2023.09.02
最終更新日:2024.03.08

夏空の淡路島をスーイスイ。フォルクスワーゲンのフル電動SUV「ID.4」でのドライブが爽快すぎる!

なななな! ハイオクがリッター193円(8月27日東京都世田谷区調べ)だと! さすがに高過ぎて、これじゃ気軽に遠出もできやしない……。いよいよEV導入を本気で考え始めるタイミングなのかもしれません。例えば、フォルクスワーゲンの最新EVの実力はいかほどなのか。フル電動SUV「ID.4」で、快晴の淡路島をドライブしてきました。

夏空の淡路島をスーイスイ。フォルクスワーの画像_1
ID.4 1

早朝の「のぞみ」で東京を発ち、新神戸駅で対面したID.4の第一印象は「なかなかカッコいいじゃん」でした。EVらしいモダンでシャープなラインとエモーショナルな曲線を絶妙に組み合わせたボディ、そして「Stonewashed Blue Metallic」という名のクールなボディカラー。VWならではの「真面目さ」「安心感」はしっかり漂わせつつ、「攻め」の姿勢も感じさせる。EVには無味無臭で家電っぽいイメージがあるけれど、これはしっかり「クルマ」になっていて、これから始まるロングドライブにも期待が持てそうです。

メーターディスプレイ

メーターディスプレイは小ぶりだけど視認性抜群。右側にドライブモードセレクターがついているので、ステアリングからほとんど手を動かさずに直感的に操作が可能。


阪神高速 1
阪神高速 2
ID.4 2

三宮の市街地から阪神高速に乗り、わずか30分ちょっとで明石海峡大橋を渡って淡路島へ。関西の人間にとって淡路島といえばもっとも身近なリゾート地。大阪出身の自分も、海水浴に部活の夏合宿に、何かとお世話になってきました。最近だとパソナの本社移転が話題ですが、大阪や神戸に勤務する人が移住するケースも増えているそう。そりゃあこんなに近場で「島」を満喫できるなら、リモートワークを駆使して住みたくなっちゃいますよね。ただしクルマは必須なので、その場合は環境性能と経済性に優れたEVを手に入れましょう。

ちなみにピーカン、ガラガラの明石海峡大橋を走り抜けた感想ですが、あのスーッと進む加速感はもはやEVなら当然って感じで、驚くところではありません。しかしタイヤの接地感や直進安定性、そしてステアリングの操作に応じてクルマが「真面目に」挙動する感じは、以前実家で所有していたゴルフVと変わらない(もちろん進化はしている)。最先端のEVといえど、ちゃんと「VWを運転している」ことは素人の僕でもしっかり感じることができました。大型のパノラマガラスルーフのおかげもあって、実に爽快な「大橋ドライブ」を楽しめました。


ID.4 3
禅坊 靖寧

上陸後最初の目的地は、淡路ICからすぐのところにある「禅坊 靖寧」(https://zenbo-seinei.com/)。美しい森の中に突如現れる坂茂氏設計のモダンな木造建築にて、ヨガと瞑想を通じて心身のバランスを整える「ZENリトリート」を体験。その後、地元の食材を活かした「禅坊料理」の昼食をいただきました。動物性の食材、小麦粉、油、砂糖を使用しない優しいお料理です。


野島断層保存館

次に向かったのは、北淡震災記念公園にある「野島断層保存館」(https://www.nojima-danso.co.jp/nojima/)です。阪神大震災が発生した1995年1月17日、自分は大阪に住む高校2年生でした。当時の関西は滅多に地震が起きない土地だったので、震度6の揺れに心の底から驚き、恐怖しました。実家周辺の被害は大したことなかったものの、慣れ親しんだ三宮の街が瓦礫と化した映像は本当にショッキングでした。ちょうどその2日前に遊びに行ってたんです。

野島断層保存館では、ずれた断層がありのまま保存されており、地震の凄まじさに圧倒されます。大地震が起きたらクルマ運転してる場合じゃないですからね。何も起きないことを願いながら、きちんと備えておくしかありません。


淡路島内
神戸淡路鳴門自動車道
海

野島断層保存館を出た後は、気ままに島内をぐるぐるドライブ。日本人なら誰でもほっとした気持ちになる棚田の一帯を走り抜け、再び神戸淡路鳴門自動車道へ。あまりに気持ちよく走るもんだから、つい調子に乗って鳴門海峡も渡ってしまい、四国は徳島県に上陸。メゾンサンカントサンクの元ソムリエだった店主が移住して開いたWINESHOP TAI(@wineshop_tai)でホテルの部屋飲み用にナチュラルワインをゲットし、再び淡路島へとんぼ帰りしました。

瀬戸内海に沈む夕陽

瀬戸内海に沈む夕陽をバックに撮影。島の西海岸を南北に走る県道31号、通称「淡路サンセットライン」は海沿いの絶景が楽しめるドライブルート。夕陽の美しさは感動モノです!


KAMOME SLOW HOTEL

翌朝は宿泊先の「KAMOME SLOW HOTEL」(https://kamome-slow-hotel.jp/)のモーニングサウナと水風呂代わりのプールでととのってから出発。南あわじ市にある「喫茶バンコ」(@kissa_banco)に向かいます。

喫茶バンコ 外観
喫茶バンコ 内観
喫茶バンコ 料理
喫茶バンコ 貸切宿

元・淡路信用金庫阿那賀支店だった建物をリノベーションしたカフェで、今年4月にオープン。淡路島出身の店主はもともと神戸のビームスのショップスタッフだったそうで、お店の雰囲気も内装もセンスよし。そして2階は1日1組限定の貸切宿として営業中(@cave.villa_banco)。周辺は福良や洲本のあたりに比べると観光地化されていないので、島でのんびり過ごすには最適です。


淡路産たまねぎ直売所
淡路産たまねぎ

そろそろ神戸に戻る時間が迫ってきました。高速に乗る前に、もう一箇所絶対に寄らなきゃいけない場所があります。淡路島といえば……そう、「たまねぎ」! ブランドとしての知名度は全国レベルで、そのおいしさゆえ東京のスーパーで買うとなかなかにお高い……そんな「淡路産たまねぎ」を、直売所で箱買いしてやろうという魂胆です。地元の直売所なので当たり前ですが、むちゃくちゃ安い! 僕は1箱、フォトグラファーの田邊君はなんと3箱も購入。しかしID.4のラゲッジスペースは540ℓを超えるので、何の問題もありません。なんならあと4箱は載りそうでした。最寄りのヤマトの配送センターから東京にたまねぎを発送し、一路新神戸駅へと締めのドライブを楽しんだのでした。

EVってストップ&ゴーの多い街中でちょこちょこ乗るにはすごく便利です。でもロングドライブは……きっとラクなんだろうけど、果たして面白いのかな? というのが当初の僕の見解でしたが、いい意味で裏切られましたね。天気のいい日に、美しい自然の中をEVでスムーズに駆け抜けるのがこんなに爽快だとは! もちろんID.4がしっかり「VW」に仕上がっていて、すごく完成度の高い、真面目なのに面白いクルマだったことも大きいです。今度ID.4で行くとしたらどこだろう。秋の磐梯山とか? 勝手に計画しているところです。


VOLKSWAGEN ID.4

「IDファミリー」初のフル電動SUVとして2022年秋に日本上陸。RR(リヤモーター・リヤ駆動)を採用し、上級モデルの「Pro」は77kWhのバッテリを搭載。最大航続距離は618km(WLTCモード)を誇り、普通充電(200V)と急速充電(CHAdeMO規格)の2種類の充電が可能となっている。¥6,488,000〜

https://www.volkswagen.co.jp/



Photos:Go Tanabe

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