2021.12.18
最終更新日:2024.03.07

【ザ・ノース・フェイスの知られざる名品 #2】デナリジャケットだけじゃない。大人が着たいフリースの名作

「ザ・ノース・フェイス」のウェアは数あれど、目利きが太鼓判を押すのはどんなアイテムなのか? ヴィンテージ・ノースフェイスの世界的コレクターとして知られるThe Apartmentオーナー・大橋高歩さんに、数あるコレクションのなかから「これは!」という名品を教えていただいた。連載第2回は、いま復刻したら売れるであろうウール混のフリースジャケット。

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エクストリーム パイルウールジャケット


一周回って新鮮なウール混のフリースジャケット

「ザ・ノース・フェイスのフリースと言うとデナリジャケットが有名ですよね。でも、過去のアーカイブを探せば90年代に売られていたポーラーサンジャケットとか、デュポン素材を使ったものとか、良いフリースアイテムはいろいろあるんです。でも、なぜか日本の古着屋だと、ナイロン×フリースの切り替えデザインのジャケットはすべてデナリジャケットになっている(笑)。実際は細かく別れているんですけど、それだけデナリジャケットはアイコン的な存在になっているんですね」

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「個人的にいま復刻したら売れるだろうなと思うのが『エクストリーム パイルウールジャケット』。見た目は普通のフリースなんですが、実はウールが混ざっているので肌触りも全然違うんです。フリース素材が成熟したからこそ、逆に新鮮なんです」


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1990年代に何年間か継続して作られたという「エクストリーム パイルウールシリーズ」。高密度でかさ高があり、保温性に優れたポリエステルファイバーに、熱伝導性が小さく濡れると湿潤熱を発するウールファイバーをミックスした、軽量で保温性に優れたフリース素材を使っているのが特徴だ。

アメリカで復刻される可能性大!?

「高機能の素材が一通り出そろったいま、あらためてウールが高機能素材という流れがきています。なので、いまこのフリースを出したら売れると思うんですよね。ロゴも控えめでシンプルですし、着やすいデザインなのでUOMOのような大人の男性にもぴったりだと思います」

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実は数年前、「90年代ウェアの復刻を検討しているので、タカ(大橋さんの愛称)の私物を貸して欲しい」とUSのヘッドデザイナーからオファーもあったそう。アメリカではすでに復刻されている可能性があるので、近い内に日本の店頭で見かける日が来るかもしれない。そんなときは、デナリジャケットじゃないほうのフリースで、人と差をつけるのがおしゃれな大人というものだ。


The Apartment 大橋高歩

東京吉祥寺のセレクトショップ「The Apartment」オーナー。ザ・ノース・フェイスのヴィンテージコレクションは世界でも3本の指に入り、その造詣の深さを頼って彼のもとを訪ねる人は後をたたない。


Photos:Eigo Shimojo
Composition&Text:Tadayuki Matsui

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