日本の架空の列車を舞台にしたアクション映画『ブレット・トレイン』。主要キャストの真田広之、アーロン・テイラー=ジョンソン、監督のデヴィッド・リーチに話を聞いた。
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2022年9月1日(木)に公開されたばかりの劇場最新作『ブレット・トレイン』。累計300万部を超える伊坂幸太郎屈指の人気作<殺し屋シリーズ>の2作目『マリアビートル』(角川文庫刊)を原作としている。
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主演のブラッド・ピット含む主要キャストが来日
今作の最大の魅力は、なんと言っても豪華俳優陣が演じるキャラクターにある。衣装からして、とにかく濃い。そこで、監督のデヴィッド・リーチ、剣の達人エルダー役の真田広之、殺し屋タンジェリン役のアーロン・テイラー=ジョンソンに各キャラクターの役作り方法とその魅力を聞いた。
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「原作とはアレンジが違っていて、オリジナルの復讐劇が加わっています。アクションとコメディと人間ドラマ(家族の話)が深く関わっているので、そこを大事にやっていこうと思いました。監督の指導のもと、本能に従って演じたという感じですね」
真田が演じるエルダーは、何者かに子どもを傷つけられ復讐に駆られる息子キムラ(アンドリュー・小路)の父親。一見慎ましく寡黙な男でありながら断固として家族を守るという多層的なキャラクターだ。
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努力や事前準備をしてこそ掴み取れるのが幸運というもの
ブラッド・ピット演じる主人公の名、“レディバグ”とは“てんとう虫”の意。運の悪い殺し屋に対して幸運を運ぶ「てんとう虫」と名付ける、皮肉めいたコードネームだ。レディバグにちなみ「自分は幸運と思うか?」の質問を投げた。答えは三人ともYES。
ここにいるという時点で運が良いと語るのは真田だ。「エルダーで言うと運命というものをすごく感じるので。どの作品がなくてもこの場にいなかったし、どの人との出会いがなくてもこの場にはいられなかった、全ての人との出会いに感謝したいし、出会えてきたということは本当に運が良いのだと思います」
アーロンは「すごく運が良いと思っています。まずはこの役を勝ち取れたことが幸運ですね。あれこれ失敗したり、幸運でないことも起きたりはしますが、あくせくしながらも結果オーライ的なことになってるんだろうな、と。失敗を重ねてこその学びの成長ですよね」。
続けて「ずっと行きたいと思っていた日本にも来ることができたので、それも幸運ですね」と初来日に対する喜びも明かした。
デヴィッドは幸運は自分で掴むものだと言う。
「僕はすごく運が良かったとは思うけど、同時に25年間を映画業界で、映画というもの、ストーリーというものを理解しようとスタントマンからはじめて頑張ってきました。自分のところに巡ってくるかもしれないチャンスのために準備をしていたら、ある日その機会がやってきたわけです。しっかりやってきたからこそ、自分の運が具現化したのだと思っています」
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『ブレット・トレイン』 (原題: BULLET TRAIN)
原作:伊坂幸太郎「マリアビートル」(角川文庫刊)
監督:デヴィッド・リーチ
脚本:ザック・オルケウィッツ
音楽:ドミニク・ルイス
撮影監督:ジョナサン・セラ
製作:ケリー・マコーミック/デヴィッド・リーチ/アントワーン・フークワ
エグゼクティヴ・プロデューサー:ブレント・オコナー/三枝亮介/寺田悠馬/カット・サミック
出演:ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、アンドリュー・小路、真田広之、マイケル・シャノン、バッド・バニー(ベニート・A・マルティネス・オカシオ)、サンドラ・ブロック
『ブレット・トレイン』公式HP
ジェーン・スー&高橋芳朗 愛と教養のラブコメ映画講座
Stylist:Norihito Katsumi(Koa Hole inc.)
Hair&Make-up:Yoshihiko Takamura(SOLO.FULLAHEAD.INC)