いつもの場所を離れてスナップしたら何かが変わる? 個性豊かなベテランスタイリスト二人が自分好みのローカルスポットに赴き、街のムードに合った、スタイルのある人たちをハントした!
池田尚輝は上野でハント
美術館に博物館、豊かな自然。上野に溶け込む人たち
美術館・博物館をはじめ名建築が並び、上野恩賜公園で過ごす昼下がりは気持ちがいい。電車で来るにはちょっと足を延ばす必要があるから目的をもって訪れる人も多いはず。アメカジや軍モノが豊富なアメ横の顔もありますが、今はちょうど、東京都美術館でマティス展が開催中。ここは前川國男設計の建築としても知られていますね。ちなみに最近、駅近くの路地に知る人ぞ知るセレクトショップ「インパート」がオープン。モダンな趣味をもつ人に出会えそうだと踏んで、公園からお店にかけてのエリアで撮影しました。よく目を凝らして街に立つと目に留まるのは、けっして目立つ服ではなくむしろ街に溶け込んでいながら、どこかクセがある人々。皆さん、自分が好きな服を着て、散歩やアート鑑賞を楽しむというごく自然体な休日を過ごしていて、プライベートで大切にしているものが自分と似てそうでうれしくなりました。今回残念ながら撮り逃してしまったのですが、クリストファー・ネメスにディッキーズの874を合わせていた方がいて…何者だったのか。お話ししてみたかったです。
家族から受け継いだレザーを等身大で着ているのが素敵です。
Jacket
Knit
Pants
Cap
Sneakers
: USED
: ARTE ANTWERP
: ZARA
: COS
: CONVERSE
「日本に旅行中の建築を専攻する学生さんでした。お父さんから譲り受けたレザージャケットとファストブランドを巧く使ったモノトーンのスタイルに、20歳の若い感性とヨーロピアンな文化を感じます」。
アメカジスタイルを完全にモノにしています。
Jacket
T-shirt
Pants
Cap
Shoes
: TIMEWORN CLOTHING
: MUJI
: TIMEWORN CLOTHING
: PARIS,TEXAS 47
: PG
「マティス展の帰り際。上はいなたい色合わせに、白パンや金子恵治さんが手がけた“パリテキサス”ロゴのキャップを差しているのがモダン。体型に似合うシルエット選び、アメカジを自分のものにしています」。
アートと自然、どちらも楽しむのにぴったりの服選びですね。
Tops
T-shirt
Pants
Cap
Sneakers
: 迷送香
: CREEK
: POLO RALPH LAUREN
: NOROLL
: SALOMON
「マティス展の画集を提げている彼は、昼頃に公園のカフェで見かけ、夕方にはセレクトショップ“インパート”の前で再会。CreekのロゴTと迷送香のメッシュパーカの合わせが、休日の余暇のムードに馴染んでいる」。
’90sのレイヴカルチャーとフレッシュな感性が入り混じってますね。
Hoodie
Pants
Sneakers
Bag
: FACE
: PIKO
: NIKE
: USED
「ルーズな着こなしにニットキャップやヘッドフォン…と個人的には’90sのレイヴカルチャーの雰囲気を感じましたが、聞けば古着のパンツが“ピコ”で今っぽい解釈だな、と。彼の気だるい雰囲気も込みで好き」。
DIYしたスニーカーにアーティストのオリジナルキャップ…細部が気になります。
Jacket
Pants
Cap
Sneakers
: SNOW PEAK
: RED KAP
: ヤン富田のグッズ
: MIZUNO
「ミズノのスニーカーが気になり話を伺うとソールの色を塗ってDIYでカスタムしたそうで、スタイルのある人だと確信。好きなアーティストのグッズをかぶっているあたりにも、独自のセンスを感じます」。
上質なウェアを誰に主張するでもなくさりげなく着る姿がしゃれてます。
Knit
Shirt
Pants
Hat
Shoes
: LANDS’ END
: BROOKS BROTHERS
: RALPH LAUREN
: SHIPS
: MERRELL
「本人曰く、おじさんぽいスタイリングにしたとのこと。ランズエンドのニットにブルックス ブラザーズのシャツ、ラルフ ローレンのパンツ、王道ブランドの合わせで、狙いどおりのスタイルが完成しています」。
抜けのあるアイテムと肩肘張らないスタイルに経験値を感じてしまう。
Cardigan
T-shirt
Pants
Cap
Shoes
: NANCY HELLER
: FRUIT OF THE LOOM
: BLINK
: CLOUDVEIL
: SAS
「人気ショップ、インパートの店主は至極シンプルで何気ないスタイル。そこにCLOUDVEILのキャップやSASのスリッポンと玄人好みのブランドをさらりと取り入れていて自分らしく服を着ている人だと感じます」。
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Text:Takako Nagai