒッコリーが春先にちょうどいい」
思った以上に着回しに便利なハイウォッシュデニム。「スタイリングを軽く仕上げたいとき、淡いカラーのパンツが活躍します。さりげないヒッコリー柄で、すんなり馴染むのがポイント」。
3 + 4 + 8 「真面目なカーディガンに遊びのベスト」
1 + 6 + 10 「ダウンベスト×スウェットのレイヤードで寒さを乗り切る」
1 + 5 + 9 「寒暖差のある一日のカラーシャツスタイル」
2 + 6 + 9 「レザーシャツをライトアウター感覚で」
5 + 7 + 10 「変わりやすい3月の気温にはコットンニットが最高に使える」
Stylist:Masashi Sho