定型のあるデザインゆえに、着る人のパーソナリティが端的に表れる。スーツってそんな服。だからこそ、自分のライフスタイルにぴったりの一着を選ぶのが正解なのだ。となれば当然、イチから作るのが得策。洒落者たちの声をもとに、理想のオーダースーツについて考えてみよう。
![フルオーダースーツが自分の洋服を見つめ直の画像_1](https://img.webuomo.jp/article/parts/image/archive/300699/2023_05_202306_suit03_eye.jpg)
▶︎▶︎▶︎小澤匡行さん、初のフルオーダーで
感じたことは??
自分の“洋服観”を見つめ直すきっかけを与えてくれました。
![小澤匡行さん](https://img.webuomo.jp/article/parts/image/archive/300699/2023_05_202306_suit03_img2-600x480.jpg)
オーダー場所
バタク 中寺創作室
これまでのオーダー回数
4回
オーダーしたきっかけ
息子の行事用に…と思っていたものの、後に“理想のオーセンティック・スーツを作る”に目的変更。ビスポークは初体験。
Profile:
広告やメディア制作などを手がける「MANUSKRIPT」代表。
![小澤さんの要望は“丸みのあるスーツ”。肩幅を広めにして非常に薄いパッドを採用し、端正かつ構築的すぎない一着に。](https://img.webuomo.jp/article/parts/image/archive/300699/2023_05_202306_suit03_img1-600x480.jpg)
![新宿御苑を望む「中寺創作室」](https://img.webuomo.jp/article/parts/image/archive/300699/2023_05_202306_suit03_img3-600x480.jpg)
当初は、息子の入学式に向けてスーツを新調しようとバタクの門をたたきました。納期や予算に合わせて複数のオーダーメニューがあるため、間に合うものから選ぼうと考えていたのですが、いざオーダーを進めていくうちに“とことんこだわりたい”という気持ちが優勢に。結果、「プライベートビスポーク」というフルオーダーにトライすることに。代表の中寺さんが自ら型紙を引き、ハンドメイドによって仕立てるスーツです。生地はダンヒルのヴィンテージ。一見中庸に見えて、現行生地にはない味わいがあるところに惹かれました。今日は2回目の仮縫いをするためにサロンを訪れています。
前回は、肩幅や身頃、パンツのバランスなどの修正点を話し合いました。今日はその確認段階ですが、ただ僕の希望どおりになるのではなく、中寺さんのフィルターを通してブラッシュアップされているのがわかります。ビスポークの語源は“Be Spoken”(対話)といわれますが、仮縫いを重ねるたび完成度がアップしていくところに独特の面白さを感じますね。
こうしてビスポークを進めていく過程は、自分の“洋服観”を再確認することに似ていると感じます。いいスーツってなんなのか、自分のスタイルとはどんなものか、自分が本当に着たい服とは…そんな自身のマインドを解剖する作業は、なかなか刺激的で面白いものです。スーツの完成は約2カ月後。この“対話”がどう完結するのかを楽しみに待ちたいと思います。
batak Hibiya
![batak Hibiya 店内](https://3rd-uomo.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/prod/cdn/image/archive/300699/2023_05_202306_suit03_img4-600x480.jpg)
経営者、学者、アーティストなど多岐にわたる著名人を顧客にもつテーラー。MTMからフルオーダーまで多彩なメニューを展開。
住所:東京都千代田区有楽町1-2-14 紫ビル2階
TEL:03-5510-6902
営業時間:11時〜20時
定休日:水曜
おしゃれな大人が「オーダースーツ」を作った理由
Composition&Text:Hiromitsu Kosone