アウターが欲しい今の時期。UOMOのスタイリングでもおなじみの瓜坂拓海さんに、今年買うべきアウターの解説&着こなし提案をしてもらった。ショートジャケットの定番、ドリズラージャケット=スイングトップ。オーセンティックなアイテムが見直される中、今季はトレンドアイテムとしても脚光を浴びている。
今年買うべきドリズラージャケットとは?byスタイリスト瓜坂拓海さん
「オーセンティック回帰で、この秋冬はバラクータG9の別注などがセレクトショップでも売れ行きがよいそうです。ドリズラージャケットはアメリカのマックレガーが1945年にゴルフの小雨対策(drizzleは小雨のこと)ジャケットとして発表したショート丈のブルゾンです。日本では1958年にVANがその形を模してスイング・トップ(こちらは和製英語)として売り出してアイビーブームに乗り、大ヒットしました。コットンナイロンの撥水生地が一般的ですが、今季はジャージからカシミヤウールまで素材のバリーエションも広く選びがいがあります。裏地が無地、あるいは一枚仕立てなどのシンプルなデザイン、オーバーサイズを選ぶと今っぽく見えると思います」
Traditional Weatherwear|HULL
英国伝統のミニチェック柄×オーバーサイズが新鮮
襟元がスタンドカラーになったドッグイヤーと呼ばれる、英国的なディテールを採用したデザイン。トラディショナルなハウンドトゥース柄を上質なウールとポリエステルの混紡素材で都会的に表現。オーバーサイズのモダンなシルエットで、ドレープが美しいスイングトップに仕上げた。無地感覚でコーディネートできて、投入すれば英国調のニュアンスも出せる今季のマストバイ!
ドリズラージャケットのコーディネート提案byスタイリスト瓜坂拓海さん
ブラウン系でまとめたスポーツMIXがおすすめ
「スポーツ由来のアイテムなので、足元にスニーカーを合わせたり、キャップをアクセントに使って全体をスポーティにまとめました。インナーはコットンニットとタートルの重ね着で気持ちカジュアルに。パンツはジャケットと同系色のブラウン、ウール素材を選んで大人っぽくしつつ、遊びのあるデザインをセレクト。足元はクリーンな白スニ=スタンスミス。キャップはブラウンと相性のいい英国調グリーンで色を差し、コーデュロイ素材でトレンド感を添えました」
nanamica|GORE-TEX INFINIUM Chino Crew Jacket
GORE-TEX&王道デザインが支持されて年間定番に
ナナミカオリジナルの機能的なチノ素材を使用し、裏地にGORE-TEX INFINIUM™ WINDSTOPPER®を採用したドリズラージャケット。2021年秋冬シーズンに登場して、大人気を博し、今季もリリースされることになった。襟裏に防風用のスロートタブを付けたデザイン、袖口とウエストはボタンでアジャストする仕様でダブルファスナーと、汎用性の高さと機能で今季も絶好調!
FRED PERRY|Cord Panel Track Jacket
ハリントンジャケットのデザインをトリコット素材で
フレッドペリーではハリントンジャケットの名称で定番展開されるドリズラージャケット。こちらはオリジナルのスポーツトリコット素材を使用したタイプ。今季はコーデュロイ素材との切り替えでトレンド感のある表情に仕上げた。ドッグイヤースタイルの襟、ポケットにはフラップ付きと王道のデザインながら、ジャージ感覚でマルチに着られるのがうれしい。
GALERIE VIE|Wool Double-Face High Neck Blouson
ダブルフェイス素材のドリズラージャケット
ギャルリー・ヴィーの秋冬恒例ダブルフェイスシリーズに、今年はドリズラージャケットが登場。良質なウールをソフトに織り上げ、両面ビーバー加工を施すことで心地のよい肌ざわりに。ドッグイヤー型の襟がネックをふんわりと包み込み、裾広がりのシルエットがモード感を添える。ファスナーが見えない仕立てにもこだわったハンドソーンも特筆。エレガントなナチュラルホワイトが秋冬コーディネートを軽快に演出してくれる。
HERILL|Blacksheep Jacket
ヴィンテージスタイルを極上素材でモダナイズ
カシミヤと並んで注目されるヘリルのブラックシープ素材。保湿性や耐水性を併せ持つ英国産のブラックシープウールをメルトン風に仕上げた肉厚の生地は、ソフトな風合いが魅力。アメリカのヴィンテージをモチーフにしたスロートタブのスタイルを採用し、袖や裾はゴムでカジュアルに仕上げた。羽織れば着心地とシルエットの美しさに魅せられる。ワインレッドカラーも上品で美しく、冬の永久定番ワードローブに加えたくなる一着。
2022年秋冬・大人が選ぶべきアウター
エイトン青山 TEL:03-6427-6335
エムケースクエア TEL:06-6534-1177
ギャルリー・ヴィー 丸の内店 TEL:03-5224-8677
トゥモローランド TEL:0120-983-522
トラディショナル ウェザーウェア ルミネ有楽町店 TEL:03-6810-0388
にしのや TEL:03-6434-0983
ナナミカ 代官山 TEL:03-5728-6550
フレッドペリーショップ東京 TEL:03-5778-4930
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori