オーセンティック回帰が大きな流れとなりそうな2022年。クラークス「ワラビー」のヒットが物語るように、スニーカーよりも革靴のほうがしっくりとくる着こなしも増えた。ファッションをアップデートするためにも、スニーカー感覚でカジュアルに履けて、程よくきちんと見える革靴を入手したい。
Timberland|3 eye Classic Lug
一世を風靡した名品が絶賛リバイバル中!
90年代の初め、渋カジ時代に紺ブレザーとセットで大ヒットした3アイレットモカシン。手縫いのモカシン製法、足まわりの360°レーシング・システム、クッション性に優れたラバーソールは当時と変わらず。アッパーのオイルド加工フルグレインレザーは、プレミアムクラスのものになり高級感が増した。また全体的に軽くなっているのも時代に沿った変化だ。
紺ブレザーも復活予報の2022年、多くのセレクトショップがこのモカシンをピックアップしている。ベージュやネイビーと相性がよく、ひと目でティンバーランドとわかるバーガンディをぜひ。
Paraboot|CHIMEY
デッキシューズ×トレッキングソールが今っぽい
見た目はバース風のデッキシューズながら、登山靴アヴォリアーズのトレッキングソールを装着。今の気分を落とし込んだハイブリッドシューズがシメイだ。2020年の秋冬にデビューするや、おしゃれ通がこぞって履きだした。シャンボードやミカエルとは違うサラッとした質感のワクシーレザーで、足あたりがソフトなのも人気の理由。
ボリューミーになりがちなモカシンを、つま先がシャープなラストで解消しているところはさすが。フレンチトラッドも盛り上がってきた今シーズン、足もとにシメイは間違いない。
J.M. WESTON|YACHT #690
メゾンを代表する隠れた名品を今年こそ
厚底ラバーソールのカジュアルなルックスも、どこか品格を感じるのがジェイエムウエストンらしい。シグニチャーローファー #180と同じ木型を使用し、リモージュ近郊のアトリエで、伝統に忠実なグッドイヤーウェルト製法で仕上げられている。モカ縫いやコバのステッチは繊細だが、メタルアイレットの横に施されたメゾンの刻印が、アクティブな印象を添える。
ロシアンカーフの上質なアッパーとオリジナルのラバーソールの履き心地にも定評が。カラーレンジが広いブラウンの中でも、ニュートラルで洗練されたこの色みは得難い。
Hender Scheme|derby #2146
新作でカジュアル&軽量なUチップが登場
見た目のボリューム感とは裏腹に、手に取ったときの軽さに驚く。ベーシックなUチップのレースアップシューズに、ヴィブラム社の軽量なカップソール「#2146」を圧着してライトな履き心地を実現した。クッション性や耐久性に優れた厚底ソールに合わせて、アッパーのアウトラインを整えているのはエンダースキーマのワザ。
ブラウンの展開もあるが、オールラウンダーとして活躍してくれるのはこのブラック。セットアップからジーンズまで、ON/OFFで重宝すること確実。
Clarks ORIGINALS|Wallabee
2足目のワラビーは遊びのあるデザインを
ダークブラウンのアッパーにクラフト感のあるステッチがアクセント。「定番じゃないほう」新作がクラークスから到着! すでに定番を履きこなし、その心地よさや合わせやすさの虜になっている人も多いはず。2足目を考えているなら、トレンドにもマッチしたアメリカンヴィンテージムードの今作に挑戦してほしい。
時代に即したFSC®認証(持続可能な森林活用を証明する国際的な認証)のクレープソールと、通気性に優れリラックスした履き心地を約束するレザーソックライナーを採用。アメカジディテールもあくまでさり気ないから、コーディネートのアクセントに使いやすい。
※コロナ禍の影響により4月以降発売予定
KAPTAIN SUNSHINE × Padmore & Barnes|Arran Moccasins
ひと味違う表革のベルテッドモカシンに注目
クラークスのファクトリーとして脚光を浴びた、玄人好みのパドモア&バーンズ。モカシンの巻き縫いステッチが独特で、クラシックなムードを漂わせる。メーカーでは廃盤になっているモンクストラップ型のアランを、キャプテン サンシャインが数量限定で復刻別注。
クラシックなスエードのベージュもラインナップしているが、注目すべきはブラック。光沢のあるスムースレザーでカジュアルすぎない仕上がり。スラックスにも合わせやすく、万能な一足に。
クラークスジャパン TEL:03-5411-3055
ジェイエムウエストン 青山店 TEL:03-6805-1691
スキマ 恵比寿 TEL:03-6447-7448
ティンバーランド/VF ジャパン TEL:0120-953-844
パラブーツ青山店 TEL:03-5766-6688
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori