2023.02.28
最終更新日:2024.03.08

モンクレール、ザ・ノース・フェイス…大人の愛用「ヴィンテージダウン」と着こなし5選

ひと味違うダウンスタイルを構築したいなら、ヴィンテージを選ぶという手もある。現行品にはないクラシックなデザインで個性を主張できるし、他人とかぶる心配もない。達人たちも周りと差がつく逸品ヴィンテージダウンを発掘している。

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01:ザ・ノース・フェイスのダウンジャケット

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西村信之介さん/会社員 UOMO本誌とWEBともにSNAPの常連。落ち着いたトーンの中にもひとひねりあるスタイリングに定評がある。

「祖師ヶ谷大蔵の古着屋で見つけたザ・ノース・フェイスの1着。シンプルながらも全体に漂うノスタルジックなムードが気に入り、珍しく古着で大モノを購入してしまいました。しっかりダウンの詰まったボリュームは古着と言えどもさすがのクオリティ。ウエストを絞るとメリハリが出るので、腰まである丈もバランスが取りやすく洗練された着こなしに。褪せたスミクロが柔らかい印象で、テックなアイテム以外とも合わせやすいのが嬉しいポイント。アウトドアブランドのダウンながら、COMOLIのオーバーオールにJ.M. WESTONの華奢な革靴と大人っぽいアイテムにすんなり馴染みます。ドレスライクなスラックスやテーパードパンツと掛け合わせて、この冬はヘビロテする予定」


「立ち上がりのキレイな襟や、アクセントになるステッチ入りのフラップポケットと細部までこだわられたデザイン。さりげないのですが全体の印象をぐっとしゃれたものに格上げしてくれています。基本的にはウエストのドローコートでシェイプを効かせて着ることが多いですが、気分を変えるなら細みのストレートデニムを合わせて、絞らずにストンとしたボックスシルエットで着るのもアリ」


「サイドのスナップボタンやジップも気に入っています。些細なことですが、着ていて気分が上がるし、知っている人が見れば話も盛り上がる。大切に着たいです」



02:モンクレールの90年代「PARIS」ジャケット

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森山真司さん/ディストリクト ユナイテッドアローズ セールスマスター 「ディストリクト ユナイテッドアローズ」立ち上げより関わり、そのキャリアは30年以上を誇る。豊富な経験と知識を持ち、各世代から厚い信頼を得ている。

「ブランドロゴも主張が強くなく、さりげないのが良いですよね。当時のモンクレールは、いわゆる『青タグ』と呼ばれる最高級のダウンが作られていた時代。このダウンも青タグで、『良いダウンを作ろう』という意気込みが品質の良さとダウンの量の多さに表れています。今でも軽く暖かく、寒がりの僕でも冬を快適にすごせています。以前、旅先で足首まで埋まるほどの豪雪に見舞われたことがあったのですが、このダウンのおかげで乗り越えることができました(笑)」


「わりと肩幅がある作りですが、フードにボリュームがあるおかげで、バランスが良い。ブラウンですが、あまり男くさい雰囲気には寄せずにまとめるのが好みです。今日はモカシンのシューズでアウトドア感を残しつつも、そこに同じく90年代のスラックスをあえて合わせています」


「ちなみに、付属の製品説明のガイドブックも現役です。ケア方法はこちらに書いてある通り、自宅の洗濯機で丸洗い。一昨年、一度だけ『ワードローブトリートメント』というオーダーメイドクリーニング店にお願いして水洗いをしましたが、それ以外はセルフケアで保っています」



03:リーバイスの古着ダウンジャケット

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津島大地さん/カメラマン ECサイトでの勤務を経て、現在は商品PR動画制作に携わるフリーのカメラマンとして活躍中。普段、他に愛用しているのは『ジュンヤ ワタナベ』のダウンジャケット。

「ヴィンテージショップで購入した『リーバイス』のダウンジャケットは、ゆとりがある身幅と短めの丈がすごく今っぽくて、どこかGジャンを彷彿とさせるデザイン。だからこそ気負わずに羽織れるし、アメカジがベースの普段のスタイルにもバランスが取りやすいんです。今日はダウンが“ザ・古着”という佇まいなので、全身ラフに見えないように、落ち着いた配色のボーダーニットや『エンジニアド ガーメンツ』のコーデュロイパンツとコーディネート。足もとは『パラブーツ』のモンタナで少し上品にまとめてみました」


「色褪せたトーンや裾のリブ使い、そしてちゃんとリーバイスのタブがついているところが気に入っています。古着のダウンは他にも持っているのですが、最近のダウンにはないユニークなタイプが見つかるのがいいですね」


「次に欲しいのは、きれいな色のダウンベスト。カラーアウターは僕にはまだ冒険アイテムですが、ベストなら迫力が出すぎないので無理なく取り入れられそう。くすんだグリーンなど、なじみのいい寒色でトライしてみたいです」



04:L.L.ビーンのダウンジャケット

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水野遼平さん/スタイリスト スタイリスト、ファッションディレクターとしてファッションメディアやTVなどで活躍中。富ヶ谷にある複合ショップ「OVERLAP」で、古着を軸としたアパレルショップ「OVERLAP CLOTHING」を営む。

「手持ちのダウンは全部で10着ほど。ベーシックな黒から柄ものまで一通り持っているのですが、唯一、古着で手元に残っているのがこの80’sのL.L.ビーンのジャケット。ダウンとしてしっかり機能している上、少しだけ色褪せた感じや今っぽいサイズ感が僕好みで、迷わず購入しました。車に乗っているときはやや軽装なので、主に長時間、外で過ごすようなロケ撮影のときに活躍しています。たまに着るからこそ、袖を通すと何だかわくわくした気持ちになるんですよね(笑)」


「表面はすっきりしたデザインですが、ゴアテックスを使用した本格派。内側はキルティングになっており防寒性も抜群。コーディネートはダウンのグリーンを拾って、僕が手がけるブランド『map.』のセットアップを合わせてみました。ダウンの日はいつも全体にボリュームが出すぎないように気をつけています」


「フードの内側もグリーンになっているので、バックスタイルも印象的に見えるのがポイント。これから手に入れるならダウンベスト。レンジが広いので幅広いシーズンにあれこれ使えそうかなと。でもスヌードなど意外なダウンアイテムも好きで、見つけるとうれしくてつい買ってしまうんです」



05:エディバウアーのヴィンテージダウンジャケット

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青木洋平さん/KEY スタッフ 大阪・堀江の人気古着屋KEYスタッフ。自身のブランドWTC Inc.を立ち上げ、ディレクターを務める。

「近年、古着業界でもアメリカの古き良きカジュアルブランドがフィーチャーされていますが、やはりダウンといったら定番のエディバウアーを推したい。特に、登山家向けに誕生したとされる最高級ライン『リッジライン』は3年ほど探していて、昨年、やっと状態が良いものを手に入れることができました。フードの欠損もなく、サイズもぴったりで運命を感じましたね。当時のダウンはタフな雪山に耐えうるアクティブギアを想定して作られていたため、お尻まで隠れるビックシルエット。それが逆に今っぽい。Lサイズですが、185cmの僕が着てもゆったりとした着心地です」


「一番気に入っているのは色味。ヴィンテージのアウトドアものは、山で遭難しないようにとビビッドな色ばかりで、こういったクリームベージュは珍しい。元々アースカラーやカーキやネイビーが好きなので、見つけた瞬間にピンときました。あと、エディバウアーはタグひとつとってもとてもこだわって作られていて、アメリカのクラフツマンシップを感じます。当時の松ぼっくりのロゴは、刺繍で丁寧に作られており、『手間がかかるだろうなぁ』と唸ってしまうほど。ここにも技術が詰まっていると感じ、心がくすぐられます」


「中身は当時の最高品質であるグースダウンで、とても温かいです。フードもドローコード付きで、袖には折り返しのリブ。防風性もばっちりなので、昨年は真冬でもダウンの下はシャツ1枚で過ごせました。実際にキャンプや釣りといったアウトドアシーンでも活躍してくれます。今日は今年の自分の中のテーマであるソリッドな雰囲気に寄せ、ベルギー軍のヴィンテージパンツにラルフローレンの白シャツで、男らしさを残しつつスマートにまとめました」




Lead text:Tetsu Takasuka

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