ひとつしかない私たちの地球を守るために、さまざまな活動を行うパタゴニア。そのひとつが“Worn Wear(着古した洋服)”だ。買った洋服を長く着続けることで、環境にも貢献できるというメッセージをこめている。長く着ているとその洋服にストーリーが生まれ、リペアしながらでも着続けたくなる。今回はパタゴニアスタッフの”Worn Wear“をお届けする。
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やる気スイッチをオンにしてくれる僕の必需品
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三宅宏明さん(パタゴニア渋谷スタッフ) シンチラ・スナップT・プルオーバー
僕がクライミングに出会ったのは、19歳のときでした。怠け気味だった身体を動かしたいと思っていたら、5歳上の兄がおさがりでクライミングシューズをくれたんです。それがきっかけで、当時、渋谷の宮下公園にあった常設ウォールでクライミングを始め、夢中になりました。
あれから10年。クライミングに対する熱量はあまり変わりませんが、スポーツジムからパタゴニアに転職してクライミング漬けの日々から卒業。ワークライフバランスを考えるようになり、「登る」時間が貴重になったことで、クライミングへの愛情も増幅しました。
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僕にとってクライミングのハイシーズンは11月~2月の冬。自分は手汗が多い体質で、寒ければ寒いほど調子が上がります。だからシンチラもライトではなくオリジナルウェイトをチョイス。
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それ以来、このスナップTは着るとやる気スイッチをオンにしてくれる存在に。これからもガシガシ使い、壊れたらリペアして、「登る」時間を一緒に過ごすパートナーであり続けて欲しいと願っています。
私の山での成長を見守り続けて勇気をくれる相棒
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石津谷 知子さん(パタゴニア渋谷スタッフ) M10ジャケット
パタゴニアに入社する前から山が好きでした。当時は、はたからみると“山ガール”くらいにしか見えない私でしたが、それでも「地形図を見て、自分ひとりの力でどこへでも行けるようになりたい!(それこそが自由だ)」とひそかなる野望を抱いていました。
本格的に山登りを始めるとロープなど必要な道具がいろいろあって、当時の私にとってパタゴニアのウエアは高価でなかなか買うことができませんでした。晴れてパタゴニアに入社し、「買うならやっぱりハイエンドモデル!」と意気込んでM10ジャケットを購入。今思えば、たいして登れない自分がハイスペックなものを身に着けていたことに、ちょっとした恥ずかしさを感じたりもします。
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最初は「こんな私が、滝を登り、岩を登って山頂を目指すなんてできるのか?」と内心、弱気になることもありましたが、4年間少しずつ経験を重ねたおかげで、今では沢でも、岩でも「行こうぜ!」と言える自分になりました。勇気を出すとき、冷静になるとき、このジャケットはいつも一緒です。
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気に入らなかった紫色も、その強烈な色みが写真映えすることに気づき、今では大好きになりました。洗っても焚火のにおいが取れなくなってしまいましたが、リペアして愛用しているとても大切な一枚です。
このジャケットが布切れになってしまうまで登り続けたら、自分に見える山の世界が、さらに深いものとなっているような気がします。それまで、熱を切らさないでいたいと思います。
ジェリー・ロぺスと時間をともにした宝物
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城代哲治さん(パタゴニア渋谷スタッフ) パタロハ・ボードショーツ
若いときからサーフィンをしています。パタゴニアで働く自分が愛用しているのは、もちろんパタゴニアのボードショーツ。中でも20年以上前に買ったこの赤いボードショーツは手放せない宝物です。
海外に長期でサーフィンをしに行くことも多く、中でもインドネシアはお気に入りです。1999年の9月、インドネシアへ3度目のサーフトリップに出かけました。バリをベースにロンボク、スンバワを訪れ、最後のディスティネーションをジャワのG-ランドに決定。
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★パタゴニアのWorn Wearに関しては公式サイト内に専用のコーナーがあり、さまざまなアクティビティやストーリーを見ることができる。
https://wornwear.patagonia.jp/
またパタゴニアではInstagram上でパタゴニア製品との「着ることについてのストーリー」を募集している。興味のある方はぜひ「#新品よりもずっといい」のハッシュタグをつけて投稿を!
Composition & Text:Hisami Kotakemori