40歳を迎えた今、そして40歳だったあの頃…各ジャンルで活躍するあの人たちは何を思い、どんな歩みを進めていたのか。速水健朗が各界を代表する6人に“40歳”という時を切り取るエピソードを聞いた。1人目はファッションディレクター・祐真朋樹さん。
自分の年齢を考えることは?
「ファッションってほかの分野以上に年齢が問われない業界だと思うんです」(祐真)
ファッションディレクター・祐真朋樹が迎えた40歳。今から12年前のこと。
「20代の頃は、なんでもいいから30代のうちに雑誌の編集長になりたいって思ってました。とにかくファッション雑誌の編集長に、って。それが実現してしまった。まさに40歳になったときです。では次は何をやっていけばいいのかなって」
30代の後半で「FASHION NEWS MENS」の編集長に就任した。忙殺された日々を送り、気がつけば40歳。ただし、途方に暮れていたというわけではないようだ。
「目標とかないよなあって自分で思ってたんです。でも気づけばいろんなことができる環境でもあった」
目の前に広がっていたのは、20代、30代のときよりも広く用意されていた選択肢だった。
40代の祐真の仕事は、ファッションエディター、スタイリストに限らず、海外コレクションのレポート、ファッションデザイナーのインタビュー、さらにはいくつもの雑誌での連載など、これまで以上に多岐にわたるものになっていく。
「もともとファッションでやろうと考えてなかったんです。いつも楽しい場所や、興味あるほうに行ければいいって考えている。その中で常に興味の対象としてファッションが視野に入っていた感じです。40歳のときもむしろ縦横無尽に動けるスタンスのままでいいかなって」
祐真さんにとっての「青春」とは、そして迷ったときに立ち返る原点とは…? この続きは発売中のUOMO12月号に掲載中!
祐真朋樹 TOMOKI SUKEZANE
1965年京都府生まれ。POPEYE編集部でエディターとしてキャリアをスタート。パリ、ミラノのコレクションの取材歴は25年。日々の私服コーディネートを撮りためた『祐真朋樹の衣装部屋へようこそ』などの著作がある。
Hair:hiro TSUKUI[Perle]
Make-up:Yosuke Nakajima[Perle]
Text:Kenro Hayamizu