コロナ禍をきっかけにスタートした新しい日常で、ライフスタイルが変わったという人は多い。洋服やモノへの考え方はどうか? 個人的定番は不変? それとも新定番が生まれたか。この連載ではWITHコロナ時代のスタンダードアイテムを100人に聞く。スタイリストの豊島 猛さんは、ブランドの栄枯盛衰を改めて感じつつ、優れたファクトリーブランドのニットフーディをMY STANDARDにラインナップ。
【MY STANDARD 100 #69】 豊島 猛さん(スタイリスト/37歳) バトナーのニットフーディ
モールスキンヤーンプルオーバーパーカ¥20,000/バトナー
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クオリティと価格のバランスも見事な ジャパン・ブランドのニットフーディ
コロナ禍の影響で伝統のある店や老舗ブランドなどが次々となくなっていく現状に驚いています。自分が仕事を続けられているしあわせや、支えてくれてる家族のありがたみも改めて感じました。そういう経験を通して、仕事やプライベートの価値観は少し変わりました。ライフスタイルに関してはもともと家で過ごす時間を大事にしていたので、大きく変わった感じはありません。
ファッションはラフでカジュアル。最近は着やすいものを選ぶことが多いです。ニット、パーカ、スウェットパンツなどの出番が増えていますが、ただのご近所スタイルにならないように合わせるアイテムでバランスをとっています。
スウェットだけでなく、ニットにも素晴らしいジャパン・ブランドが増えています。今季愛用しているバトナーのニットフーディは3万円台ですが、カシミヤと間違うほどの着心地と素材感。家でも外でも着ています。ジルサンダーのコートとウールパンツのコーディネートは、ニューバランス992にマチュアーハのウールキャップでアメトラな雰囲気にまとめつつ、冬の淡色コーディネートをネイビーで締めています。
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バトナーは山形の老舗ニットファクトリー、奥山メリヤスが2013年に立ち上げたニット専業ブランドです。羊毛から紡績、染色にいたるまで、近隣の職人と連携するクラフツマンシップで業界でも有名。クオリティに対して、価格が良心的な点も新しいスタンダードにふさわしい。
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僕が着ているフリースウールフーディはニュージーランドメリノウールですが、カシミヤと同じ技法で時間をかけて紡績し、希少な編み機で編み立て、カシミヤと同じような工程で風合いをだした製品。ふんわり軽くて肌ざわりも最高です。
※撮影した商品は春の新作、コットンニットのフーディ。上質なコットンを使用し、同じような編み立て方で仕上げている。
この冬「買ってよかった」ニット
バトナー TEL:03-6434-7007
Photos:Naoki Seo(still)
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori