ファミリーカーでもけっしてガマンしたくない、楽しく乗りたい、と願う読者は多いはず。今回はモータージャーナリストが責任をもってオススメする最新の8台に読者が試乗! 本格派のSUVからコンパクトEV、ミニバン、スポーツモデルまでリアルな意見が集まった。
試乗したのは…
子どもが生まれてボクスターからBMW M135iに乗り換え。現在次なる家族のクルマを探し中。
クルマは見た目と音響で選ぶ派。愛車のレンジローバー・イヴォークで妻と九州旅に出たことも。
レクサス最小の都会派SUV|LEXUS LBX
レザーサンダルも似合うカジュアルさがいい。(大西亮)
レクサス史上最小のSUVであるLBXは「レクサス ブレイクスルー クロスオーバー」に由来する。まさにヒエラルキーを超えたクルマであり、トヨタグループの顔である豊田章男会長が普段履きする上質なスニーカーをイメージして開発が進められた。
ボディ全長はトヨタヤリス クロスとほぼ一緒だが、全幅は約6㎝広く、全高は5㎝弱も低い。扱いやすさはそのままに、より色気のあるプロポーションに仕上がっている。それでいて立体駐車場も停めやすい、まさに都市生活者のためのプレミアムな足なのだ。
「コンパクトで本当に乗りやすい。今の輸入車は質が高いですが、コンパクトやミドルとうたっていても大きい。これくらいだと気兼ねなく乗れますね。女性にもおすすめです」(大西)
パワートレインは1・5Lハイブリッド。こちらもヤリス クロス用をベースに徹底的に上質化しており、エンジンには新たにバランスシャフトまで入れられている。
「静かで、とてもエンジン付きとは思えません。最初はEVかと思ったほど」(松田)
スエード調のインパネやシートも上質で、座り心地もコンパクトSUVとは思えないほどしっかりしている。
「もうちょっとわかりやすいメッキ装飾やインパクトがあってもいい気がしましたが、この控えめな感じもレクサスのよさですね」(大西)
推しのポイント①|UXよりも、さらに小さい!
「レクサスにはUXという小型SUVがありますが、あれよりも小さいんですよね。ブランドイメージを覆すサイズで、正直押し出しは強くない。ステータスシンボルとして結構なチャレンジだと思います」(松田)
推しのポイント②|人工スエードを使った高級感ある内装
「表革派なのでやや物足りない感じもしましたが、この人工スエードは毛足も短く確かに高品質。イタリアの高級車に近いですね」(大西)
「リアシートは、前に大柄な人が座るとちょっと狭く感じそう。ただ、その割り切りがスニーカー的なコンセプトなのでしょう。ラゲッジは夫婦で使うのには十分な容量」(松田)
推しのポイント③|静かで滑らかな走りを提供するハイブリッドシステム
「ヤリスやヤリス クロスと同じハイブリッドが元なんですね。レクサス向けにつくり直されているというのも納得できる静けさです」(松田)
「内張りもスエードが貼ってあって隙がない。電子ロックのe-ラッチは安全性が高いですが、はじめは馴れが必要ですね」(大西)
自動車メーカーエンジニア、雑誌「NAVI」を経て現在も多数の雑誌で活躍。またTBSラジオ、webCG、経済系のWebサイト、YouTubeチャンネル「KozziTV」で連載をもつ。愛車は軽からキャンピングカーまで幅広く経験。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。