デニムをヨーロッパ的解釈ではく、という話は聞くけれど、それってどういうことなのか? パリでセレクトショップを営む関さんの哲学に迫る。
「デニムスタイルは長年続けていますが、パリで自分のお店を営んでいると、やはりアメカジというよりヨーロピアンな雰囲気ではきたくなります。普段はよくこの3本をはいていますが、共通してこだわっている点は〝デニムの青さ〟と〝短めの丈〟。ジャスト丈で裾上げし、数年はいて少し縮む微妙な変化を楽しんでいます。
ブランド選びも大事です。どのブランドも、デニムを作るときはリーバイスを少なからず意識すると思うのですが、丸々コピーではなく、各々の独自解釈や主張が入ってくるのが面白い。なので、僕はパリのブランドも日本のブランドもはく。王道そのままより、そこに個性が加わったデニムが、僕にはとても魅力的に映ります」。
「パリ屈指のデニムリペアショップであるスーパースティッチのオリジナル。彼らは糸のメーカーから品番、運針まで厳密に決めているこだわりぶり。SHのシャツと180ローファーでクリーンに。カラーソックスをのぞかせるのが好きです」。
「愛知県・尾州が誇る専業ブランド。“タイムマシン加工”というデッドストックの風合いを再現する手の込んだ技巧に加え、3年半はき込んだアタリが出ています。スニーカーだとアメカジになるので、レユッカスのギリーシューズで」。
「コモリのデニムは、ライトオンスでやや太く、今の季節にぴったり。ヴィンテージ感が少なく軽やかにはけるので、SHの白シャツとニューバランス990v3で合わせました」。
Profile
1LDKに設立時から携わり、独立。2019年にパリに「PARKS」を開店。ファッションインプルーバーとして商品企画や自身のブランドも手がける。
Photos:Natsuki Terada