2020.07.27

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白Tシャツ洗濯の正解

意外と知らないのがTシャツ洗濯のセオリー。安価だからと気にせず洗いがちだが、プロに教えてもらった正しい洗濯をすれば白さが戻り、新しく買ったTシャツも長く着られるのだ!

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_1

パックTシャツに「スローランドリー」を

皆さん、仕事に趣味に忙しく過ごされているでしょうから、余裕がない日は時短の洗濯でもいいんです。ただ、汚れが目立つようになったときや月に一度は、ひと手間かけた洗濯「スローランドリー」を行ってほしい。正しい7つの工程を守り、丁寧に洗うことであきらめていた汚れが落ち、白さが取り戻せます。Tシャツを捨てる理由でいちばん多い「ヨレ」は、アイロンをかけるだけでもとどおりになることがほとんど。洗いや脱水の時間についても、実はかなりの人が間違った理解をしているんです。定期的に繊維を傷めない正しいケアをすることで「パックT=シーズンごとに使い捨て」という考え方は覆るはずです!

洗濯家 中村祐一さんプロフィール画像
洗濯家 中村祐一さん
クリーニング会社「芳洗舎」三代目。自身が運営するサイトで、洗濯にまつわる悩みを幅広く受けつけて、的確にアドバイスするのが話題に。

パックT洗濯の正しい7工程

BEFORE

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_2

皮脂で汚れたTシャツ
肌に直接触れるTシャツは、着続けるうちに襟ぐりの黄ばみや黒ずみが気になってくる。これは皮脂やタンパク質が原因。あきらめて捨ててしまわず、正しい洗濯に一度トライしよう。今回の洗濯法は、最大6枚ほどのTシャツを想定。

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_3

なかなか落ちない首元の黄ばみ…

1.下洗い

30分のつけ置きで汚れを落とす

湯に粉末洗剤を溶いて30分間つけ置き。白Tを洗う際は液体よりも粉末のほうが効果的。白さを追求するなら「過炭酸ナトリウム」を合わせて投入する。高熱に弱い繊維もあるので30〜50度が適温。黒ずみがひどい場合は、固形石けんで揉み洗いを。

2.洗い

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_6

洗いは5分で、水量を増やす

洗いは5分で止める。長く回すと汚れが落ちると思いがちだがそれは間違い。重要なのは水量を多くすること。洗濯機が自動設定する水量より一段階上(+約15ℓ)の水位に設定するのがいい。ドラム式の場合は毛布洗いのコースなどに。

3.すすぎ

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_7

すすぎを3回設定に変更

初期設定ではすすぎの回数が2回の洗濯機が多いがスペシャルケアの場合は3回に増やすのがいい。2回設定だと汚れが残っている中に柔軟剤などが入ることになり、黄ばみを生むことに。このひと手間が洗い上がりの防臭にもつながる。

4.加工

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_8

柔軟剤とノリは用途で使い分け

最近発売された「レノアリセット」は繊維を保護して、生地の伸びを防ぐ効果がある。ただ着用時の汗の吸水機能を弱める面もあるので、「ハミング」などの吸水性に優れた柔軟剤もおすすめ。一方、パリッとさせたい人は洗濯ノリを使うといい。

5.脱水

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_9

脱水は1分がちょうどいい

実は5分の脱水と1分の脱水にはそれほど違いがない。洗濯機の初期設定はデニムのような素材も想定しているためTシャツにとってはきつすぎる。長く脱水するほどシワができ、きれいに仕上がらない原因に。多少水分が残っているぐらいがいい。

6.乾燥

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_10

実は、部屋干しがオススメ

紫外線で繊維は想像以上に傷つくので、部屋干しが基本。ここまでの工程を守れば汚れが落ちきっているので、太陽の下で乾かさなくてもニオうことはない。逆に外での乾燥が黄ばみの原因になることも。ハンガーは厚みのあるものをチョイス。

7.仕上げ

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_11

アイロンで本来の姿に回復させる

アイロンがけによって劇的に変化する。シワをのばすというより形を整えるという意識で、首元はたるみを上から押さえつけるようにプレスするのが肝。首元のヨレがひどいときは、そこだけ濡らして乾燥機に入れると部分的に縮んで復活する。

AFTER

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_12

たまに時間をかけるだけで、新品の輝きを取り戻す!
「下洗い」や「脱水」の時間など、ポイントを押さえることできれいに生まれ変わる。仕上げできちんと熱を加えることによって、生乾きのニオイもなくなる。

正しい洗濯で白さが復活! プロに聞いた白の画像_13

首元の汚れもきれいに落ちる!


Photos:Mitsuo Kijima
Text:Takako Nagai

RECOMMENDED