久々に通常開催となった「Watches and Wonders」などで発表された新作時計を、目利きたちが注目のトレンド別にガチレビュー。その魅力を深掘りする!
毎日つけたい
ドレスウォッチはこれだった!
ディテールに隠された
ブランドの熱気を読み解きたい
江口 シンプルなデザインだからこそ、0.1㎜単位でデザインを詰めている。その信念と美意識を感じました。
後藤 特にスモールセコンドの位置に表れますよね。ダイヤルの縁のほうに収まっているとバランスがいい。
かっぴー ジュエラー系ブランドのドレッシーな時計も、時計専業ブランドとは違った華やかさがあって好きですね。
小林 ドレスウォッチ自体の解釈も広がっているし、カラーバリエーションも増えていますね。
ロレックス
ロレックスの歴史を味わう貴重なスモールセコンドモデル
1パーペチュアル 1908
ブランド名を商標登録した1908年にちなんだモデル名をもち、デザインとしては1930年代初期のオイスター パーペチュアルに由来。ロレックスの歴史を楽しめる最新モデルであり、搭載ムーブメントは日差-2~+2秒という高精度のCal.7140。しかもトランスパレントケースバックになっており、機械の美しい仕上げや精密な動きを鑑賞可能。自動巻き。18KYG。ケース径39㎜。今秋発売予定。¥2,619,1 00(予価)/日本ロレックス
ロレックスの時計は、ほとんどがセンターセコンド式なので、スモールセコンドは貴重。ヴィンテージウォッチ好きが願う「こういうモデルがあったら」という理想を具現化している(江口)
モデルのバリエーションが多いのも魅力。個人的にはイエローゴールドケースにブラックダイヤルの組み合わせが好みです(小林)
タグ・ホイヤー
アニバーサリーに華を添える小ぶりなスポーツドレッシー
2タグ・ホイヤー カレラ デイト
北中米で開催されていた危険な公道レース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」からインスピレーションを得て、1963年に生まれたモータースポーツウォッチ「カレラ」。当時のサイズである36㎜ケースを用いて、シンプルなドレスウォッチを製作。さまざまなTPOに対応したデイリーユースな一本。自動巻き。SS。ケース径36㎜。¥396,000/LVMH ウォッチ・ジュェリー ジャパン タグ・ホイヤー
今年は傑作「カレラ」の誕生60周年。Watches and Wondersのブースには、パートナーシップを結ぶポルシェ911が華やかにディスプレイ。カレラは今年を代表する一本でしょう(後藤)
モータースポーツウォッチといえば、いちばん初めにぱっと出てくるのがカレラ。往年の傑作のエッセンスを継承しているのは気になります(江口)
ブルガリ
ブランド発祥の地ローマの華やかな感性を取り入れた
3オクト ローマ オートマティック
古代ローマの建築物に用いられることが多かった八角形(オクタゴン)がケースデザインのモチーフになった人気モデル。薄型ウォッチが有名だが、今年はやわらかなフォルムをもつ「オクト ロ-マ」がリニューアル。ダイヤル装飾にドレスウォッチの定番技法であるクル・ド・パリ仕上げを取り入れ、高級感をアップ。ラバーストラップも付属する。自動巻き。SS。ケース径41㎜。¥1,001,000(7月発売予定)/ブルガリ ジャパン
ブルガリの「オクト」は、薄型ケースのフィニッシモの評価も高く、時計好きも注目しているブランド。毎年新作が楽しみな時計の一つです(後藤)
ラグジュアリーメゾンの時計らしい、王道と違った個性がある。うまく使いこなしてハズシに使いたい時計です(小林)
※文中すべて、SS=ステンレススチール、YG=イエローゴールドの略です。
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Text:Tetsuo Shinoda