2024.10.23

【菊地成孔の映画笑談|祐真朋樹さん編】結局、好きなものはギャングものとドラッグものでした

UOMO初の映画単行本発売を記念して、著者であり本誌連載でお馴染みの菊地成孔さんが、映画ジャーナリストの宇野維正さん、ファッションディレクターの祐真朋樹さん、映画を愛する2名の論客を招いて、初の豪華対談が実現。夏の終わりの神保町にて、トータル約4時間にわたり繰り広げられた知的で痴的な「大人の映画雑談」をほぼ無修正で収録。芳醇な言葉にむせかえる刮目の完全保存版。

菊地成孔

1963年千葉県生まれ。音楽家、文筆家、大学講師、映画批評家など。2012年より本誌で「売れている映画は面白いのか?」を連載中。著書に『戒厳令下の新宿 菊地成孔のコロナ日記2020.6ー2023.1』『たのしむ知識 菊地成孔と大谷能生の雑な教養』(大谷能生との共著)など多数。最新情報はビュロー菊地チャンネルにて。
ch.nicovideo.jp/bureaukikuchi

祐真朋樹

1965年京都府生まれ。ファッションディレクター、エディター。雑誌のファッションページのディレクションのほか、多くの広告やアーティスト、映画の衣装も手がけている。2021年よりランバン コレクション メンズのクリエイティブディレクターを務める。

結局、好きなものはギャングものとドラッグものでした。(祐真)

8.22 thu 18:05-20:00 @JIMBOCHO

祐真朋樹

祐真 (新刊)読みました!

菊地 ありがとうございます。

祐真 素晴らしい。読んでて、やっぱり(その映画を)観たくなるから、映画愛がハンパないなと。けなしているようで、けなしていない。そこが全編を通しての菊地さん節だなと。

菊地 いやいや。前と違って、今は映画がいつでもサブスクで観られるようになったんで。(気が向いて)観たくなったら観てもらったほうがいいのかなと。

祐真 作品性に対して非常に高い評価をされつつも、「でも感動はしない」というときもある。(そうなると逆に)ちょっと観てみようかなと思っちゃうんですよね。そこも面白いなと。僕もコロナ以降、映画館に行くことは減りましたが、でも映画館で観たほうが圧倒的に面白いですよね。この本を読んで、自分がこれまでどんな映画を観てきたか、ちょっと書いてみたんですよ。結局、好きなものはギャングものとドラッグものでした。

菊地 音楽だとプレイリストってあるじゃないですか。映画も(似たようなものが)最近あるみたいで。自分の体験の一覧みたいな。祐真さんの映画遍歴って、全然予想つかないんですけど。

祐真 いちばん最初に感動したのは『がんばれ!ベアーズ』(1976年)です。僕は少年野球チームで、ベアーズのようなダメなチームにいたんですよ。親たちがまったく協力してくれない貧乏チーム。練習場も自分たちで確保しに行って。送り迎えなんて一人もしてもらえない。監督がまた人間味あふれてるんですよ。その人のことをわれわれは友達のように感じていて。あるとき、その監督のところにチーム全員が観られる招待券が届いた。

菊地 リトルリーガーに配ってたんですね。

祐真 みんなで横一列になって観たんです。チーム自体の背景と、映画がかぶる部分もあって。ぐっときましたね。

菊地 あれは野球やってない子でも感動しますからね。

祐真 アメリカンカルチャーとの出会いでもあった。ケンタッキーのキングバーレルを抱えて食べてる男の子がいる。もうそれだけで憧れる。「あれ、持ち歩きで食べるのいいね!」と(笑)。女の子とエアホッケーやって勝つとか、真似してた。とにかく、観終えて「オレたちも頑張ろうぜ!」となるのがよかったね。

菊地 1976年なので、『スター・ウォーズ』(1977年)の直前でしたね。

祐真 SFには全然興味なかったんですよ。(『スター・ウォーズ』は)ロゴだけに興味があって。下敷きは買いました。そういう気分だった。「観たの?」「まあ」とか、観てないんだけど(笑)。

菊地 いまだにSFには興味ないんですか。

祐真 今はもう(ジャンルが)混じってるからね。あの頃はSFと言っても「ウルトラマン」のレベルだった。『スター・ウォーズ』にはライオン丸みたいなのがいるじゃないですか。

菊地 チューバッカですね。

祐真 ああいうのがいるだけで「ウルトラマン」みたいな(子ども向けの)ものだろ、とタカをくくってた中学生でしたね。あそこで観てたら(その後が)変わってたかもしれないけど。でも、その前の小学生のとき、『がんばれ!ベアーズ』のちょっと後くらいに、クラスのお楽しみ会で『ゴッドファーザー』(1972年)をやろう、と言いだしたバカがいたんですよ。どう考えたってできるわけないじゃないですか。その子はすごく家がリッチで。当時、空前のスーパーカーブームでしたが、その子のお父さんはスーパーカーのディーラーだった。お家も立派で、ショールームを兼ねたような3階建て。

菊地 すごい。

祐真 その家には既にビデオがあった。(テレビ放映したのを)録ってあるから家に観にこいと。僕らは『ゴッドファーザー』って何?状態ですよ。「ウチはベータだから」と説明が始まる。今のオタクですよね。説明されても、みんなわかんない。そもそも身近にビデオがなかった(笑)。で、見せられたんだけど、わからない。

菊地 子どもがわかるストーリーじゃないですよね。

祐真さんの映画遍歴って、全然予想つかない。

菊地成孔

すごくキチッとしたスタイルなのに突然血だらけになる。あれがいいんですよ(笑)。(祐真)

祐真 ただ、テーマソングが頭に残ったことも含め、なんとなく面白いな、とは思った。すごい記憶に残っちゃった。これが、ギャングとドラッグがテーマの映画が好きになっていく一つのきっかけでしたね。

菊地 『ゴッドファーザー』ってスーツ映画じゃないですか、イタリアの。時代が時代なのでプレタ(ポルテ)ではないんだけど、全部(映画用に)作って。スリーピースとか、服飾がキチッと映ってる映画でもありますよね。

祐真 ちゃんと見せてますよね。そういうことに気づいたのは後々。でも、子ども心に、撃たれまくるシーンで着てたものとか覚えてるものなんですよね。それから10年後くらいに、この業界で仕事を始めて「もう一回観てみよう」となったときに、そのすごさを知った。レンタルビデオ花ざかりの頃。カッコいいなと。冒頭からタキシードに花を挿している。その挿し方から何から何まで絵になってる。

菊地 結婚式のシーンですね。

祐真 そしてアル・パチーノがミリタリー(ルック)から(ファッションが)変わっていく。そういうところも面白かったですね。

菊地 ギャングものって結局、スーツものが多いですよね。(サム・)ペキンパーみたいにスーツものじゃないのもあるけど。

祐真 (ギャング映画は)スーツものであってほしい、とは思いますね。すごくキチッとしたスタイルなのに突然血だらけになる。あれがいいんですよ(笑)。いかにもラフで、はだけてて、オラァみたいな感じだと、最初から格闘みたいだから。『仁義なき戦い』(1973年シリーズ開始)でも松方(弘樹)さんがヤラレるとき(衣装を)バリバリ決めてるじゃないですか。

菊地 ピエール・カルダンみたいなの着てましたよね。

祐真 やはり流れとしては、めちゃくちゃハッピーなときに悲惨なことが起きる。そこにはコッポライズム的なものがあって。子どものおもちゃ屋さんから出てきてバーンとヤラレたりすると、すごく印象に残りますよね。ニューヨークで『ゴッドファーザーPARTⅢ』(1990年)を観たときは、なりきりマフィアみたいな客がたくさんいた(笑)。その数日前、シカゴかどこかで公開されたとき、実際、撃ち合いが起こってたりして。だから「危ないよ」って言われてたんだけど、人をそういう気持ちにさせる映画なんだなって。

菊地 すごいことですよね。

祐真 1990年代に入るとロンドンに強い影響を受けました。音楽シーンでもオアシスとか出てくるじゃないですか。’80年代末期から、ロンドンはイケてきましたよね。ファッションも面白かったし、ネックだった食も劇的においしくなった。パリでは食べられなかったアルデンテのパスタも、ロンドンで食べられるようになって。で、ロンドンの映画と言えば、ガイ・リッチーなんですけど。ガイ・リッチーの前に『トレインスポッティング』(1996年)があって。

菊地 ドラッグですね。

祐真 これも強烈だった。僕としては究極でしたね。これはドラッグすぎて(笑)。

菊地 映画がドラッグでしたね(笑)。

祐真 それまでもドラッグものは観てたんだけど、ドラッグすぎて、「一幕終了」になっちゃったんです。その後、ガイ・リッチーが『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)で出てくる。とはいえ、当時は「また、こういうのかよ」みたいな印象で(笑)。「オレこそ不良」みたいなのはもう要らないと思って。で、観なかったんですよ。その後、『スナッチ』(2000年)。ブラピ(ブラッド・ピット)でこういうの面白いかもと思って観にいって、ガイ・リッチーのよさを感じた。それから『ロック~』を観て。それまでの『レザボア・ドッグス』(1992年)も音楽とかのよさはあるんです。でも、タランティーノより、ガイ・リッチーが描く男のほうが自分としてはファッション性も高くて、ぐっと入っていけた。

菊地 最近の『ジェントルメン』(2019年)もいいですよね。また服をちゃんとやろうという意志がありますよね。

祐真 ありますね。クラス分けしてちゃんと、人々の服を替えている。それぞれ違う趣味なのだということを見せる。ああいうのが観ていて面白い。

菊地 ボクシングのコーチとかが、また(服が)違ったりするんですよね。

昔の日本映画は、洋画を観ていいなと思って、見様見真似でデザイン画から描き起こして衣装部さんが作っていた。(菊地)

祐真 衣装だと『炎のランナー』(1981年)の人、有名ですよね。ミレーナ・カノネロ。アカデミー賞衣装デザイン賞取ってますね。経歴すごいんですよ。『時計じかけのオレンジ』(1971年)、『バリー・リンドン』(1975年)、『シャイニング』(1980年)…キューブリックとこれだけやっている。『バリー・リンドン』のファッションも強烈だった。

菊地 コスチューム・プレイですもんね。

祐真 (デザイナーの)トム・ブラウンは『炎のランナー』や『バリー・リンドン』が好きで、パリコレでオマージュを捧げたこともありましたね。

菊地 ありました! 『バリー・リンドン』がテーマだったときが。キューブリック自身、写真雑誌「ルック」のカメラマンだったし、洋服に詳しかったんでしょうね。

祐真 うるさそう。『時計じかけのオレンジ』も衣装の細かいところまで拾ってますよね。

菊地 あの映画も(登場人物の)階級別にコーディネートしていて。

祐真 『レザボア・ドッグス』もそうですが、(監督のキャリア的に、映画にかけられる)お金がないときに、ちゃんと印象に残る衣装をやってるのって面白いですよね。『ロック~』も、それ、私物だろう、みたいな(笑)。そういうのは面白い。(役者が)家から撮影現場に直接来たな…というような。

菊地 昔の日本映画は、洋画を観ていいなと思って、見様見真似でデザイン画から描き起こして衣装部さんが作っていた。ああいうのもいいですよね。

祐真 勝新太郎と田宮二郎の『悪名』(1961年シリーズ開始)ってあるでしょ。田宮さんが服がよく似合う人だから、毎回毎回、面白い。

菊地 モートルの貞!

祐真 菊地さんがおっしゃったように(デザインそのものは)「なんちゃって」なんだけど、カッコいいんですよ。スカジャンが急に出てきたり。ストライプのピシーッとしたスーツがあったり。ちゃんとスコットランドっぽい格好してたり。田宮さんご本人が気にされていたんだと思います。ほかの作品でもダサい格好はしていないから。

スーツは立ってどのタイミングで(ボタンを)留めるか。

祐真朋樹 2

不良性にファッションはつきもの。(祐真)

菊地 あの頃は、各社の衣装部が一生懸命やっていたと思います。ドラッグ映画は祐真さんの中で『トレインスポッティング』で一回終わってから、どうなったんですか。

祐真 その後、ロンドンから少し離れて『ブロウ』(2001年)を観るんですよ、ジョニー・デップの。これはドラッグディーラーの実話だから、原産国とのやりとりがすごく面白い。格好も時代にすごく合わせて、お金が儲かったときのパーティで着てるものとか『スカーフェイス』(1983年)的なんだけど、落ちぶれると極端に差が際立つ。あれはさすが、アメリカ映画だなと。やっぱり、ドラッグ映画はいい、となった(笑)。不良性にファッションはつきものなんですよ。その横にある妖しさが常に興味をそそる。ジョニー・デップにも当時、興味があったけど、あの「海賊」の後はおかしくなっちゃった(笑)。

菊地 『パイレーツ・オブ・カリビアン』(2003年シリーズ開始)ですね。

祐真 やっぱり、ラクしすぎちゃダメだな(笑)。『ブロウ』は渾身でしたよ。

菊地 『シザーハンズ』(1990年)も渾身でした。『パイレーツ~』も見様によっては力が抜けてて、カッコいいとも言えるけど、長くやりすぎた(笑)。

マドンナという「通過儀礼」!(笑)(菊地)

祐真 最初のほうは面白かったですけどね。まあ、監督的にはガイ・リッチーがよくなってきて。ガイ・リッチーのファッションの選び方とかはいいなと思うんですよ、今でも。マシュー・ヴォーンも衣装は面白いですよ。ガイ・リッチーはマドンナと結婚してたじゃないですか。マドンナはやっぱりすごいなと思うんです。

菊地 マドンナはすごいですよ。

祐真 最初に結婚したのがまずショーン・ペン。マドンナとの「通過儀礼」というものがあって。ショーン・ペンも、ガイ・リッチーも、その後があか抜けた。僕はショーン・ペンの初期作『クロッシング・ガード』(監督第2作。1995年)が好きなんですよ。やはり、お金がないときに「なんとかしてやろう」としているものは、こっちに訴えかけるものがあるんですよね。

菊地 マドンナという「通過儀礼」!(笑)

祐真 マドンナも映画、好きじゃないですか。

菊地 マドンナはMV一つでも、洋服を容赦なく徹底的にやりますね。しかし、祐真さんに「ガイ・リッチーがいちばんいいんだ」と言われると重みが違いますね。

祐真 おそらく、ガイ・リッチーは一緒に飲みにいくと面白いと思う(笑)。きっと、学ぶことが多い。そういう人が魅力的ですよね。日本の昔の巨匠にもそういう人がいたんじゃないかな。黒澤明さんとか、小津安二郎さんとか。おいしいもの知ってたりとか。お酒の飲み方とかも教えてくれそう。そういうところがないと映画監督はダメなんじゃないですかね。

菊地 ガイ・リッチーはそういうところ、ありそうですよね。

祐真 ちょっとついていきたくなるでしょ(笑)。

菊地 ロバート・アルトマンの『プレタポルテ』(1994年)はどうでした? (ファッション界の)バックヤード的な映画ですが。

祐真 『プレタポルテ』は(主演のマルチェロ・)マストロヤンニが素晴らしいと思いました。マストロヤンニ、ぶっちぎってますよね。監督もおそらくぶっちぎり系ですが、監督はマストロヤンニに手を焼いたんじゃないかな。「あれ? いないの? 撮影、始まるよ」みたいな(笑)。「あ、いや、カフェで一杯やってるみたいです!」とスタッフが言ってると「なんだよ、そんなに急ぐなよ」とマストロヤンニが現れる(笑)。そんな感じがあったんじゃないかなと。三船(敏郎)さんと黒澤(明)さんみたいに。手に負えない、でも、こいつじゃないとダメなんだと。そういうことってありますよね。監督と主役のバランス。そう言えば、ショーン・ペンは、ジョン・カサヴェテスをリスペクトしてますよね。『クロッシング・ガード』はカサヴェテスっぽいシーンがある。あのときのジャック・ニコルソンが(スーツのジャケットからシャツの)袖を出すのが好きなんですよ。人混みで、颯爽とした仕草で袖を出すんだよね。あれが焼きついている。スタイリストポイント(笑)。ジャケットやスーツ系でいくと、立ってどのタイミングで(ボタンを)留めるか。

菊地 授賞式とかそうですよね。音楽が鳴って、呼ばれて、壇上に向かう。(ボタン)外してるんだけど、人それぞれに、いつ、留めるかが気になる。

祐真 イギリス系はすっと立って(すぐに)留める人が多い。留めてから歩きだす。イタリア系は歩きながら(笑)。アル・パチーノとか。みんな座ってるときは外してるんですよ。その習慣を日本人ももったほうがいいと思いますね。(座っているときも常に)留めておかなきゃ、という意識が日本人は結構、強いですよね。立ち上がってからボタンを留める仕草はカッコいいものですよ。そういうちょっとした行為や動き、動作、立ち居振る舞いは映画では重要ですよね。僕はギャング映画、ドラッグ映画でずっと育ってきたから、ギャング映画にいつか参加したいですね。

菊地 ところでジバンシィって、結構、映画の衣装を手がけるんですよね。誰もが『ティファニーで朝食を』(1961年)のオードリー・ヘプバーンのブラックドレスは素晴らしいと言う。もちろん、素晴らしい。でも、ルイス・ブニュエル晩年の『ブルジョワジーの密かな愉しみ』(1972年)をたしかジバンシィがやってた気がします。『ブルジョワジー~』はかなりシュールな話なんですが、出てくる人たち全員がジバンシィを着ている。ジバンシィは素敵な映画ばかりやるわけではなく、前衛もやるんだなと。カッコいいですよ。映画の中の衣装だと、あれがかなり好きですね。

祐真 いいですよね、ブニュエル。家に写真集があるんですが、ヘンだし、オシャレなんです。やっぱり、そういう人の映画は面白いですよね。

Message from Naruyoshi Kikuchi

ガチでディープ・リラックス!!

僕史上、そしてななななんとUOMO史上最も長い連載だそうです。「映画を観て、すぐコメントする」というスタイルがハラハラして(笑)、面白いんですが、本になるとさらに「今、考え直してみると…」というコメント欄があって、こっちも面白いですね!! 「ディープ・リラックス」は伊達じゃなく、本当に口から出まかせを、いい調子で話していただけなんで(笑)、雰囲気が伝わるとうれしいですね!!われながら面白く読みやすい本になりましたんで、ぜひ読んでください!! (映画なんて観たこともない。という人にも面白いです!!)

菊地成孔

『クチから出まかせ 菊地成孔のディープリラックス映画批評』

『クチから出まかせ 菊地成孔のディープリラックス映画批評』

菊地成孔の大人気長寿連載「売れている映画は面白いのか?」を初の書籍化
9月26日(木) 発売!!

「映画を観て即しゃべる」をマナーにして、著者史上最長連載を2024年7月号までの12年間、140回分、各年を彩った重要な作品に対する菊地成孔の貴重な証言を結集。著者自身が全作品を振り返り書き下ろした〈現在からの〉追加コメント「もう一度見たい度」(★〜★★★★★)も収録。鑑賞直後の熱のある初出コメントと、数年たって冷静に振り返るコメントの差異にも注目を! 最高にクールで、最高にスリリングな菊地節をしゃぶりつくせ。 菊地成孔著 集英社 ¥2,200

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