トッズが誇るクリエイティブプロジェクト「NO_CODE」を冠した写真集「SILICON VALLEY NO_CODE LIFE」が3月23日に発行された。シリコンバレーに住まう人々のリアルを斬り取った、“文化系男子”にぴったりの珠玉の写真集だ。
米国・カリフォルニア州の「シリコンバレー」に住まう人々のリアルを斬り取った写真集「SILICON VALLEY NO_CODE LIFE」が、3月23日に発行された。
本書はカラー192ページ。タイトルにあるように、イタリアの名門ラグジュアリーレザーブランドの「TOD’S(トッズ)」が誇るクリエイティブプロジェクト「NO_CODE(ノーコード)」が関わるというユニークな座組なのだ。
「ローライフレックス」のアナログカメラのファインダーに、ステレオタイプなシリコンバレーのイメージを覆す「“NO_CODE(コードが無い)”LIFE」が収められた。
現実は、1970年代初頭にいち新聞記者が造語として捻出し、今で言うところのBuzzらせただけの、イメージの世界が作り出した実体の無い空間だった。
本書の目的は、「シリコンバレーの日常生活を一連の写真を通して考察する」こと、そして「1960~70年代における米国カリフォルニア州の反体制文化と、その後に起こるデジタル関連産業の細分化との間に起きた衝突を再考するツールを提供すること」にあるという。
依然として、高度技術が発展したIT空間であるという幻想が色濃く残っているシリコンバレーのリアルを浮き彫りにし、ハイテク産業と楽観的未来観が混同した歪んだ物語を、米国西海岸の陽気な白日の下に晒すのだ。
ミラノのドゥオモ広場にあるレストランにて、各国ジャーナリストたちとの歓談を楽しんでいたディエゴ・デッラ・ヴァッレ=トッズ会長兼CEOが、たまたま話題に上ったシリコンバレーの話題に言及したことがキッカケだった。
「シリコンバレーの住人は、私たちのことを何でも知っている。しかし、私たちはシリコンバレーの何を知っているのだろう?彼らの日常生活の仕組みや現地での事細かな現実は、依然として私たちを遠ざけている」
結果として、コロナ禍で生活習慣が激変する前のシリコンバレーが生々しく描写されたものになっている。
サンタクララ郡のパロアルトネットワークスを起点に、メンローパーク、スタンフォード大学、ウッドサイド、SLAC国立加速器研究所、NASA研究センター、グーグル、マウンテンビュー、クパチーノ、アップル、オリンダ、ハッカー道場、クリークサイド、サンノゼ、ハーフムーンベイ、マーベリックス、そしてサンフランシスコへの帰還まで。
ただ、「トッズ ノーコード」が掲げるハイブリッドな性質である「職人と技術の二元性」は、シリコンバレーのDNAとして写真から強烈に匂い立っている。この共通項こそ、シリコンバレーのハイブリッドな魂の象徴である「反体制文化の精神とデジタルテクノロジーの融合」。
この写真集も、まさしく、「トッズ」なのだ。
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写真:Ramak Fazel / 編集:Tod’s No_Code / 発行:Rizzoli / 出版日:2021年3月23日 / 表記:英語 / 頁数:192 / 価格:60米国ドル / 問い合わせ先:トッズ・ジャパン TEL:0120-102-578
https://nocode.tods.com/siliconvalley/