本誌1月号で対談した「無課金スタイリスト&エディター」のコンビはアウトドアとは無縁のインドアコンビでもある。誰よりも繊細な視点をもつ二人が実際のフィールドとかけ離れた場面で考える「裏名品」の話。
6THE NORTH FACE PURPLE LABEL/LIMONTA Nylon Shoulder Bag
縦18㎝×横27㎝×マチ12㎝。¥15,000/ザ・ノース・フェイス パープルレーベル(ナナミカ 代官山)
7Columbia/Nestent Moc Ⅱ
テントでの時間用に作られた一足。¥3,200/コロンビア(コロンビアスポーツウェアジャパン)
8L.L.Bean/Personal Organizer
縦22㎝×横21㎝×マチ8㎝。¥3,900/エル・エル・ビーン(L.L.Beanカスタマーサービスセンター)
9BAMBOO SHOOTS/BIGKANOKO TEE
コットン100%でドライタッチ。一枚で着やすいビッグシルエット。¥7,000/バンブーシュート
10HOUDINI/Enfold Jacket
表地はC9 Ripstop™を使用。¥32,000/フーディニ(フルマークス カスタマーサービス)
S 旅といえば小ぶりなザ・ノース・フェイス パープル レーベルのバッグ⑥は街歩きに最適。アウトドアブランドにもかかわらず、エレガントなリモンタナイロンを使っているのが珍しい。
E ラグジュアリーブランドがよく使っているナイロンですね。高密度で独特な光沢が美しい。
S 街ではスマホ、Suica、除菌ジェルなどこまめに取り出すものが山より多いので、内部に視認性の高いメッシュポケットがあるのも助かります。
E あと機内に入ったらまずコロンビアのキャンプシューズ⑦に履き替えます。中綿入りのアッパーがつぶれて薄く収納できるからかさばらない。
S ものすごく軽いですね。折りたためるスリッパってたくさんありますが、これは爪先から踵まで締めつけることなく優しく温めてくれる。
E まさに。機内はとにかく冷えるんですよね。踵を踏めるし、底はラバーで濡れないのでバスルームでも安心。ホテルや自宅でも使えます。
S L.L.ビーンのパーソナルオーガナイザー⑧には、Eさん自慢のコスメが満載ですね(笑)。
E 文化系男子は基本、几帳面で整頓好きですよね。僕も決まったものが定位置にないと落ち着かない。いちばんごちゃつくのがコスメとか洗面用具。それを過不足なくまとめられるものを探した結果、大量の仕切りとポケットのあるアウトドアブランドに行き着きました。フックをドアノブとかに掛けておくと常に見渡せて安心します。
S 中身の美意識が高すぎて機能がまったく頭に入ってきませんが…そろそろベースレイヤーの話を。
E バンブーシュートのクルーネックTシャツ⑨は鹿の子素材というのが面白い。
S 鹿の子ポロシャツって涼しくて爽やかですが着る人を選びませんか? 妙にコンサバに見えたり。
E わかります。実は僕、数年前から着ていなくて。ポロシャツはやっぱり胸筋がある人に似合う形だと気づいたんです。筋肉質で適度に日焼けをした肌でこそいい感じになるのであって、色白の文化系男子ではどうやってもかなわない。
S だからTシャツ。タックインもサマになるし天竺より生地に凹凸があるから薄い身体でも立体的に見せてくれる。鹿の子とTの最強タッグ。
E そんなTシャツに重ねるアウターもやっぱりガチに見えないものを無意識に探していますよね。フーディニのジャケット⑩はミニマルだし、この微妙に立った襟だけで知的なにおいを感じる。
S これのすごいところはステッチをほとんど見せていないところ。袖口にいたっては内側に数㎝縫い合わせを折り込んでいる。中綿のプリマロフトも薄いので、もはやマオカラージャケットとして通用するドレスな佇まいにシビれました。
E ジッパーではなくスナップボタンを採用したこともドレッシーに見える要因でしょうね。
PART 3へ続く
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Stylist:Junichi Nishimata
Text:Takako Nagai