健康志向の高まりとともにランニングライフを再開したり、そろそろ走らなければと危機感を抱く大人が増えた。またアウトドアやキャンプブームの流れでトレイルラン人気も高まるばかり。そう、今やランニングムーブメントは次のフェーズに突入。大人がもう一度楽しく走る方法を、識者たちの語りとともに考える!
どんどん自分の中の地図が広がる。
それが東京の街を走る面白さ
自分の中にある地図を塗り替えられる。僕は、それが東京の街を走るいちばんの魅力だと思っています。例えば地下鉄移動では点と点だった場所が、走ることで一つの線としてつながると言いますか。そして走る過程ではそれまで知らなかったおいしそうなお店などを見つけることも多く、走るたびに地図の精度が上がっていくんですよ。最近はランステとして利用できる銭湯も増えましたし、僕自身は朝ラン後に好きなコーヒー店で朝食を食べるのが習慣になるなど、アフターランの楽しみも多いですね。また公園に緑が多いのも東京の魅力。普段よく走る代々木公園などはコースが緑に覆われているから夏場でもほとんど日陰を走れて、自然と森林浴効果が得られている実感があります。近年はガチガチのテック系ウェアではなく、日常着の延長のような、街に馴染んだリラックスウェアで走る人も増えました。それこそ、ランニングが単なるブームを超えて、文化として成熟してきたことを物語っていますね。
松田正臣(アルティコ代表)
スポーツライフスタイル雑誌「mark」やWEBメディア「onyourmark」、天然素材のブランド「ヒアネス」などを手がけ、現代に根ざしたスポーツカルチャーを発信。
新しいギアで気分を上げる
キーワードは街着っぽさ。あくまで日常の延長で街ランを楽しみたい。
Photos:Shunya Arai[YARD] Yuichi Sugita
Hair:AMANO
Stylist:Shuhei Yoshida
Models:Eddie Kou Nils Philipp
Composition&Text:Kai Tokuhara