最近笑ってないかも、泣いてないなというおじさんのために、週末公開の心動かす注目映画を紹介するコラム『40歳男子はコレ観とけ!』。今回は、「アートの値段とは?」という疑問を美術界にダイレクトに投げかけ、その真実に近づこうとする珠玉のドキュメンタリーを取り上げます!
手にする人によって姿と価値を変える
現代アートを理性的、かつスリリングに追う
いつからアートが商品になったのか。誰が何のために買っているのか。そもそも、アートの値段って何だろうか。本作は、『マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して』でアカデミー賞にノミネートされたナサニエル・カーン監督が、誰もが抱くそんな疑問を美術界の有力者たちにダイレクトに投げかけながら、アートとお金の関係を探るドキュメンタリーだ。取材対象は、現代アートを生み出すジェフ・クーンズをはじめとする超一流アーティストやオークショニアなど、アート界を支え賑わす人々。彼らの十人十色の価値観がせめぎあいながらも共存するアートの世界をめぐり、カーン監督はもうひとつの問いを私たちに投げかける。そもそも、アートの価値って何だろうか──。
『アートのお値段』
監督:ナサニエル・カーン
出演:ラリー・プーンズ、ジェフ・クーンズ、ステファン・エドリス、ジョージ・コンド、ジデカ・アクーニーリ・クロスビー、マリリン・ミンター、ゲルハルト・リヒターほか
2019年8月17日より、渋谷・ユーロスペース他にて全国順次公開
『アートのお値段』公式サイト