2022.06.05
最終更新日:2024.03.07

『ジャンケットバンク』いくつになっても褒めてほしい! できる大人の承認要求テクニック!【来世で使いたいマンガ名言|劇画狼】

マンガの中には心揺さぶられる名言がたくさんある。そんな名言の数々を、現在連載中の作品から劇画狼がピックアップ! 来世で使いたいと思ってしまう名セリフを紹介します。

『ジャンケットバンク』いくつになっても褒の画像_1

 付き合えてますか? 大人の承認欲求! 孔子の論語の一節に「四十而不惑」というものがありますね。そう、不惑。これは文字どおり、「人間というものは40歳にして迷いがなくなるものだ」と意味づけされているわけですが…。



 オイ孔子テメエばかやろう! こっちはいい年して惑いまくってんだよ! 百歩譲って物欲はいい。趣味に使う金くらいは自由になってくる時期だ。服も靴も時計も車も、金で買えるものがすべて手に入ったとしよう。でもそれだけじゃ満たされない。はっきり言うと…いくつになっても褒めてほしい! 形がないものを褒めてほしい! チヤホヤされたい! 自分の機嫌は自分でとれなどと厳しいことを、顔も見たこともないインターネットの人に言われてはや数年、そんなこと無理なんだから!

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 ということでそんなときには今いちばん熱いギャンブルマンガ『ジャンケットバンク』!  この作品に出てくるキャラクターたちは、他人の評価などいっさい無視で、自分の機嫌をとりすぎる変態ばかり! 勝負に敗れた相手を飼育する獅子神敬一! 噓をつく債務者の誠実さを確認するために、腹を割いて内臓の健康状態から真実を判断する変態医師・村雨礼二! 雇い主をばかみたいな自尊心の塊に成長させる雛形春人! そして最新刊で主人公・真経津晨と激突する叶黎明は、まさに「人は人に見られることで初めてこの世界に存在できる」という基準で生きる過去最凶の難敵であり、終始一貫して「他者の目」にこだわる男。敗者は即廃人の罰ゲーム付きカードバトルで、これまですべて序盤で圧倒的リードを許しながらも奇跡のトリックと心理操作で逆転勝ちをしてきた真経津はどう戦うか。ここで飛び出す叶の言葉を反面教師とし、まず身の周りの友人とベタベタになれ合って、お気持ちや過程を褒め合い、傷をなめ合う関係を築きあげましょう。


 今回はコラムタイトルを完全無視して「そういうこと言うな」の紹介になりましたが、とにかく皆さん現世での実家のお母さんを大切に!


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『ジャンケットバンク』
田中一行/集英社 1~6巻
週刊ヤングジャンプ連載中

人知れず行われている銀行主催の闇ギャンブル。主人公・真経津と次の勝負は「アンハッピー・ホーリーグレイル」。過去最凶の難敵・叶黎明の圧倒的な観察眼を相手にどう戦う!?



劇画狼
特殊出版レーベル・おおかみ書房代表。プロの漫画家が商業誌に掲載したが単行本化されなかった未収録作品の書籍化や書評、大阪の画廊モモモグラでの原画展企画、イベント司会など。



©田中一行/集英社

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