40歳を迎えた今、そして40歳だったあの頃…各ジャンルで活躍するあの人たちは何を思い、どんな歩みを進めていたのか。速水健朗が各界を代表する6人に“40歳”という時を切り取るエピソードを聞いた。3人目はブックディレクター・幅 允孝さん。
40歳になって仕事の内容が変わりましたか?
「油断すると“先生”なんて呼ばれたり。 死んでも呼ばれたくないですけど」(幅)
「41歳になったんです。司馬遼太郎と同じ誕生日なんですけど、彼は41歳で『燃えよ剣』を書いている。驚きません?」
幅允孝が言うようにかつての40代と今の40代は別ものだ。昔の40代のほうが成熟していた。それは社会全体の年代構成の変化と結びついているのかもしれない。
幅が自分の会社を立ち上げたのは、比較的“若い”時代のこと。
「26歳のときに編集者の石川次郎さんに誘われてTSUTAYA TOKYO ROPPONGIのオープンに携わりました。それから30歳になる前に独立して自分の会社をつくりました」
幅の仕事は、本棚づくり。最近は、自動車会社のデザイン室、病院の待合室などのスペースで読まれる本の選書を担当したという。自分の役割は、新しい場所に「本をすべりこませる」ことだという。
認知症の診療所の待合室での本棚づくりとは、そして幅さんの今も昔と変わらない意識とは…? この続きは発売中のUOMO12月号に掲載中!
幅 允孝 YOSHITAKA HABA
1976年愛知県生まれ。青山ブックセンター六本木店の建築・デザイン書の担当を経て、TSUTAYA TOKYO ROPPONGIの立ち上げに参加。その後、会社BACHを立ち上げる。最近は「ジャパンハウス・サンパウロ」の選書を手がけた。
Photos:Mie Morimoto
Text:Kenro Hayamizu
Text:Kenro Hayamizu