コロナ禍をきっかけにスタートした新しい日常で、ライフスタイルが変わったという人は多い。洋服やモノへの考え方はどうか? 個人的定番は不変? それとも新定番が生まれたか。この連載ではWITHコロナ時代のスタンダードアイテムを100人に聞く。SUPER A MARKETの田辺雄一郎さんは、100年後にも愛用されるものづくりに強く共感を覚えるように。
【MY STANDARD 100 #19】 カルマンソロジーのチャッカブーツ 田辺雄一郎さん(SUPER A MARKET / ランド オブ トゥモローバイヤー/32歳)
チャッカブーツ¥98,000/カルマンソロジー
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100年後もはき続けられる、 本当の意味でサステナブルなブーツ
コロナ禍を機に、改めて自分は社会の一部なのだと強く感じるようになりました。ファッションは嗜好品だよね、衣食住の中でも優先順位は低いよね、で終わってしまうのではなく、ファッションだからこそ社会に還元できることがあるはずだと。
今感じるのは、価値が落ちないもの、実用性のあるもの、あるいはオーダー品のような自分だけのオンリーワン、そんなものがファッションでも求められているということ。プロパー展開が終わったらSALEというサイクル、もしかしたら自分たちの店が、選んだ商品の価値を下げてしまってはいないか? そんなことも考えるようになりました。
そんな中、100年後も、たとえ誰かほかの人の手に渡っても、大切に着用されている靴をつくるという、というカルマンソロジーのものづくりに共感しています。それを実現させるためには、クオリティ、はきやすさ、そしてアフターケアに至るまで、しっかり紐づけないといけません。土に還る素材を採用することも重要ですが、「永く愛用できるものを作ること」は一番のサステナビリティかもしれないとも思っています。
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カルマンソロジーのチャッカブーツをはきはじめて3年になります。MY STANDARDアイテムの古着チノパンとの相性も抜群で、セットではくことも多いです。ベロアのジャケットはフランスのリア。南チロルのトラディショナルなルーツを大切に残しつつコンテンポラリーに落とし込む手法が、カルマンソロジーにも通じていて、これも相性がいいんです。
美しいフォルムながら幅が広くて甲が高い日本人の足型に合った木型。フィット感と履き心地のよさにも心酔しています。
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つま先のソールのすり減り防止のため裏には真鍮製のオリジナルスチールがあしらわれています。デザイナー自らが磨き上げて完成する。その真摯な姿勢にも共感します。
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この秋手に入れたい「革靴」
カルマンソロジー https://calmanthology.com/
Photos:Naoki Seo(still)
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori