周りの人にはちょっと理解されないけれど、買わなきゃいけない理由がある。好きを通り越してもはや偏愛(恋愛?)の域に達してしまった趣味人がコレクションを披露!
持ち手のところがいいんですよ
加賀美 健さん/現代美術作家
トイレのすっぽん
自分の中ですごくかっこよく見えちゃって
独自のユーモアを加えた作品で人気を集める現代美術作家の加賀美さん。展覧会などで海外に行くと、作品制作のアイデアソースになりそうなものをいろいろと買ってくるそうだが、普通の人から見れば「なぜこれを!?」というものばかり。トイレのすっぽんもその一つである。
「ほとんどがアメリカで買ったもので、あとはブラジルに行ったときに買ったのが少しあります。なんかビジュアルがかっこいいんですよね。特にこの持ち手のところのひゅっとした感じとか、自分の中ですごくかっこよく見えちゃって。これがトイレにあったら確かに汚く見えるけど、例えば美術館で台に載せて飾ってあったら、おおーってなると思うんですよ」
トイレのすっぽんは、一般的にはラバーカップと呼ぶ。これはアメリカで購入したもの。「持ち手の部分がクリアになっているのが珍しい。そこが気に入って買いました」。
これもアメリカで購入。「日本ではあまり見かけない形ですよね」。
カラフルな色が目をひくこのすっぽんはブラジルで購入。「お国柄が表れているというか、こんなカラフルなものもあります。ただ、これは持ち手が短すぎると思うんですよね。手についちゃいそう(笑)」。
Photos:Tohru Yuasa
Composition&Text:Masayuki Sawada
Composition&Text:Masayuki Sawada