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日本では9年ぶりとなる写真家ピーター・サザーランドの個展『Sweater Weather』by Peter Sutherlandが、1月28日(火)から神宮前にあるGALLERY TARGETにて開催される。
サザーランドのことをよく知っている人なら、ザ・ノース・フェイスやステューシー、ナイキ、シュプリームなどの広告写真を手掛ける写真家、はたまたドキュメンタリー映像を撮るフィルムメーカー、「i-D」「VICE」などのエディターという顔が思い浮かぶだろう。
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だが今回の個展で見ることができるのは、写真や映像ではなくコラージュ作品なのだ。もちろんその中に彼が今までに撮り溜めていた写真が使われることはあるものの、旅をしていたときに見つけたアイテムや、愛用しているアウトドア用品の一部などをキャンバスに貼り付け、縫い合わせた作品で構成されている。1つのキャンバスに様々なストーリーが表現されていて、とても見応えのある作品が並んでいる。
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サザーランドの友人で、作家/美術ライターでもあるサム・コーマンは、サザーランドの作品を「絵画は通常、孤立したオブジェクトとして扱われ、ギャラリーの中立的な空間にきちんと収められる。しかし、ピーターの絵画はじっとしていない。彼の作品は、落ち着きのない脚を動かす人や、5分だけ空いた父親が何かを作らずにはいられないような、そんなせわしなさを持っている」と評する。
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写真というメディアム(表現手段)からは離れはしたものの、、サザーランドのことを知っている人には懐かしい要素を見出すことができ、初めて作品を見る人には彼が世界に点在するどんなエレメンツにフォーカスを置いて作家活動をしているのか垣間見える内容になっている。
『Sweater Weather』by Peter Sutherland
会期:2025年1月28日(火)~2月18日(火)
時間:12:00~19:00 ※月曜・日曜・祝日休
入場無料
会場:GALLERY TARGET
住所:東京都渋谷区神宮前 5-9-25
www.gallery-target.com
※1月28日(火)18 時~20 時のオープニングレセプションは誰でも入場可能
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1976年生まれ、コロラド在住。ドキュメンタリー・フォトグラフィーのテクニックを使い、隠れた笑いや美を撮り続けているフォトグラファー/フィルムメーカー。2001 年にニューヨークのメッセンジャーたちを撮ったドキュメンタリー映像「Pedal」を発表し、サンダンス映画祭に出品され注目を集める。2003 年にはGatorことマーク・ゲイター・ロウゴウスキーを中心にした 1980 年代のスケートボードシーンを追ったドキュメンタリー『Stoked : The Rise and Fall of Gator』で撮影監督を務めた。2004 年に初の写真集『Autograf: New York City's Graffiti Writers』、2006 年に DVD/フォトブック『Pedal』を発表。