’80年代から’90年代にかけて製造された、ネオクラシックと呼ばれるクルマが人気だ。角張った直線的なフォルムと機械的な操作性が魅力だが、故障のリスクが高いのも事実。若い頃とは環境が変わり、家庭があったり使えるお金も限られているわけで…。ただ状態のいい人気の車種は年々価格が高騰し、買うなら今がラストチャンス!?
Mercedes-Benz 190E
メルセデス・ベンツ 190Eをあきらめられない!
グレード:190E 2.6
年式:1992年
価格:158万円※
※車両価格(諸費用除く)
片貝 俊さん(39歳)
スタイリストの片貝さんは小さなクルマが好きで、現在はアウディ A1を所有。仕事仲間から小さいながらに実直な雰囲気をもつ190Eの存在を教わり、家族を説得して乗り換えようと本気で検討中。ただ知識はほぼ持ち合わせていない。
質実剛健なバブル時代の「小ベンツ」に乗ってみたい
丈夫な時代のメルセデスとはいえ、30年前の190Eは個体差も激しい。片貝さんは’90年代のメルセデスを多く扱うブロウを訪ね、代表の磯野弘幸さんに魅力や弱点を教えてもらった。
磯野 今、この年代のメルセデスは世界的な人気です。特に今回お目当ての190E(W201)と、W124と呼ばれるミディアムクラスは、メーカーが心血を注ぎ、破格のコストをかけて造った名車でファンも多い。
片貝 やはり! スタイリストはクルマが必須、支障なく動きますか?
磯野 古い機械なので、もちろん絶対に大丈夫とはいえません。でも、元の品質は高いですから、整備をすれば日常的に使うことは十分できます。
片貝 具体的に190Eを買う際に気にしたほうがいい点はありますか?
磯野 大きな欠点はないですが、10万キロを超えたらATのメンテに気をつけたいです。買ってからリバースが弱る個体もあります。オーバーホールは35万円くらいで、劇的によくなりますよ。
片貝 なるほど…。AT修理済みのものと巡り合えたらより安心なのか。
磯野 あとは他の車種も同じですが、お金がかかるのはエンジン、AT、エアコンの3点。信頼できる“主治医”を見つけて予防することが大事です。故障時でも部品の供給は心配ないかと。
片貝 いやあ、すぐにでも買いたい。でも理想はシルバーでして…。
磯野 出会いもありますからね。最近では状態のいいものが減って、相場もどんどん上がってきていますし。
片貝 買うなら今って話ですよね。
磯野 そう。ある程度の整備費用を用意して、修理プランを組みながら計画的に乗ってみてはどうでしょう?
aW201のコードネームをもつ190Eは1982年にデビュー、’93年まで生産された。これはレザー内装だが、最近はカジュアルなファブリックを支持する声も多い。
b作動中に伸び縮みすることで、当時の2本ワイパーより拭き取り面積が広かった独自の1本ワイパー。ただし構造が複雑なだけに、壊れると高くつく。動きや音を確認しよう。
c足まわりやエンジンを支えるラバーマウントが劣化すると乗り心地に影響が出るため、乗車時に強い振動がないか要チェック。
d190Eは当初、2ℓ直列4気筒エンジンが導入されたが、これは後から導入された2.6ℓ直列6気筒を搭載。いずれにせよ、購入時にはエンジンのタペットカバーやヘッドガスケットと呼ばれる部分にオイル漏れの跡がないか見ておきたい。
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Text:Takeshi Sato