ユニクロが誇る伝説のコラボコレクション「+J(プラス ジェイ)」が、昨年11月に約9年ぶりに復活。その記憶と熱気も冷めやらぬまま、今春夏も続投のビッグニュースが飛び込んできた。そこで、2ndコレクションから2シーズン分の春夏公式ヴィジュアルをアーカイブから引用紹介。10年前の「+J」って、どんな感じだった?
“ファッションのユニクロ”の印象を世界中に植え付けた、「UNIQLO(ユニクロ)」が誇るコラボライン「+J(プラスジェイ)」が、衝撃的な売れ行きだった前秋冬に続いて今春夏も継続して発売されることに正式決定した。デザイナーはもちろん、ジル・サンダー(Jil Sander)女史だ。
発売日などの詳細は未定。
そこで、2009年秋冬から2011年秋冬まで5シーズン続いた第1期の「+J」から、メンズの春夏公式ヴィジュアルをWEBUOMOアーカイブ記事(一部メンズノンノWEB/集英社)から抽出。10年前のデザインを手掛かりに、2021年春夏の傾向を大予想してみた。
予想のキーワードは3つ。「ミリタリーテイスト」「シャカシャカナイロン」「ベージュとカーキ」だ。
予想その①:発売日は2021年3月19日(金)か!?
記念すべき1stシーズンである2009年秋冬と同じ静謐な空気感を纏うモノトーン。これが2シーズン目となる「+J」2010年春夏の公式ヴィジュアルだ。当時も今も、発売日のアナウンスはヴィジュアルよりも遅い。
11年前を振り返ると、2009年7月の記者会見でコラボが発表され、たった3ヵ月後の10月に第1弾の秋冬を発売。そして、たった2ヵ月後の12月に2010年春夏の第1デリバリーはアウター中心で発売されていた。軽衣料の第2デリバリーは、都内大型店舗で3月5日(金)に先行発売され、遅れて全国で3月19日(金)に発売された。
12月はもう過ぎているので、今春夏の「+J」の発売日は11年前の第2デリバリーと同じ3月中旬頃の発売が濃厚。同じ金曜日であるし、3月19日(金)が発売日かも!?
予想その②:スタンドカラーのジャケットは必ず出る!?
無論、2シーズン目の2010年春夏も大ヒット。3月の第2デリバリーでほぼ全商品が揃っていたが、発表から発売までのタイムリーな戦略が功を奏したかたちだ。
その2010年春夏の「+J」で大ヒットした商品が、まるでユニフォームのようなスタンドカラーのタイトジャケット。この細さは当時の「ユニクロ」では異彩を放っていた。
チャイニーズ寄りではなく、大人男子に受け入れられるミリタリーテイスト。2021年春夏もスタンドカラージャケットは確実にラインナップに加わるはず!?
予想その③:シャカシャカナイロンとベルトだらけ!?
今でも使えそうなミニマルデザインはさすが。
公式ヴィジュアルに使われたフーデッドブルゾンと、フロントボタンがグログラン加工されたウエストベルトのステンカラーコートは、ともに軽量ナイロン素材。
2020年秋冬のダウンのように、色で素材感まで変えるほどのこだわりがナイロンアウターの各所に見て取れる。また、小柄な日本人には似合いづらいとされるウエストベルトのコートもジル・サンダー女史が頻発するアイテムだ。ユニフォームのようなミリタリーテイストとシャリ感のあるナイロンアウター、どちらもイメージしておこう。
予想その④:ウィメンズは甘さ控えめ!?
ウィメンズの2010年春夏ではスキニージャケットが登場。スタンドカラーのメンズのように、フラップで留めると立ち襟になる紳士然としたデザインだった。
立ち襟になるとユニフォームのようなストロングテイストに一変。オフィス需要で飛ぶように売れた。2021年春夏のウィメンズも、可愛らしい要素は控えめかも。
予想その⑤:スポーツアイテムはデザイン入り!?
そして1年後。「+J」の4シーズン目となる2011年春夏の公式ヴィジュアルがこちら。結局、「+J」の“春夏”は、たった2シーズンしか過去例がないのだ。
スポーティなカラーブロックのナイロンベストは、通常の「ユニクロ」ではなかなか見られない個性強めのデザイン。2021年春夏の「+J」にもスポーツアイテムがあるとするならば、おそらくミニマルだった秋冬よりも、凝ったデザインが採用されそう!?
予想その⑥:春夏はベージュ、カーキが中心!?
今春夏の「+J」のカラー予想だが、2010年春夏と2011年春夏、それぞれの前秋冬の傾向から判断できる。
昨年の2020年秋冬を思い出すと、黒と紺などのベーシックなカラーパレットが中心であり、それは2009年秋冬と2010年秋冬でも同様だった。「+J」において、黒や紺はウール素材のほうが好まれる傾向にある。
2021年春夏はデザインされたカジュアルアパレルが商品構成の中心になり、春っぽいアースカラーが多くなる。ベージュやカーキが主要カラーパレットを占めるだろう。
予想その⑦:ミリタリーのグッドデザインが出る!?
昨年11月、2020年秋冬の争奪戦を思い出そう。カシミヤ混のチェスターコートやダウンジャケットなど、即完売アイテムは「ユニクロ」ならではの“ライフウェア”だった。
だが、春夏の「+J」は一味違う。過去2シーズンとも、必ず“ミリタリーテイスト”が注入されているのだ。
今から10年前、2011年春夏の「+J」での秒殺アイテムが「コットンツイルミリタリーパーカ」だ。黒、ネイビー、カーキ、ベージュの4色展開。発売から10年を経てもなお、ヴィンテージマーケットで高値で取引されている。
屈強なミリタリーベースを、「ユニクロ」のソフトなコットンツイル素材で着心地を改良し、大人の軽量アウターとして提案。大小のマチポケットや機能性重視のミリタリーディテールなど、大人男子が好きそうなデザインが冴え渡っている。リバイバル販売の待望論もある。
2021年春夏も必ずや、10年先にも通ずる秀逸デザインのミリタリーアウターが発売されるはず。商品画像の公式リリース段階でマストバイを判断しよう。
予想その⑧:2021年春夏はアウターの商品量が+?
お客様の声はもちろん、徹底的なマーケティングを生産体制に反映している「ユニクロ」。実際のところ、あれだけの売れ行きだった2020年秋冬の「+J」でも、カットソーとシャツ関連の在庫は残っているのだ。
今春夏は過剰な争奪戦を抑えるべく、「アウターは高くても売れるから生産量増!」に舵を切るはず!?
10年を経て、時代に応じて確実に進化しているはずの「+J」2021年春夏。大人男子に響くスタイルであることは明白だ。メンズの続報を待とう!
前秋冬のユニクロ「+J」をおさらい!
デザイナー:ジル・サンダー / 発売日:2021年春 / 発売店舗:全国のユニクロ店舗とオンラインストア
+J 特設サイト:https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/collaboration/plusj/21ss/