ファッションに興味を持ったきっかけ。面白いもので、それを振り返ってみると何かしら今の自分に繋がっているものが見えてくる。御年78歳、黎明期から日本のファッションを見続け、今なお現役でバリバリ活躍する “タケ先生”こと菊池武夫さんも、若かりし頃の「原体験」を大切にする1人。
「6歳の頃に戦争が終わり、その後1年ほど父が米軍の将校に部屋を貸していました。彼がたくさんジャズのレコードを持っていたのですが、アメリカに帰るときにそれらを全部置いていってくれて。レコードの他にLIFEなどの雑誌も多かったですね。だから子供の頃から音楽といえばジャズ。オスカー・ピーターソンをはじめスイングジャズ全盛期のアーティストが大好きになりました。そこから10代の終わりにかけて、モダンジャズの台頭とともに自分の中で音楽とファションがリンクしていき、洋服ってカッコイイ、という感覚が磨かれていきました」
その後、日本はアイビー全盛期に。しかしタケ先生はというと…? 今日の菊池武夫を形作る“ファッション原体験”、続きは発売中のUOMO12月号にて。
菊池武夫
1939年生まれ、東京都出身。広告の衣装制作を経て’70年にビギを設立。DCブランドブームの火付け役に。’84年にワールドに移籍し、タケオキクチを開始。現在もクリエイティブ・ディレクターを務める。
Photo:Go Tanabe(Portrait)
Composition&Text:Kai Tokuhara
Composition&Text:Kai Tokuhara