2022.08.28

【大人の秋ファッション・究極の二択〜アウター編】今年選ぶべきダウンは、安定の黒? 新鮮な茶?

知識も経験もあるファッションの目利きたちが、ふるいにかけて絞り込んだ究極の二択。そこには買い物の極意が潜んでいるはず。なぜこの二択に至ったのか。“あがり”一歩手前の頭の中をのぞいてみた!

ダウンは安定の黒? 新鮮な茶?

AMarmot × BEAMS BDAIWA PIER39

秦 拓也さん(ビームス PR)
「この冬は久しぶりにダウンを新調予定。いつもはシンプルな黒を選ぶのですが、今年は気分を変えて茶もよさそう。マーモットのダウンはシルエットがボリューミーでクラシカルな印象。一方、ダイワ ピア39はすっきりしていて、ディテールもモダン。気分を変えていくなら、今年は後者かも!?」。

(A)ジャケット¥97,900/マーモット × ビームス(ビームス 原宿) (B)ジャケット¥83,600/ダイワ ピア39(グローブライド)


中綿ベストは派手な主役を狙うか? シブい名脇役か?

ダイワ ピア39 ラベンハム×ビューティ&ユース。ダウンベスト

ADAIWA PIER39 BLAVENHAM×BEAUTY&YOUTH

吉田淳志さん(ユナイテッドアローズ 広報PR部部長)
「今まであまり着用する機会がなかった中綿入りのベストが今季は気になります。とはいえ、ひと口に中綿ベストといってもアイテムのレンジが広くて、アウターで使うかインナーとしても応用するかで選ぶアイテムが変わってくる。今気になっているのは、自分のフェイバリットブランドであるダイワ ピア39のダウンベスト。クラシックなデザインとパキッとしたカラーリングがたまりません。もう一つは、今まであまり手を出してこなかったブリティッシュムード満点のラベンハムのベスト。細かなディテールと縦ステッチが品よく、こっちはレイヤードアイテムとしても使いやすそう。役割が全然違うので、結局両方買うべきなのか!?」。

(A)ベスト¥41,800/ダイワ ピア39(グローブライド) (B)ベスト¥33,000/ラベンハム×ビューティ&ユース(ビューティ&ユース 丸の内店)


デニムジャケットはファッション? orスタンダード?

AKOOKY ZOO BWrangler

古明地拓朗さん(フリーランスPR)
「デニムジャケットって実は難しいアイテム。なんとなく敬遠している人も多いと思うんです。それをどうしたらファッションとして落とし込めるかなと考えて絞ったのがこの2着。ファッション感を強めに出すならクーキーズー。キッズ用の一着をそのまま拡大したディテールが面白くてこれ一枚でキャラが立つし、ボタンを上まで留めてもネックが広いから、僕の好きなタートルネックニットを中に着てもよさそう。一方でスタンダードを着こなしてみたい気持ちもあるのですが、僕の古風な顔にど真ん中のブランドは難しい(笑)。ちょっぴりズラしたラングラーがいいかなと。値段は互角ですが、今のところ、前者優勢です」。

(A)ジャケット¥33,000/クーキーズー(レショップ 青山店) (B)ジャケット¥35,200/ラングラー(エドウイン・カスタマーサービス)


ダッフルコートは、遊びのパープル? 王道のグレー?

FUMITO GANRYU グレンフェル コート

AFUMITO GANRYU BGRENFELL

荒木義樹さん(スタイリスト)
「以前はよく着ていたダッフルコート。手放してしまったのですが、最近また欲しくなって物色中。選択肢がこの2着です。フミト ガンリュウのダッフルは、パープルという色自体がすごく面白い。ダッフルコートのトラッドな魅力は残しつつ、色でファッション性を加えるセンスはさすがだなと。一方、そろそろ年も年だし飽きずに長く着たい気持ちもあって、老舗ブランドの貫禄あるグレンフェルも捨てがたい…。何を買うにしてもこの悩みは常につきまとう。結局のところファッションって、“遊び”と“王道”両方もつのがいちばん楽しいんだと思います」。

(A)コート¥132,000/FUMITO GANRYU (B)コート¥148,500/グレンフェル(ヴァルカナイズ・ロンドン)


雨用のアウターは汎用性重視か? 機能性重視か?

ANorwegian Rain B山と道

山本雄生さん(フォトグラファー)
「今欲しいのはアウターの上からでもはおれる大きめのレインコート。ノルウェージャン・レインは街で着られるデザインで、スーツとかのシックなスタイルにも合わせやすそう。山と道はとにかく軽くて雨風がしのげて透湿性もあり携帯にも便利。ただ本気度はかなり高め。悩ましいです」。

(A)コート¥115,500/ノルウェージャン・レイン(ノルウェージャン レイン&T-マイケル トウキョウ) (B)コート¥46,200/山と道(バンブーシュート)


ストリートなコーデュロイか? ワークなデニムか?

ANOAH BENGINEERED GARMENTS

徳原 海さん(エディター)
「今探しているのは、大人に似合うダブルのセットアップ。コーデュロイはヘビーオンスのパーカに重ねてラフに着てもよさそうだし、デニムはシャツを合わせてパリッと着ても格好よさそう。くしくもどちらもNYブランド。秋頃のNYの街角にいそうな格好よく枯れたオヤジに近づくのはどちらなのか?」。

(A)ジャケット¥51,700・パンツ¥44,000/ノア(ノア クラブハウス) (B)ジャケット¥53,900・パンツ¥35,200/エンジニアド ガーメンツ


抜け感が出るのはシルエット? 柄?

ALE BSOUTH2 WEST8 × BEN MILLER

片貝 俊さん(スタイリスト)
「今まで興味がなかったミリタリーものががぜん気になるこの頃。野暮ったさは生かしつつも、どこかに今っぽい抜け感は欲しい。LEの洗練されたシルエットかサウス2 ウエスト8のハズシの総柄プリントか。オヤジが着るミリタリーはどっちが正解なのか…。悩ましいですね」。

(右)ジャケット¥29,700/エルイー(レショップ 渋谷店) (左)ジャケット¥39,600/サウス2 ウエスト8 × ベン ミラー(サウス2 ウエスト8)




Photos:Kazumasa Takeuchi[YE]
Stylist:Masashi Sho 
Composition&Text:Jun Namekata[The VOICE]

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