ファミリーカーでもけっしてガマンしたくない、楽しく乗りたい、と願う読者は多いはず。今回はモータージャーナリストが責任をもってオススメする最新の8台に読者が試乗! 本格派のSUVからコンパクトEV、ミニバン、スポーツモデルまでリアルな意見が集まった。
試乗したのは…
本誌のEV連載を担当。次世代モビリティ全般に加え、海外のクルマカルチャーに造詣が深い。
制作会社を経て昨年独立した一児の父。シトロエンC6とNCロードスターの2台生活を送る。
子どもも喜ぶタフなアメリカンSUV|Jeep Wrangler UNLIMITED SAHARA
アメリカンカルチャーを買う感じですね。(神保)
問答無用にアメリカン! デニムで言えばリーバイス® 501®、あるいはコークボトルのようにシンボリックな存在が、クロカン4WDのジープ・ラングラーだ。ラングラーの誕生は1987年だが、さらに原点にさかのぼると’40年代の軍用ジープにたどり着く。伝統の7本スロットグリルに台形フェンダー、取り外せるルーフ…さらに今となっては古典的な前後のリジッドサスに、あえてフィールが鈍いボールジョイント式ステアリングを今も踏襲する。エンジンはモダンになり、2・0Lのターボエンジンとフルタイム4×4システムを組み合わせて走る。
正直普通のSUVと比べると、カッコはいいけどルーズさもある。だが、日本では30代の層に最も売れるSUVの一つであり、本物のアウトドア好きの道具にもなり得るのだ。
試乗した神保さんも「30代の親戚が乗っていますね。キャンプが好きで本格的なテントも持っていたはず。頼れるマッチョな相棒がいるみたいで面白いですよね」と話す。サカモトさんも「リアが長いピックアップのジープ・グラディエーターにひと目惚れしたことがあります。デカくて日本では乗りづらいけど、欲しい」と以前から好印象を抱いていた。
単純にカッコいいから憧れて乗りたくなる! それがラングラーの本質だ。
推しのポイント①|屋根もドアも外してアメリカンスタイルにできる
「LA郊外ではラングラーが本当に屋根とドアを外して走っています。いざとなればできるっていうポテンシャルが、欲しい気持ちにさせてくれますね」(神保)
「ひと目でジープとわかるグリルもいいですが、オレンジ色のサイドマーカーもいいアクセント。これだけでアメ車っぽさが出ます」(神保)
推しのポイント②|画期的な4気筒2.0Lターボを搭載
「アメリカンなのはV8や4.0Lの直6ですが、このエンジンは国産車のように扱いやすくて構える必要がないのがいいと思います」(神保)
推しのポイント③|本格派の4×4らしい大味なステアリング感覚
「古典的なステアリングということで、最初はあえて芯食ってない感じに驚きます。が、オフロードや岩場では安定してよさそうです。キックバックが少なくて悪路も疲れない気がする」(サカモト)
「最近の映像関係者はこぞって欲しがってます。機材は全部載るし、当然キャンプでもサマになる。ファッションで選ぶにも最適な一台」(サカモト)
自動車メーカーエンジニア、雑誌「NAVI」を経て現在も多数の雑誌で活躍。またTBSラジオ、webCG、経済系のWebサイト、YouTubeチャンネル「KozziTV」で連載をもつ。愛車は軽からキャンピングカーまで幅広く経験。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。