TABFが仕掛ける新たなアートブックフェア
この催しは「TOKYO ART BOOK FAIR」(TABF)を運営する一般社団法人東京アートブックフェアが新たに企画するアートブックフェア。これまでと異なる出展形式やコンパクトな規模ならではの取り組みを実施し、国内外のインディペンデント出版シーンや参加者同士の交流をより活性化することを目指している。
1文字違いの名称に込められた意図
TOKYOと一文字違いのTOKIOになる「TOKIO ART BOOK FAIR」という名称には、TABFのオルタナティブとしてではなく、パラレルな存在として位置付け、別の視点を導入する意図が込められている。東京=TOKYOを別の角度から眺めるという意味も含まれており、ブートレグ的な名称をあえて採用することで、TABFのオルタナティブな側面を再定義し、多様な価値観が交差する雑多な魅力を表現していく。
招待制によるユニークな出展形式
第一回となる今回は出展者の公募を行わず、招待制の出展形式を採用している。TABF出展経験のある約20組をホスト出展者として運営チームが選出し、彼らがそれぞれ2組のゲスト出展者を推薦。国内外のアーティスト、出版社、書店、ギャラリーなど、約55組が集まった。
出展者それぞれの観点から推薦してもらうことで、国境を越えたネットワークやローカルな交友関係によって参加者が広がる。それぞれの出版活動がもつ独自の文脈や関係性を通して、新たな視点からアートブック出版の多様さを知る機会となることが期待されている。
風情漂う老舗ホテルでの開催
特別展示「BOOK? by Atelier HOKO」
TABFはこれまでも「TOKYO ART BOOK FAIR: Ginza Edition」やオンライン上のヴァーチャル空間にフェアを再現した「VIRTUAL ART BOOK FAIR」など、既存のアートブックフェアの枠組みにとらわれない企画を積極的に行ってきた。「TOKIO ART BOOK FAIR」では、その実験的な取り組みを引き継ぎつつ、これまでと異なる出展の形式や、コンパクトな規模だからこそ可能な取り組みを実施するという。
ゴールデンウィークの最後を飾るにふさわしい、本好きにはたまらないブックフェス。芝公園の緑を眺めながら、歴史と現代が交錯する老舗ホテルの空間で、独自の感性が光るアートブックの世界に浸ってみてはいかがだろうか。
TOKIO ART BOOK FAIR 2025 by TOKYO ART BOOK FAIR
会期:2025年5月2日(金)〜4日(日)
会場:芝パークホテル
住所:東京都港区芝公園1-5-10
公式サイト:https://tokioartbookfair.com/
Instagram:@tokioartbookfair