一枚だけ試着するより、似たアイテムを着くらべることで見えてくる真価がある。ニット、チノパン、ピーコートなど今季トレンドなアメカジ風味のアイテムを二つずつ厳選。選ぶならどっち? 幸せな自問自答をご一緒に。
レトロニットを着くらべる
「柔らかく起毛した表面に触れると、これこそポロ ラルフ ローレンのニットだ…とうれしくなります。学生時代からもう何枚も買ってきましたがアーガイル柄は初めて着ました。柄はレトロだけどシルエットがモダン。袖が長く、身幅が広く、着丈が短いスクエアフォルムなのでシャツとのレイヤードももたつかずスッキリ見える。また長年着込むと肘が出てしまうけど、スエードのエルボーパッチがあるので安心できる。レトロな点ではマルニの一枚も、昔のスキーウェアを思わせるネイビーと白の配色とブークレ加工(表面に糸の輪を出す加工)が懐かしい。見た目は重厚なのに実際の軽さに感動しました。ただの過去のトレースではなく、きちんと現代的にアップデートされているのがさすがです。着心地はごわつかず、ふわふわ。モックネックよりは低い、詰まったクルーネックもモードな雰囲気ですね。詰まった丸首やアウトドアウェア好きの自分にはマルニはもちろん刺さりましたが、嫌みなく着られるアーガイルのVネックも初めて着たくなりました」(増井岳人/彫刻家)※モデルとして着用
「無地のニットにも飽きてきたので、レトロな柄はとても新鮮。アーガイル柄は本当に久しぶりに見たけどネイビーとグリーンとイエローの配色がきれいだし、直球トラッドなニットに惹かれました。買います。マルニも懐かしい雰囲気だけど、やたらアームが長いお得意の『萌え袖』でいつものデザインは健在。こっちもやっぱり買います」(藤村雅史/アートディレクター)
「アーガイル柄の切り出し方がさりげなく変化球で、ポロらしいです。それでいて素材の滑らかさは本物。マルニはカントリー調なのに、着るとちゃんとモード。両方レトロのアップデートのされ方がうますぎます」(宮本哲明/MIYAMOTO SPICE 代表)
POLO RALPH LAURENのアーガイルニット
「嫌みのないアーガイル柄、初めて着たくなった」
MARNIのブークレニット
「見た目は重厚なのに実際の軽さに感動」
Hair:JUN GOTO[ota office]
Styling Support:Junichi Nishimata