大人が買うべきユニクロ「UT」の新作を、展示会会場から超速報。WEBUOMOスタッフのY神とH條が、6月28日発売の最新作を一足お先にチェックした。ポップアートの名作が載せられたアイテムには、Tシャツ“じゃないほう”も豊富にあった!
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H條:むっ。“文化系男子”の血が騒ぎますか? 「呪術廻戦」の「UT(ユーティー)」を大人買いして今春夏は終了かと思いきや、まだビッグな企画が残っていましたね。
Y神:はい。「UNIQLO(ユニクロ)」の展示会場から「レギュラーライン」と「ユニクロ ユー」を連続ルポしてきましたが、3回目は「UT」新作を発売前に紹介します。
H條:発売日は6月28日(月)とのこと。早く着たい!
ポップアートの巨匠#1:Keith Haring
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Y神:このお犬さまはですね、キース・へリング(1958~1990)の代表作、「Dog」(1980初出)ですな。
H條:さすがでっす。では、2021年真夏の「UT」最新コレクションのテーマである「ポップアート界の巨匠たち」について、世の大人男子たちにご説明おねしゃす。
Y神:ふむ。キースはんを筆頭に、米国ポップアート界のレジェンド3人が生前に手掛けたアート作品が、「UT」というキャンバスに落とし込まれていますね。
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H條:比喩表現にもアート感がみなぎっております。これ、もしかして「大人のUT」ってやつなのでは?
Y神:いかにも。これみよがしのアート感どーんよりも、さりげないポップ感のほうが大人には合わせやすいかもね。
H條:あれ?Tシャツ以外にもお犬さまが。
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Y神:そうそう。今夏は、Tシャツ“じゃないほう”の「大人のUT」も豊富にラインナップされているので要注意。「Dog」のデニム地キャップはH條さんも好きそう。
H條:ポップアートの巨匠が3人ということは、3つのキャップもそれぞれ別のレジェンドの作品がモチーフ?
Y神:いかにも。当ててみて。
H條:スニーカーの花柄と「Brillo」の黒キャップはウォーホルかと。漢字の「山」の成り立ちのような絵柄は・・・。
ポップアートの巨匠#2:Jean-Michel Basquiat
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H條:「UT」のTシャツは1枚1,500円(税込)ですが、原画はおいくら億円くらいなのか気になります。
Y神:傑作アートを手頃な値段でキャッチできる「UT」に感謝ですな。手前の作品は「untitled(無題)」(1981)。バスキアはんは10年ほどの活動期間に3,000点ものドローイングと1,000点以上の絵画を遺しておる。
H條:勉強になります。
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H條:まさか、じゃんとジャン=ミシェル・バスキアを・・・。
Y神:恐竜モチーフもバスキアはん。「Pez Dispenser」(1984)には大人男子に響くロマンがあるよね。
H條:コンビニ傘より抜群にオシャレ。関東地方も梅雨入り突入ですし、発売日の6月28日まで待てません。
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Y神:ほい。折り畳み傘も巨匠3人、それぞれあるよ。
H條:ワンポイントの遊び心はまさに「大人のUT」。NYのMoMAにも置いてそうなクオリティの高さです。
Y神:真ん中の雨乞いっぽいポーズはキースはんが描いた「Rain Dance」(1985)。きちんと雨にまつわる作品を当て込むという「UT」のこだわりに共感しました。
H條:そして、向かって左のバナナが・・・。
ポップアートの巨匠#3:Andy Warhol
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H條:おお。黒ベースと控えめなバナナ刺繍に大人感。これでポップアートの巨匠が3人揃いました。
Y神:個人的にはウォーホルはん推しかも。「Self-Portrait」(1986)のバックプリントも好き。
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Y神:年貢の納めどき的な。気持ちはわかる。
H條:「大人のUT」としてはポップ過ぎますかね?
Y神:ある種のシニカル、ある種のアンチテーゼがぁ・・・。
H條:パ、パードゥン?
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Y神:ウォーホルはんは大量生産・大量消費という高度資本主義の構造をアートに持ち込んで、大衆社会の世俗的な記号性をポップアートと共振させたんですな。スーパーで売ってる洗濯石鹸をモチーフとして採用した「Brillo Boxes」(1964)なんて最たるものだよ。
H條:そのあたりの皮肉を理解する「大人のUT」。折り畳み可能なエコバッグも“じゃないほう”。
Y神:ま、身に着けて楽しけりゃよいのでは。
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H條:大量生産・大量消費の高度資本主義とありましたが、2021年の「UT」からは、もう行き着くとこまで行き着いたような気さえします。この記事自体も、他の多くのウェブ媒体から大量に生産され消費される集合体としては、さながらポップアートの如しで・・・。
Y神:いいこと言った感。
H條:お寿司の醤油入れによさげな小皿と日本酒にちょうどよさげなそばちょこまで揃う「大人のUT」。グローバルブランドの「ユニクロ」を筆頭とする現代のファッションシーンを、天国のウォーホルに見てもらいたいです。
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H條:というわけで、駆け足で展示会ルポしてきた2021年夏の新作から、“じゃないほう”だらけな「大人のUT」を紹介してまいりました。6月28日(月)発売です。
Y神:おや? H條さん、これは?
※番外編:Roy Lichtenstein
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Y神:紹介した3人と同じ米国ポップアート界の巨匠だし、まとめちゃいましょう。ロイ・リキテンスタイン(1923~1997)の「UT」は、別個の1カテゴリで発売中。
H條:2004年にもリキテンスタインの「UT」が発売されていました。別枠の理由は、過去例から、彼の作品モチーフが「UT」と親和性が高いからのような気がしますね。
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Y神:ほんとだ。トートは先の3人の巨匠にはないアイテムだね。しかし17年とは、我々も大人になったもんだ。
H條:キースやバスキアの活動期間よりも長いわけですよ。「リキテンスタインの作品で印象的なイエローの再現に、企画側は苦心した」って、当時の記事に書いた記憶があります。原画ではブロンドヘアが真っ黄色。
Y神:それから17年経って、「UT」のプリント技術がどれだけ進化したのか、そのあたりも大人男子の視点かと。
H條:せっかくですし、オススメのTシャツを1枚!
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H條:うんうん。店で試着を断る際に着てたらめっちゃアートですね・・・って、イエローじゃないんかい!
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