2020.12.08

おしゃれな大人に聞く、センスのいい課金④〜横町 健さんの場合

限りあるお金をどこに使って、どこにかけないのか、センスのいい5人に「正しい」課金方法を取材。ものの値段だけに縛られない審美眼が見えてくる。

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おしゃれな大人に聞く、センスのいい課金④の画像_2
横町 健さん/アネアデザイン CEO


Profile
2008年に店舗の内装デザインを手がけるアネアデザイン設立。塊根植物や多肉植物を扱うボタニカルショップ「ボタナイズ」や「アネアカフェ」も経営し、多方面で活躍。首から下げているのは自社とotiiのコラボで作ったマスク型のマスクケース。「抜けているものに本気です」。


「抜けているもの」にお金をかけたい



「いわゆる一生モノとかスタンダードってあると思いますが、僕は興味がないんです。もっぱら値段ではなく佇まい自体が“抜けているもの”にお金をかけるのがモットー。スウェットならソリッドな無地ではなく刺繡が入っていたり、帽子ならもこもこした耳当てがついていたり…。好きなジャンルが決まっているので、オンラインでもオフラインでも、その範疇で自然と絞り込み検索しているという(笑)。アート作品もですが、とにかくコレクター気質なんだと思います。ブランドにはこだわりがないので、モノ自体にちょっとのディテールの違いを見つけては、喜んで課金してしまう。ちなみに金額的意味での“抜くところ”は500円で通販しているフルーツオブザルームのインナー用Tシャツなど、人に見えないところばかりです」



ワンポイントロゴ刺繡入りのスウェットセットアップ

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右からストライプス フォー クリエイティブ、ジョウンド、シーシー。「スウェットはもともと好きですが、4月以降は必ずセットアップで買っています。完全に無地だと部屋着に見えてしまうので、すべて小さなロゴ刺繡入りのもの。左の一着も袖口に同色の刺繡入りですよ」。

ザ・ノース・フェイスのフライトキャップ

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「冬は毎日耳当て付きのフライトキャップをかぶります。これだけは決まってザ・ノース・フェイスで、毎年ロゴの入り方やツバの長さが違うので年一で課金します。一度にまとめ買いすればいいと思うかもしれませんが、そうじゃない。企業の思惑に転がされるのが楽しいんです」。

メッセージ入りのホワイトソックス

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右からマイローズアーライト、ベドウィン&ザ ハートブレイカーズ、アネアデザインのもの。「高校以来、ソックスは白一択。大人になったらそこにメッセージが加わりました。パンツからチラリと見えたときに、人に何かしらインスピレーションを与えられるのが面白い」。

太うねコーデュロイのアンクルカットパンツ

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右と中はジャーナル スタンダード、左はベドウィン。「ソックスのメッセージを見せるためにパンツはすべてアンクルカット。夏はシャカシャカ素材、冬は太うねのコーデュロイと決めていて、ブランドにこだわりはなし。素朴な素材とスポーティな形のギャップに惹かれます」。

Photos:Yuka Uesawa
Text:Takako Nagai

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