ついアウターばかりに目を向けがちな秋冬ファッションだが、同じくらい重要なのはパンツ選びだ。UOMOエディターがこの秋冬にヘビロテしたいと考えている新作パンツとは?
01:EMPORIO ARMANI|カーゴパンツ
「カーゴパンツの“最高値”を更新してしまった」
カーゴパンツに求める「極私的」な条件とは? タフだけど、生地が厚すぎず動きを邪魔しない。ボリュームがありつつやぼったくならないシルエット。そして「いかにも」に見えない、「オリーブグリーン以外の」カラーリング。
これらを全部クリアしているのがエンポリオ アルマーニのカーゴパンツ。特に3番目の条件について言えば、ネイビーやグレーはそこそこ見かけるものの、これは、まず他で見ないレンガ色のような赤茶色が素晴らしく、気に入った。しかもこれ、脱着可能なキルティングのインパンツ付きで秋冬でも温かくはけるときた。控えめに言っても最高すぎませんか?
02:Y|イージーパンツ
「カジュアルに見えすぎないイージーパンツ」
スタイリストの中でも特にパンツ上手なのが豊島猛さん。定番からトレンドものまで、いつも洒落ているのだが、総じて品が良い。カジュアルなパンツも生地だったり、パターンだったりが大人っぽく、いつも見てしまう。
そんな豊島さんっぽいパンツをイレーヴのYで発見。レディスでも多く見られたパラシュートパンツのようなデザインでハリ感のあるポリエステル素材と裾のドローコードも留め具のパーツが小さく、カジュアルに見えすぎないところにグッときた。
「目指せ、豊島さん」で、白のワントーンな着こなしにチャレンジしたい。
03:MEIAS|ディッキーズ874型パンツ
「ベルトループの幅が元ネタのヒント」
気が付けばデニムばかりはいていることに気が付き、数年が経ちました。そんな僕も少し大人なムードを醸したい! という気持ちにかられたときにニット専業ブランドであるMEIASの展示会でナイスなパンツに出会いました。
ニット素材で、形はあの名作ワークパンツというのだから、ワードローブが古着ばかりの僕のアイテムとも相性抜群。ほどよくワイドで縦にきれいに落ちるシルエットは本家さながら。上品な雰囲気なのに、ワイルドさも垣間見える…例えるならダニエル・クレイグのようなパンツなのです。
04:NOAH|ネオンスウェットパンツ
「楽で今っぽくて、懐かしさもあるって完璧!」
昨年より、家着じゃないスウェットパンツが気になります。これはNOAHの展示会でトルソーがはいていたのを見てすごくいいなと思いました。
5ポケットや、裾がリブになっていないところがさりげないけど非常に今っぽい。太すぎないシルエットもトレンド感があるし、でもどこか懐かしさや親しみもある。そしてもちろんはいていて楽!
スウェットこそ、このくらい飛ばした色がむしろスタイリングしやすいはず。ネイビーやオフ白、グレーのトップスと合わせて楽しみたいです。
05:Brooks Brothers|チノパンツ
「ドレスチノと呼べる形と、タフな色味にギャップ萌え」
「チノパンはコンサバな印象があるからワイドなものを選ぶ」といった流れがあるけれど、自分はもとより「きれいなチノパンを不埒にはきたい」派。
このほどブルックス ブラザーズに加わった「アーカイブコレクション」では、1970年代〜90年代ブルックス ブラザーズが展開していた名品を、現代的に解釈している。今回は1950年代に趨勢を占めたアイビーファッションが着想源。
その中のチノパンに目が留まった。形はノータックのストレートで、「ドレスチノ」とも呼べる端正な顔立ち。ドレッシーなものは色も明るく清潔感に全振りする印象だが、こちらはだいぶ茶色がかったベージュ。このギャップというか、オーセンティックさがいい。裾を軽くロールアップしてはきたい。