何の思考もなしに自動的に手に取るような無難な夏の定番品はもういらない。毎日袖を通す当たり前の服こそ、長考したうえで愛用したいと思う。「最新」ではなく「細新」なベーシックを選ぶ理由。 ◆ビッグなシャツとスウェットでデビュー! レショップの新レーベル「ルパルク」 細かく知りたい新ブランド SPORTY&RICH ブランドのムードを理解したうえで、それを着ている生活を妄想するのが長考買いの一つの方法とするならば、米国のスポーティ&リッチはまさにその対象だ。クリエイティブディレクターのエミリー・オバーグ氏が立ち上げた「日々のムードボード」としてのブログが話題となり雑誌に発展。’19年にはロゴ入りのスウェットやTシャツなどアスレチックウェアを中心としたユニセックスのアパレルラインが始動した。インスタグラムにはウェルネスをイメージした写真が並び、オンラインストアのモデルはすべて女性で、男性モデルの着用写真はない。だがモノ単体よりも発信されているスタイルや世界観を丸ごと手に入れたくなる不思議な感覚を味わえる。クラークスとコラボしたブーツは環境に配慮したレザーと天然ゴム製のクレープソールを使い、サステナブルな精神も感じる。知れば知るほど衝動的な物欲よりもブランドが生み出すヘルシーな空気感のトリコになっていくのだ。 スウェット$163・スウェットパンツ$177(ともに参考価格)/私物(スポーティ・アンド・リッチ公式HP www.sportyandrich.com) ブーツ¥27,500/クラークス オリジナルズ×スポーティ・アンド・リッチ(エイチ ビューティ&ユース) キャップ¥7,480・バッグ¥10,450/スポーティ・アンド・リッチ(シップス エニィ 渋谷店) その他/私物 細かく知りたい新レーベル LE PARC 着るシーンをイメージさせる服といえば、この春お馴染みのレショップから新レーベルがデビューした。フランス語で「公園」を意味する「ルパルク」。コンセプターの金子恵治氏が考えていることを聞いてみた。「イメージしたのはフランスの公園ではなくて、渋谷の宮下公園。もともとレショップが2号店をミヤシタパークに出店することが決まったとき『街と公園を行き来できる服』を構想しました。ミヤシタパークでは買い物をして、ご飯を食べて、屋上で散歩みたいなヘルシーなサイクルがあるじゃないですか。公園ならベーシックな服装のままでもいいですが、いつもよりちょっと動きやすいとか快適に感じられたら気持ちがいい。LE以上でパタゴニア未満みたいな。バリカタ生地のビッグシャツは外ではコートにもなるし、サーマルTシャツも汚れがつきにくい生地だけど、多機能すぎない。いまはモノのウンチクよりも、着るシーンを設定することのほうが重要ですね」。 ルパルクはレショップ 渋谷店とオンラインストアのみで販売され、今後も定期的に新作がリリースされていく。 シャツ¥19,800・サーマルTシャツ¥9,900・パンツ¥19,800/ルパルク(レショップ 渋谷店) スニーカー¥8,800/コンバース(コンバースインフォメーションセンター) 水筒¥6,600/スタンレー(ビッグウイング) その他/私物 掲載アイテムの問い合わせ先はこちら 新レーベルに関するおすすめ記事はコレ! ◆大人の定番を再定義! ジャーナル スタンダードの新レーベル「STANDARD JOURNAL」が熱い ◆人気デザイナーが考える新時代のスタンダード! プロジェクトレーベル「STANDARD JOURNAL」の第2弾が登場 Photos:Mitsuo Okamoto Hair:HORI[bNm] Stylist:Junichi Nishimata Model:Seima Matsuzaka