メジャーシーンとアンダーグラウンドを自由自在に行き交いながら中学生みたいなノリで遊び、世界を盛り上げ続けている。大人になればなるほどカッコよさを増す二人のやりとりを圧巻のビジュアルとともにお楽しみください。
最悪手を出すくらいの距離感が、ケンカを防いでくれる。
Q1:35周年を迎えた今の心境は?
瀧:実感はまったくないです。
卓球:30周年をやってすぐ瀧が捕まって2年ぐらい空いているから、「えっ、もうあれから5年?」って。
Q2:35年間で身についたことは?
瀧:人のおもちゃもできるようになりましたね。おもちゃにされる感じも楽しめるようになった。
卓球:でもおまえ、けっこう前からおもちゃじゃない? ジャングルジムって言われてんじゃん(笑)。
Q3:二人で長く続けていくコツは?
卓球:一定の間隔での小競り合いが必要ですね。ここの部分ではあいつより自分のほうがマシというのがあって、それを確認し合うことになるんですよ。小競り合いによって(笑)。
瀧:ずっと仲よしでいる必要もないと思うんですけど、本音がどこかに一個あれば大丈夫なんじゃないですかね。共通の悪口を言うとか。
Q4:ケンカしないためには?
瀧:最悪手を出してもいい、という距離感をキープしておくことじゃないですか。ぶん殴るのはダメですけど、頭をゴツンくらいはあるぞって。
卓球:げんこつな。痛いんだけど、たぶん俺にげんこつをする瀧の手も痛いんだろうなって(笑)。
Q5:楽しかった思い出は?
卓球:昔ベルリンで俺がアパートを借りて、そこで作業していたとき。部屋が7階でエレベーターがないから、一度上がると外に出るのが面倒で。2、3日こもってたら食べ物がなくなって、メシ食いに行くために出たら、瀧が腹減りすぎてキレちゃって。
瀧:レストランに向かっていたら「あっ、やっぱりあっちに行こう」とかこいつが言いだして「もうどこでもいいよ!」って声を荒らげた。人間、お腹が減るとキレるの。
卓球:瀧がキレたのを見て、俺がゲラゲラ笑って。久しぶりの食事だからうまいものを食べたいってことなんだけど、瀧はもう段ボールでもいいから口に入れたいっていうね(笑)。
1989年、石野卓球とピエール瀧らを中心に結成。’91年、アルバム『FLASH PAPA』でメジャーデビュー。以後、活動休止期間を挟みながらも、継続的に作品のリリースやライブを行う。
石野卓球:1967年静岡県静岡市生まれ。’95年、初のソロアルバム『DOVE LOVES DUB』をリリース。’99年から2013年まで「WIRE」を主宰。現在、DJ/プロデューサー、リミキサーとして多彩な活動を行っている。愛犬はトイプードルのサルとゲンキ。
ピエール瀧:1967年静岡県静岡市生まれ。音楽活動のほか、俳優としても大活躍し、さまざまなドラマや映画に出演。YouTubeチャンネル「ピエール瀧 YOUR RECOMMENDATIONS」を配信。愛猫は黒猫のコンブ、キジトラのブイヨン、茶毛のコロッケの3匹。
ーーーPART.2へ続く