グローバルなアウトドアブランドとして、環境だけでなく倫理的にも快く着られる製品にこだわるパタゴニア。ダウン製品にはリサイクルダウンとトレーサブルダウンを使用し、リサイクル素材のシェルとフェアトレード・サーティファイド(公正貿易認証)の縫製でできている。抜群の快適さを誇る5アイテムを、その意志ある生産背景とともにみていこう。
01:フィッツロイ・ダウン・フーディ
中厚ながら軽くて暖かくてパッカブル!
冬の高山での日帰りアクティビティ用につくられた800フィルパワー・アドバンスト・グローバル・トレーサブル・ダウンを使用したフーディ。街中で着るにもヘヴィデューティすぎないボリュームで、ポケットが充実しているから手ぶらで出かけたい人におすすめだ。
フロントに4つのファスナーポケットのほか、内側にもメッシュの大きなポケットを装備。袖口はゴム、フードや裾はスピンドルコード付きで冷気をシャットアウトできる。左胸ポケットに収納できるパッカブル仕様。
02:ダウン・セーター
セーター感覚で着られるロングセラー
その名の通りセーターのように、気軽に着られる多用途のライトダウンジャケット。家の中で寒さを感じたとき。ちょっと近所に出かけるとき。アウトドアでのレイヤードに。パッカブルで携帯しやすいから、冬の外出時にバッグに常備しておくのもアイデア。
キルティングの幅を狭く、水平に縫うことで、ダウンの量は少なめでも安定した保温性が得られる仕様。防風性も備えたリップストップ・リサイクル・ポリエステル100%のシェル素材に、800フィルパワー・アドバンスト・グローバル・トレーサブル・ダウンを詰めた。
03:ダウン・セーター・フーディ
薄手ながらハイネックで抜群の温かさを発揮
あらゆるアクティビティに対応できる軽くて暖かい完璧なダウン・フーディ。前出のダウン・セーターのフード付きバージョンで、ネック位置を高く設定しているから、フードをかぶれば極寒の状況もやり過ごせる。フードと裾には冷気をシャットアウトするスピンドルコードを装備している。
汎用性の高いオールブラック、しかもパッカブルだからON/OFFで大活躍。冬のレイヤードにもアウトドアにも、買って後悔しない一着。
04:ハイロフト・ダウン・フーディ
ダウン・セーターをさらに温かくしたモデル
600フィルパワー・リサイクル・ダウンをたっぷり詰めたダウン・セーターより少し厚手のフーディ。ボディ部分は上から下へ、ピッチの幅を狭めていくことで、動きやすく、しかもより温かく感じる設計に。
ブラウンがかったバーンレッドは今シーズンの新色。デニムやチノパンなど定番色と相性がよく、暗くなりがちな冬の着こなしに華やかさを添えてくれる。
05:リバーシブル・ビビー・ダウン・ベスト
クラシックな切り替えデザインが今また新鮮
ダウンベストの裏面にフリースをあしらい、どちらの面でも使えるようにアレンジした。ダウン面は肩が切り替え、フリース面は胸ポケットにブラウンのナイロン素材を配してメリハリのあるデザインに。
インサレーションには耐水性を備えたリサイクル・ダウンを使用。オーセンティックなデザインとクラシックな配色が、アメカジムードを盛り上げてくれる。
パタゴニア製品に使用されている、2つのダウン
リサイクル・ダウン
パタゴニアでは寝具やクッションなどから回収した600、700フィルパワーのグースダウンとダックダウンを組み合わせた素材を、ダウン製品に取り入れている。パタゴニアが求める高い品質水準を満たすパートナー(回収業者と加工業者)を見つけたことで、2016年からリサイクル・ダウンを使用し、推進している。2021年秋冬シーズンは、33製品に採用。
アドバンスト・グローバル・トレーサブル・ダウン
バージン・ダウンは強制給餌や生きたままの羽毛採取(ライブ・プラッキング)が問題視されてきた。パタゴニアはこの課題に2014年秋冬から対応。2015年にはダウンの出自がわかる「グローバル・トレーサブル・ダウン・スタンダード」をNSFインターナショナル(公衆衛生の向上を目的とした非営利機関)と立ち上げ、以後、健全で倫理的に問題のないグースダウンを採用している。
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Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori