ファミリーカーでもけっしてガマンしたくない、楽しく乗りたい、と願う読者は多いはず。今回はモータージャーナリストが責任をもってオススメする最新の8台に読者が試乗! 本格派のSUVからコンパクトEV、ミニバン、スポーツモデルまでリアルな意見が集まった。
試乗したのは…
本誌のEV連載を担当。次世代モビリティ全般に加え、海外のクルマカルチャーに造詣が深い。
制作会社を経て昨年独立した一児の父。シトロエンC6とNCロードスターの2台生活を送る。
日本が誇る本格派ファミリースポーツカー|HONDA CIVIC TYPE R
「ニュル最速のファミリーカー」って夢がある。(サカモト)
スポーティな運転もしてみたいお父さんにとって、ホンダ・シビック タイプRは日本が誇る夢のファミリーカーだ。初代タイプRは1997年にデビュー。大衆車のFFハッチバックのシビックにハイパワーエンジンを積んで登場した。今も根強いファンがいる。
しかしその後、レース好きなホンダは、タイプRをドイツの名門サーキット、ニュルブルクリンク北コースでさらに鍛えだす。そして2022年にデビューした6代目は、330馬力に420Nmのピークパワー&トルクを発揮する世界最強の2・0Lターボエンジンを搭載。結果、ニュルで7分44秒881という量産FF最速レコードを樹立した。ゆえにボディキットをはじめ、足まわりもレーシーな専用パーツだらけだが…街中で乗ってみると?
「想像よりも普通に乗れることに驚き。マニュアルだけどクラッチは軽くて扱いやすいし、シートも本格的なのに柔らかくて座りやすい。やる気満々のデカいリアウイングはちょっと恥ずかしいですが(笑)」(神保)とジェントルに走れることを実感。
かたや普段はシトロエン、休日はロードスターに乗るサカモトさんも「わが家のクルマはこれ一台にまとまっちゃいますね(笑)。後ろは3人乗れるし、ハッチバックだから機材の積み下ろしもラク。完全に夢のファミリーカーです!」と大満足の試乗だった。
推しのポイント①|家族使いできる本格派スポーツモデルでU-500万円!
「コスパが信じられない。専用ボディ、サス、専用エンジン載せて499万円。ライバルのルノー・メガーヌR.S.は560万円くらいしますから」(サカモト)
「派手な赤が恥ずかしいですが、専用のバケットシートは表面がソフトで見た目以上に乗り降りがラク。家族で快適に乗れますね」(神保)
推しのポイント②|シフトダウンでガクンとこないレブマッチ付き6速MT
「この6速マニュアルは本当にラクで優秀ですね。シフトダウンで勝手に回転を合わせてくれるから、同乗者がガクンとなる心配が少ない」(サカモト)
「足まわりが硬くて音もうるさいと思っていたけど、予想以上にスムーズで快適。高速では水を得た魚のように走ってくれました」(神保)
推しのポイント③|3人がラクに乗れるリアシートと広いラゲッジスペース
「リアも大人が余裕で座れて、容量452Lのラゲッジとはハイスペック。入り口が斜めだから、大きな荷物も出し入れしやすい」(サカモト)
自動車メーカーエンジニア、雑誌「NAVI」を経て現在も多数の雑誌で活躍。またTBSラジオ、webCG、経済系のWebサイト、YouTubeチャンネル「KozziTV」で連載をもつ。愛車は軽からキャンピングカーまで幅広く経験。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。