白Tシャツは夏の必須アイテム。世の中には数多の白Tシャツが存在するが、選ぶポイントは? そこでおしゃれにこだわりありのスタイリストとエディターに、愛用の一着を聞いてみた!
01:Uniqlo U|CREW NECK SHORT-SLEEVE T-SHIRT
スタイリスト西又潤一さん 「バインダーネックになっているので伸びにくく、このデザインも好き」
「一枚でも着られるほどよい肉厚感と、ネックが伸びにくいデザインがポイント。白Tシャツはニットやスウェット、Tシャツなどと重ね着して、首元からのぞかせて使うことが多いので、ネックのデザインが重要なんです。以前はオーバーサイズを選んでいましたが、最近はジャストなサイズ感が気分です」(西又)
リラックス感のあるシルエットで、コットン100%のヘビーウェイト天竺素材。太番手の糸をコンパクトに編んでいるので、サラッとドライな肌ざわり。オンラインストアではXSから4XLまでと、幅広いサイズ展開も魅力の定番商品。
02:Graphpaper|S/S Oversized Pocket Tee
スタイリスト高橋正典さん 「透け感がなくて、どんな体型の人にもしっくりくるシルエット」
「夏は一枚で着られるというのが白Tシャツの条件。ビッグシルエットで透け感のない、生地がしっかりしたものを選んでいます。グラフペーパーのポケットTシャツは、その条件をクリアするお気に入りのひとつ。1年前からグラフペーパーの定番カットソーシリーズを着ていますが、素材がアップデートされてさらに気持ちよくなっています」(高橋)
日本に数台しかない旧式吊り編み機で編み上げることができる丸胴の、最大幅24寸(約73 cm)の天竺を使用してつくられるオーバーサイズドT。時間をかけて丁寧に、密度を高くして編む(度詰め)ことで、ふっくらしなやかなで肉厚な生地感を実現。ポケットTシャツは2021年春から定番カットソーシリーズに加わった。
03:PRO CLUB|Heavyweight Cotton Short Sleeve Crew Neck T-shirt
エディター宮田恵一郎さん 「ガシッと厚手、ワイドな身幅とザッツ・アメリカンなボディがツボ」
「白Tシャツはどんなによい生地でも黄ばんできてしまうので、消耗品ととらえています。だからこの先もずっと定番としてリリースされて、手軽にAmazonでポチれるかが大事。プロクラブはアメリカのTシャツによく見られるタコバインダー(襟の伸び防止のため左右両肩ラインから首後ろまでテープ処理をすること)仕様で、ネックが伸びにくく、夏は一枚で着られるヘビーウェイトという点も気に入っています」(宮田)
LAでブランドTシャツを製造していたメーカーが1995年に自社ブランドとしてプロクラブをスタート。メイド・イン・USAならではのしっかりしたつくりとストレスなく着られる丸胴ボディ、6.5オンスの厚みのある天竺生地、大きめのシルエットにファンも多い。
04:handvaerk|Short Sleeve Pocket T-Shirt
UOMO編集部 楊井一博 「最高に肌ざわりのいいTシャツを探していたときに出会った名品」
「5~6年ほど前にビショップで発見。肌ざわりとカジュアルに見え過ぎない表情、それから元大手銀行投資家がNYで立ち上げたというブランド背景にも惹かれました。薄手で滑らかなタッチと微光沢のある生地がとても上品。とにかく肌ざわりがよくて、デイリーに着る用、インナー用、寝るとき用など何枚もそろええています」(楊井)
2013年にNYにて創業したカットソーブランド。手紬された上質なピマコットンの細い双糸で編み上げたオリジナル生地を加工して、しっとりとしたシルキーな肌ざわりに。ソフトでサラッとした着心地は一度着たらやみつきになると評判。洗濯を繰り返しても長く上質感と形状をキープできるのは最高級コットンのなせるワザ。
05:ONEITA|POWER-T
スタイリスト池田尚輝さん 「重ねて着る事が多いので、ネックのバランスと肌当たりの良さを重視」
「1990年代に裏原宿系のブランドがTシャツのボディとして使っていたオニータ。USA本社が倒産してしまい、日本のメーカーがライセンスをとって執念で復刻したようですね。オニータ定番のパワーTは、白Tシャツのアンダーウエアらしさを残しつつ、一枚でもサマになるところが好み。シャツや、ポロシャツ、ロンTのインナーとして着ています」(池田)
オニータは1893年に創業した歴史あるアンダーウエアブランド。復刻で定番展開されているパワーTは、肉厚な生地感、ボックスシルエットと90年代にドメスティックブランドが採用していた当時のパワーTの雰囲気を生かしつつ、リサイクル天竺でアップデートしている。
06:CAMBER|Max Weight Crew Neck Pocket T-shirts
エディター行方淳さん 「聖林公司別注のラウンド型ポケットが好きで長年愛用」
「聖林公司別注のキャンバーは通常のヘビーウェイトTと違って、ポケットが丸みを帯びているところが好きで毎年買い続けています。洗うほどに目がつまって、いい感じに育つんですよね。エイジングが楽しめるTシャツってそんなにないと思うので、これは貴重だなと。そんな文脈もあって最近はリーバイスにオールデンやレッドウィング、クラシックなスタイルを楽しみたいときによく着ています」(行方)
1948年に生地の生産工場としてスタートしたキャンバー。メイド・イン・USAとヘビーウェイトを追求した製品が特長。このTシャツも8オンスの超厚手生地を使用しているので、透け感もなく丈夫。8年前からの定番展開している聖林公司別注は、ポケットの形状のほか、着丈を短くして身幅を削り、日本人の体形に合うサイズ感にアレンジしている。
07:KUME.JP|BIG T-SHIRT
スタイリスト秋山貴紀さん 「白Tシャツに求める要素がつまった、大人が一枚で着られるTシャツ」
「日本のTシャツメーカーの老舗として知られる久米繊維の白Tを2年ほど、愛用しています。ビッグなサイズ感や着心地はもちろん、やわらかな肌ざわり、洗濯してもヘタレない生地の強さや設計、僕が白Tシャツに求める要素がすべてつまっています。年齢を重ねるにつれ白Tを一枚で着ることは少なくなりましたが、久米繊維のは別格です」(秋山)
1935年に東京本所区(現在の墨田区南部)で創業し、日本にTシャツのカルチャーを浸透させた久米繊維。国内で丁寧に編んで染め上げた、オリジナルの綿100%天竺生地を使用し、老舗専門メーカーならではのノウハウを生かしたカッティングと縫製でビッグシルエットに。ビッグTシャツは2017年からの定番でワンサイズのみの展開。
おしゃれな大人が買ってよかった「白Tシャツ」
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Stylist:Takumi Urisaka
Composition&Text:Hisami Kotakemori