カーボンニュートラルな環境意識の高まりとともに続々と誕生しているEV。もはや次にクルマを買うならEVしかない?
Vol.8
気になるヒョンデのEVが上陸!
Hyundai IONIQ 5
海外勢のEVにしては珍しく、外部給電(V2L=Vehicle to Load)に対応しているのもポイント。バッテリーの電力で消費電力が高い家電製品を使用できるほか(左)、災害時の非常用バッテリーとしても活用できる。もちろん、車内の電源ポートを使えば走行中もPCなどの充電が可能。インテリアは、上質さと寛ぎを重視しながらも、サステナブル素材を使っており環境への配慮も行き届いている(右)。価格は、58kWhのバッテリーを積む2WDのモデルで479万円から。https://www.hyundai.com
EVラッシュに沸く中でも、特に気になっていた一台がついに上陸! その名も「ヒョンデ・IONIQ 5」。ヒュンダイ改め韓国読みのヒョンデとして生まれ変わった同社初のEVは、なんといってもまずはデザインに目を奪われる。礎となったのは、カーデザインの巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロが1974年に手がけた「PONY Coupe(ポニークーペ)」のコンセプト。名車へのオマージュを捧げつつ、パラメトリックピクセルと呼ばれるデザインが特徴のLEDライトや、折り紙細工のようなプレスラインを施し、新世代のモビリティにふさわしいスタイリングを得た。一見ハッチバックにも見えるが、実車はワイドな佇まいと、アルファードに匹敵する長いホイールベースをもち、サイズ感はどちらかというとSUVに近い。
実際に試乗して感じたのは、思っていた以上に楽しいということ。伸びやかな加速はもちろん、ステアリングに備わるパドルシフトを使えば回生ブレーキを3段階に調整できる。まるでシフトダウンしたときのエンジンブレーキを想起させ、気分がいい。さらに航続距離はカタログ値618㎞と十分。
気になるオーダーは、5月よりオンラインのみで始まる。また、カーシェアアプリのAnycaでは、すでに20台ほどのIONIQ 5が東京都と神奈川県に配備されていて、年内には100台まで拡大予定。ヒョンデはディーラー網をもたず、カーシェアでいち早く体感できるというのが今っぽい。まずは乗ってみて、その後もシェアを続けるか? それともオーダーするか!? とことん悩んでみましょう。
※バッテリー容量が72.6kWhの「IONIQ 5 Voyage」または「IONIQ 5 Lounge」の場合
神保匠吾
1982年福岡県生まれ。オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU」ディレクター。学生時代に乗っていたBMW初代3シリーズ(E21)を電動化し、EVライフを実践中。詳しくはhttps://drivethru.jpへ。
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Text:Shogo Jimbo